映画日記

観た映画の感想です

ネコナデ

2008-07-11 20:40:00 | Weblog
映画館)

人事部長の鬼塚は社長からリストラ対象者を5年で一掃するよう命じられ、容赦ないやり方が社内の反感を買っている。ある晩公園で子猫を見つけ、思わず連れ帰ってしまうが、これまでの厳格な態度のせいで妻や娘に言い出せなかった。その頃、第二新卒の研修で会社が借りている施設の一室で子猫を飼い始める。

知り合いが、ある構造不況企業の所長をしていて、やはりリストラをさせられていたそうだ。結局その人は今年の春に「耐えられない」と辞めてしまった。映画の主人公は、仕事に厳しく冷酷非情に見えてやはりストレスを感じていたという設定。仔猫のトラに向かって「お前といるときだけだよ。胃が痛くならないのは。」と話しかける姿が先の知人とダブった。
映画は厳しい研修と、鬼塚人事部長の会社との関わりのエピソードの中で、その性格が明らかになっていく。心温まる佳作。


私の頭の中の消しゴム

2008-07-06 18:00:00 | Weblog
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「猟奇的な彼女」が面白かったので、調子にのって韓国映画を借りてみた。

建設会社の社長令嬢スジンは同じ会社の上司と駆け落ちをしようとしたが、相手は来なかった・・・。帰り際、コンビニでコーラを買うが、そのことを忘れコンビニに戻ると、さっき駅で声をかけられた浮浪者(?)がコーラを持っている。それを取り返し、一気に飲み干す。しかし後でそれはその人が買ったものだったとわかる。
そんな折、父に連れて行かれた工事現場で働く武骨なチョルスがその人だった。さらに自分が働く会社に、内装工事のため父の会社から人を派遣してもらった人がチョルスだった。スジンは心惹かれ、恋人となり、父の反対を乗り越え、やがて結婚する。チョルスは子供のころ、親に捨てられたこと、引き取られた先で理由もなく殴られながら大工仕事を覚えたことなどの子供のころの辛かった思い出をスジンの助けを借りながら克服していく。
しかし、そんな頃からスジンがアルツハイマーであることが発覚する。

以前観た「明日の記憶」と同じテーマ。こちらは二人の純愛を描くためにアルツハイマーという障害を設定したということ。そのためか、アルツハイマーが判明してからのリアリティがあまり感じられない。子供のころしごかれた師匠に会いに行ったり、捨てられた母の借金を全て背負うなど、チョルスが変わっていく様子はすごく面白い。それに対してスジンが不倫相手と駆け落ちしようとしたり、浮浪者のようだったチョルスに惹かれる性格と、その後の純愛ぶりが一致しない。偏見?
それを差し引いても恋愛ものとして面白い。わざわざアルツハイマーという障害でなくても、ほかでもよかったと思う。最後に「愛してる」と言わせる設定であれば。



猟奇的な彼女

2008-07-05 17:30:00 | Weblog
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大学生のキョヌはおばさんを訪ねて行く電車で酔っぱらっていた女性が気を失う寸前に「ダーリン」と呼ばれたことが縁で介抱することに。そこから事あるごとに呼び出され暴力を振るわれ、無茶な要求をされ。そのうち彼女から好きな人がいたこと、別れたことを聞かされ、自分といることで明るくふるまっていられるのであればいいかと考えるようになる。そしてキョヌ自身そんな彼女に少しずつ惹かれていく・・・。しばらく連絡がなかったが、突然「これからお見合いだから来い」という電話。彼女がトイレに立って戻ってくるとキョヌはいなくなっている。お見合い相手から「すばらしい友人ですね。あなたと付き合うときの注意すべきことを教えてくれました。彼女に殴られ痛くなくても痛いふりをする。痛かったら何でもないふりをする。喫茶店ではコーヒー。」そんな思いやりを知り、キョヌへの愛情を改めて感じるが・・・。

韓国映画は何となく敬遠していたが、何となく「借りてみようか」という気になった。これが面白い。「ぶっ殺されたい?」という前半のエピソードは面白いし、後半の二人が友人として(?)付き合うようになってからのストーリー展開もいい。延長戦は原作にはなかったとのことだが、これがないとダメでしょう。木の話もとってつけたようだけど効果的。


西の魔女が死んだ

2008-07-04 20:50:00 | Weblog
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中学生になった、まいは登校拒否を宣言。母は「大好きなおばあちゃん」のところでしばらく暮らすことを勧める。祖母はイギリス人で英語の講師として来日。そのまま結婚して現在は自然に囲まれた中で一人暮らし。まいは祖母が魔女と聞き、自分も修行を決意。修業は自然に溶け込んだ規則正しい生活を送ること。祖母は魔法は使うことはしないが、死んだらそれとわかるようにメッセージを送ることを約束してくれた。
まいは隣に住む粗野なゲンジに不信感を持ち、その考えを諌める祖母と仲たがいをすることに。そのまま両親のもとに帰ったため、2年間交流がないまま祖母が死んでしまう・・・。

あまり期待せずに観に行ったけど、思ったより面白い。最初に祖母と母親役のサチ・パーカーとりょうが久しぶりに会った時のやり取りが違和感があり、「あれ?この調子で進むの?」と思った。まいと二人になってからの場面ではそういう感じはなく、だんだんはまっていく。今の中学生の友達づきあいって大変なのね。
たぶん原作は面白いんだろうと思う。