ブルース・フーテンGG

団塊の世代日記(世の中にもの申す!・自分にもの申す!)

フーテンGG気まぐれハイク  No,335  温泉饅頭・・・・・

2012年05月22日 13時45分53秒 | 俳句
335                ○ 温泉饅頭割って地球など思う

 東日本大震災をふまえたことがすぐ分かる「あざとい」句であまりおもしろくない。

言いかえると、理で割れたというか、その意味合い含みがなく、句が痩せている。

意味化することを嫌い、曖昧に表現する今時の若者のような軽さはない。

断定することをきっかけに議論なり対話が始まることはあるが、その入り口で、態度をあやふやにしてしまう人も少なくない。

対立することを基本的に回避するのは、昔からの日本人の特徴ではある。

こうした心性を保持したまま、自らの「個」を中心に据えようとすると、他者との違いのギャップに「己」を責めたり「ノリ」の悪さを恨んだりする。

そんな若者を多く見てきたが、そんな無意識がこの句にあるか。こじつけられないことはないかもしれないが、やはり無理がある。

地球を饅頭に見立てれば、地震にしろ津波にしろ饅頭の「皮」のところでのできごとになってしまう。

去年、「大津波月からすればよく見えず」という句を作ったが、声高に犠牲者・被災者に聞こえるように応援歌を歌うのが、私は嫌いだという場所からの句である。

この句も同じようなところから、作られている。

私のところだって、震度6弱の大地震が、続けだまに2度きて、被害は精神的なものを含めれば甚大だと言える。

コメントを投稿