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めざすは一流

2005年08月13日 | 歴史
漢方の時代にオランダの医学書に初めはびっくりしたが、次第にドイツの医学書をオランダ語にしただけと気づく。明治政府は、維新早々にドイツ医学に切り換えた。河川土木は治水で苦労してきたオランダに学ぶ。

明治初年に大学をつくる事情をみても、決して東京大学は二流たることがめざされていない。貧乏国の日本が、世界の一流どころを求め世界一の高給でよんで、生徒たちには一流国に留学させている。

陸軍は最初、フランス式にしようとしたが、普仏戦争でフランスが負けるとドイツ式に切りかえる。
海軍は、イギリス流の海軍が普遍で世界の文明だと考え ゆるがず英国人を高給で招き、一切をまかせた。軍事だけでなく洋食の食べ方からマナーあるいは精神のあり方まで教えた。すこし後になる日露戦争直前に輸入した戦艦、一等巡洋艦は、当時の世界の頂点にあるものばかりだった。

日本はとにかく一流好きであり、こういうことの根底にカッコよさを考える精神というのがありそうだ。

               司馬遼太郎対話選集「歴史を動かす力」より

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