手術その2

生まれて初めて受けた手術は、13時間もかかる大手術だった。

朦朧とする意識の中、とんでもない激痛が走った。
腹直筋を使った手術、お腹には横に30cm程の傷が残る。

お腹を横30cm、幅は広い所で7cmか8cm位かな、
お腹の脂肪と、腹直筋を右の乳房があった位置へ移動する。

再建したお乳は痛くない。麻痺してるから。
縫い縮めたお腹が、死ぬ程痛い。

手術の前に医師が言った事を思い出していた。

「タバコはやめて下さい。術後に痰が出やすくなるんです。
咳がでると、傷にひびいて痛いですよ。」

はいはい、分かりましたよ。

20年余りセブンスターを吸って来た。
医師の言葉の重さに、気がついた時すでに遅し。


咳が出るたびに、激痛との戦い。
痛み止めの注射でうとうとしていても、咳込んで目が覚める。
目が覚めると、激痛が襲う。この繰り返し。

しかし、人間の体とはやはりすごいもので、
日1日と回復していくものだから、関心する。

でも、痛いのはまだつづく...。