ITレガシー

レガシー・エンジニア(hsato)の日記です

ベニヤ板から見たスケールアウトの方向性

2010-07-23 07:31:18 | 私の主張
単一サーバを高速化・高信頼化していくという考えは捨てた方が良い。ハードウェアは、その能力を分割したり結合して能力向上をする「仮想化」機能を持ち、スケーラブルになることが一番大切なことである。

そして肝は信頼性の担保をハードウェアでは最小限としソフトウェア側にもっていくということだ。

ベニヤ板とDCのハイブリッド! pixivインフラの今 - @IT

記事は読まずまずは写真を見てもらいたい。この物体は一体何だろう。

そう、これはあるサービスのデータセンタでありそれを構成するサーバ達なのである。何とベニヤ板の上に置いてある。

Googleでは、専用のハードウェアとソフトウェアでデータセンタを作っている。

c.f.

NED-WLT : 多分、重要なことに気がついた。

サーバ専用機が故障しにくいというのは神話だ。サーバ専用機は壊れにくいのではなく、壊れたときのエラー検出とちょっとしたエラー補正ができるという程度の物である。しかも、そのために部品を増やしているのだから、故障率は同じ性能の計算機と比べれば故障しやすいのだ。そして最大の問題は機能が増えたことから様々な検査項目が増えている。故に価格が高いのである。

RDBMSを初めとして様々なソフトウェアは、その性能を向上させるためには、単一のハードウェアが処理能力を高めていくしかない。そして信頼性はその装置自体の信頼性がそのまま反映される。つまりすぐに限界が出る。これはスケールアップという思想によるものの限界を示す。

一方、今時はスケールアップである。

第56回 サーバークラウドとスケールアウトクラウドは別物 - 海外情勢を読み解く----World IT Watch:ITpro

ベニヤ板サーバを見て分かることは、

第2回 Hadoopがスケール・アウトする仕組み | Think IT

ミドルウェアを選べば、明らかに効率的ということである。ソフトウェア側でセルフモニタリングして故障発見できればハードウェアを特殊なものにする必要は無い。

これは一番最初に示したベニヤ板サーバで十分であるということを意味する。

下記の様に、スケールアップと組み合わせるとか、スケールアップに回帰するという記事もあるが、スケールアップとは、ハードウェアの宿命である。これは避けられない。問題は機能をいかに絞り込みパフォーマンスを高めるかということだ。

c.f.

スケールアウトからスケールアップへの回帰:Kenn's Clairvoyance - CNET Japan

スケールアウトとスケールアップ:サーバ処理能力向上の2つのアプローチ - 今さら人に聞けないITトピック - ZDNet Japan

ウェブアプリケーションサーバを複数台構成とか2010年代には流行らない - kazuhoのメモ置き場


最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。