現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない第17回:(フィクション)

2016-09-24 02:32:10 | 日記

 ある大物がカープ女子をつくったNと話をしている。

「Nさん、ついこの間までアメリカでは『女ガンマン』日本では『女渡り鳥』と言われていた小池百合子が今光輝いている。日本でもトップクラスのレイディーだ。噂では『小池百合子はNさんの昔の恋人に似ている』こう言われているが本当なの」

「はい本当です。あの人によく似た女性と神戸の夜景を眺めました。芦屋の街を一晩中歩いた事もあります」

「懐かしいよね」

「はい、あれから四十年近い月日が経ちましたが、テレビで小池百合子の顔を見ると『可愛いな』この思いが湧き上がってきます」

「へえ、今あらゆる年代の人々が小池百合子を支持しているよ。特に十代、二十代の若者が」

「はい、知ってます」

「お手柔らかに」

 大物はNの顔を見て微笑んだ。口は笑っていたが目は笑っていなかった。Nの目を射るような眼差してみている。

「こちらこそ」

 Nは柔らかく言葉を返した。

そして、

「小池百合子を世界のユリコ・コイケにしますのでご協力よろしくお願いします」

 こう言うのだった。 

 


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