「女子アナ」になってみました。 Ichiko Fukada official blog

だから女に嫌われる!?
素晴らしき女子アナワールド♪連載エッセイ。
深田いちこ連載小説、同時更新中。

「抽選」なんてウソ!?各局アナウンスセミナー

2012-01-12 23:43:57 | エッセイ
女子アナの就職試験は大学3年生のうちが勝負です。




3年生の春から夏にかけて、主要なテレビ局がこぞって「アナウンスセミナー」
と称するアナウンス講習会を開催。
全国から青田買い目的でアナウンサー志望の大学生を募ります。




一応、このセミナーは表向きは「抽選で参加者を決定」ということになっているのですが、
そんなの、ウソ、ウソ!




だって、「抽選」で決めるはずの応募シートに上半身写真と全身写真を
バッチリ貼らせる時点でオカシイでしょ!?




これはまた別の機会に書きますが、この「写真」というのも、女優並みの、バリバリに照明が当たった
「変身写真(?)」を、有名写真館で撮るのが女子アナ受験界の常識。




更に言うと、このセミナーには、秘密裏に「上級編」というセカンドステップがあって、
最初のセミナーで気に入られた子だけ、「上級編」に呼ばれるのです。
「上級編」は何日間か継続的にあって、カメラ実習とか外でのリポートとか、色々するのですが、
どう考えても、これって、ほぼ本試験。




実際、だいたいの局で、わたしが受験した年は、この「アナウンスセミナー上級編」
受講者の中から内定者が決定しました。
このセミナーに呼ばれないと、そこの局のアナウンサーにはなれないと思って、ほぼ間違いナシなのです。
(男子はこの限りではありませんけれどね。)




だから、このセミナーには、みんな本気。




応募シートにも要求された枚数以上に写真を貼ったり、カラーペンを使って
目立つように工夫したり。




どうにかして自分をアピールしていくという訓練を嫌でも強いられるから
女子アナの夢破れて一般企業の受験に路線変更した子たちはアッサリ内定を獲得していましたよ。
当然と言えば当然。
それ位、アナウンサー試験ってハードルが高いのです。




セミナーはセミナーで一旦終わって、3年生の冬に本試験があります。





試験会場には、局のセミナーのときに学生のお世話係をしていた社員さん(人事部の人)の姿も。
でも、セミナーのときにあんなに親しくなったのに、本試験では知らんぷり!
「わたしはこの学生のことなんて全く知りません」という顔をするから、ビックリ。





「セミナーとか、上級編とかがあって、実は特定の学生たちと親しいんです~。」
という事実は隠さなきゃいけない事なのかなぁ。





それまでどっぷり学生だった身にはちょっと新鮮な大人の事情も見え隠れしつつ、
採用試験は続いていくのす。