四季の武蔵野

次第に失われつつある、武蔵野の「現在」を記憶に留めるため、このブログを開設しました。

天体ショー

2009-07-22 20:59:44 | 風景


今日は46年ぶりの天体ショーがあるというので楽しみにしていました。

そう日食が日本でみられるのです。

もっとも皆既日食が観られるのはトカラ列島や奄美大島の一部で、トカラ列島の悪石島には人口の何倍もの観光客が集まって大変な騒ぎだったらしいです。

それでも部分日食なら日本中の大抵の場所でも見れるというので楽しみにしていました。

ところが今日は朝から生憎の雨。

こりゃ、ダメかな~

と思っていましたら9時過ぎには雨も止んで、日食の始まる11時頃には薄日も差してきました。

そしてそして、分厚い雲のフィルターを透して、観えます観えます、三日月のように縁の欠けた淡い太陽が、まるでおぼろ月のようにぼんやりと・・・

感動です。

考えてみれば、これが晴天ならとても肉眼で正視することなどできなかったでしょう。幸か不幸か曇天だったゆえに雲がいいフィルターとなって、このすばらしい天体ショーをプレゼントしてくれたのでした。

それでも日食が見れたのはわずか数分。すぐに分厚い雲に覆われて見えなくなってしまいました。

次回皆既日食が見れるのは26年後。こんどは北陸や北関東で観測できるそうです。って俺生きているのかな?

それにしても次の日食の正確な日時がわかるって凄くないですか?


武蔵野の富士(その3)~阿佐ヶ谷の富士

2009-07-19 22:12:12 | 風景


梅雨が明けた武蔵野

かといってここ数日はからりと晴れ上がることもなく、曇りがちの日々が続いていました。

ところが夕方になって急速に晴れ上がり、眩しいくらいの夕日が拝めました。

 

写真は中央線阿佐ヶ谷駅のホームからみた富士山。

あまりに綺麗なので、思わず途中下車してしまいました。

ということで、久しぶりの「武蔵野の富士山」シリーズ。

 

                    



えっ、最初の定義では杉並区は武蔵野には入っていないって・・・・

まあ、いいじゃないですか。隣の区ということで、勘弁してくださいよ。



 
 


桔梗の野原

2009-07-02 21:43:13 | 風景

              朝顔は  朝露負ひて  咲くといへど       
                夕影にこそ  咲きまさりけれ


桔梗の咲き乱れる野原をみつけました。
見渡す限り青紫の花の海。
とても素敵でした。

花言葉は「清楚」「気品」

 

かくいう桔梗は一番好きな花なのです。

似合いませんけどね。

                

こんなきれいな桔梗の野原も、一歩下がればこの通り
見上げるばかりの高層マンションが・・・

このアンバランスさが、いかにも「武蔵野」らしいですね。

 

ちなみに冒頭の句は万葉集のなかの一句。

朝顔はその名のように朝露を浴びて咲くものだと聞いていたが、夕方の淡い
光の中でこそ、ひときわ見事に咲くと思えるものであった。

というような意味だそうです。この中での「朝顔」とは、実は「桔梗」の花ではないかということです。




ハエさん! にげて~!!

2009-06-25 20:36:22 | 風景


セラニアという食虫植物です。

食虫植物というのは、その名の通り甘い蜜の香りなどで虫などをおびき寄せ、補注器官になってる葉っぱや茎で虫を捕らえて食べてしまうという、恐ろしい植物です。

よく昔の映画や漫画で、これのメチャクチャ大きいやつが人間を食べてしまうシーンが描かれていて、子供心にとても怖い思いをした記憶があります。

最近では愛好家も多く、花屋さんとかホームセンターなどで、普通に売られているので皆さんも目にしたことはあるでしょう。

 


このセラニアというのは南北アメリカに分布する、落とし穴式で虫を捕らえる食虫植物です。筒状の葉の中には液体がたまり、そこに獲物が落ち込んで溺れ死ぬという捕食形式をとる植物です。

同じ捕食形式をとるもので有名なものにはウツボカズラがありますね。

さて、今回偶然にセラニアがハエを捕食する瞬間に立ち合せました。


                     


セラニアの発する甘い香りに引き寄せられるように、一歩一歩罠の中に足を踏み入れてしまうのです。

ああ、危ない!

思わず心の中で、ハエさん! にげてェ!!!

と叫んでしまいました。

弱肉強食という自然の驚異を思い知らされる一日でした。


太宰治と玉川上水 その2

2009-06-19 07:25:44 | ゆかりの作家たち

今日6月19日は太宰治を供養するいわいる桜桃忌の日です。

61年まえの今日、太宰の遺体は吉祥寺万助橋の袂で発見されました。奇しくもこの日は彼の39回目の誕生日でした。

 


桜桃忌はその翌年からはじまっています。

同郷の作家今官一などが音頭をとって、当時親交のあった井伏鱒二、佐藤春夫、壇一雄、野原一夫作家仲間が遺族を招いて、桜桃をつまみながら歓談するといった「法事」であったそうです。

ちなみに「桜桃忌」とは、彼の作品であった「桜桃」にちなんだものだそうです。

               

今年は太宰治生誕100年にあたり、桜桃忌も特別な賑わいをみせています。死後60年以上経っても太宰の愛好家は数多くいらっしゃるのですね。