堀之内出版blog

『nyx』、『POSSE』、『労働と思想』、『『資本論』の新しい読み方』等、好評発売中の出版社です

新思想誌『nyx(ニュクス)』創刊

2014-09-01 16:03:13 | その他
歴史の夜の深い闇の中から浮かび上がる一筋の光が、
学問と世界における困難な情況への道標となることを願って。


堀之内出版は、2015年1月に新しい思想誌
『nyx(ニュクス)』を創刊いたします。


『nyx(ニュクス)』

創刊号 2015年1月発行予定
定価:1800 円(税抜)/A5 判・並製/256 頁(予定)
 第一特集
  〈エコノミー〉概念の思想史 アリストテレスからピケティへ
 第二特集
  現代ラカン派の理論展開

   第2号 2015年10月発行予定(以降、不定期刊行)
       第一特集「ドイツ観念論と理性の復権(仮)」

『nyx』ホームページ
「創刊の辞」、直販用申込用紙を掲載しております。

「近年の大学の学術研究においては実学的有用性と具体的成果が求められようになるにつれ、
哲学を含めた人文学は予算や人員削減の対象となり、大きな転換点を迎えつつある。
われわれ「若手」研究者も、不安定な将来の見込みのなかで、論文業績、社会的貢献、
国際的競争力などを強く求められ、疲弊する人も多い。
このような状況において、アクチュアルな社会問題を扱うことも現状に対するひとつの応答であるが、
哲学が数千年にわたる長い歴史において作り上げてきた概念を、
もう一度テキストに立ち返って研澄ます基本作業を、今こそ若手がしっかりやるべき時ではないか。」


この思想誌はそうした若手の人文学研究者の思いから、彼らの論稿を中心に
ナンシー、アガンベン、ピケティといった海外第一人者の未邦訳論稿を掲載した
古典から現代思想へつながる広いプラットホームとなることを目指し、
創刊の運びとなりました。

わかりやすさ、手軽さで多くの人に親しみをもってもらうこと、
現実の問題に直接的な対応を目指すことも、学問には必要なことです。
ただ、それだけが「思考すること」でしょうか。
役に立つかわからないけれど、長く思考されてきたこと―。
その中から、はじめてひとびとの役に立つこともあったはずです。
近年の日本では、特に、書籍や雑誌といった媒体においては、
「読書離れ」といったことが言われる中、
いかに「有用であるか」「わかりやすいか」ということが
求められがちであり、それに応じた書物が増えています。
「むずかしくてわかりにくいけれど、面白そうだ」
「ここに書かれていることを理解したい」
そう思わせるような書物は、現在、まったく必要とされていないのでしょうか。
いま、答えの見出せないテキストを、過去から未来へ「いま」つなぐこと。
難解であればいい、わかる人がわかればいい、ということでもありません。
答えがでないことを恐れず、問いを、思考を、発していくこと。
その過程としての複雑さから逃げないこと。
この新しい雑誌で、いまの日本において、国内で内輪の議論に閉じこもらず、
本気で世界の古典や最新の論稿を相手に人文学研究に取り組んでいる
若手・ベテランそれぞれの熱い研究者の息吹、
また世界の第一人者の力を感じていただければと思います。

執筆陣・目次詳細等については、また追ってお知らせいたします。

本件についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
info@horinouchi-shuppan.com
堀之内出版 小林えみ




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