いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

商店街をご遺体が毎日通過?山王斎場計画

2010-11-14 | Weblog
 今日は昨日に続いてハードな一日だった。朝6時15分町会会館に集合。市民消火隊の操法発表会の準備を行った。これは、大田区役所六郷特別出張所管内の15町会・自治会の市民消火隊の訓練の成果を発表するもので今年で14回目となる。


 市民消火隊とは、大規模災害などの場合、消防署や消防団では消しきれない火災、災害に対処するために町会毎に組織されたものである。消防署員は常勤の地方公務員、消防団員は非常勤の地方公務員であるのに比べ、市民消火隊員は公務員としての位置づけはない。

 妻はずいぶん前から、女子消火隊員で区長表彰も頂いているが、私は、密かに「指名されないように」小さくなっていたのだが、昨年みつかってしまい現在は新米隊員である。

 さて、午前中いっぱいは、この発表会で多摩川河川敷におり、遅い昼食を町会の方々と食べ、席を中座してお急ぎで大森にむかった。私の住んでいる地区からは電車を乗り継ぎ、30分近くかかる地域だが「話しを聞いて欲しい」との連絡をいただいたので出向くことにした。

 人通りの多い山王の商店街にある民家の座敷で集会は行われていた。「環境を守る会」と銘打ったこの会は、実は「葬祭場反対」の集会だった。山王の目抜き通りに面したお花屋さんが、葬祭業者と組んで小規模の葬祭場(火葬はしない)を建設する計画をたてたのだ。

 葬祭場、火葬場、老人施設、障害者施設などは、誰でも必要なのはわかっているし、いつかは利用者になる立場だ。が、自分の家の隣には嫌だ。今回のお話も、そんなことだろうか、と思って出かけた。それであれば、反対運動のお手伝いは出来ないな、とも思いつつ…

 ところがどっこい、まったくとんでもないヒドイ計画なのだ。

1.建築基準法上の用途変更を届け出ていない。

今回の計画は、1階をお葬式スペース、2階にダイニングと称した「お清め」スペースらしきものを計画しながら「2階は葬儀に使わない」として、変更面積を狭くし、用途変更の届け出を不要にしている疑いがある。はたして、式だけでお清めをしない葬儀があり得るのだろうか?

2.駐車場スペースが1台もない。

また前面道路は片側1車線のバス通りで駐車不可。このため、ご遺体を50mほど離れた賃貸駐車場に停めた霊きゅう車まで、アーケードを搬送するという恐ろしい計画なのだ。

3.住民に対する説明会を開催しない。

大田区には葬祭場建設に関する条例や指導要綱がないため、住民説明会は義務ではないが、将来の利用者とも成り得る地域の方々との共存をはかる努力は、普通の経営者であれば行うだろう。

4.ご遺体を安置する冷蔵庫を配置しない。

奥のスペースにご遺体をお通夜まで安置するらしいが、ご遺体用の冷蔵庫は設置せずドライアイスで対応するとのこと。また臭気対策としては「換気扇の増設」だそうで、単に「室内の臭気を周辺に散布」する対策のようだ。

 さて、ではなぜ私に相談役の白羽の矢がたったのか?その理由をうかがって、笑ってしまった。会の世話役の方が、インターネットで今回の葬祭場の施工会社(建築業者)名と、「葬祭場」と入力して検索したところ、同じ業者が建てた臨海斎場の問題点を指摘した私の日記にたどりついたそうだ。

 可哀そうなのは、地元の荒木ひでき議員である。建築主の花屋さんとは同級生の間柄だそうで、反対派からは「葬祭場推進派」と見られてしまった。区議会議員と大田区出入り業者が葬祭場建築推進!という風にされれば、彼を知らない人は「そうなんだ」と信じてしまう。荒木議員は人情派で、もめ事を嫌い、何事も話し合いで、というタイプであることが逆に誤解されたのだろう。

 本計画については、残念ながら「折衷案」というのは物理的に無理だろう。そもそも、このロケーション(商店街ど真ん中)で、このスペース(駐車場なし)での斎場計画は通常はありえない。

 お花屋さんの経営がおもわしくない末の苦渋の選択なのだろうが、地域で御商売を長くされてきた、その信頼関係を活かした転業をご一緒に考えられないだろうか。隣近所を敵にまわしての事業は決してうまくいかないだろう。

 また、大田区もこのような事態を指導できない条例や要綱の不備を真摯に認め、すぐさま作成に取り掛かる姿勢が求められる。なにしろ、お役人が「やろうと決めたら」条例改正など、なんのそのの「役場」なのだから。


ここをご遺体が通る景色は想像できない 

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