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雨の記号(rain symbol)

僕は彼女を信じている

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キム・ヨナさん:ユニセフ大使に
 【ニューヨーク共同】国連児童基金(ユニセフ)は15日までに、バンクーバー冬季五輪のフィギュアスケート女子で金メダルを獲得した韓国の金妍児(キム・ヨナ)さん(19)を親善大使に任命したと発表した。
 カナダのトロントでトレーニング中の金さんは「とても名誉なこと。どんな苦境にあっても夢があれば生きる勇気がわくというメッセージを逆境にある子どもたちに伝えたい」と話した。
(ニュース記事より)

 名誉なことが続くのはいいことだし、好きなフィギュアスケートが人気の裾野を広げることにもなるが、僕は少々心配している。彼女はそれを意識しないだろうが、何だかんだで表彰されたり誉められたりするのが続いてしまうと、選手としてのモチベーションは知らず知らずでどんどん下がっていってしまってるのではないか、と思ってしまうのだ。
 バンクーバー五輪の金メダルは彼女が目標としたひとつの到達点だった。そのあと行われた世界選手権を思い出してもらえばいい。彼女の心を満たしたしばしの達成感と至福で、彼女のそれまでのモチベーションやハングリー精神はどこぞに奪われてしまっていたのは誰の目にも明らかだった。
 彼女が現役続行を表明した時、その反省がバネにもなったかと僕は喜んだのだが、その後、いろいろの場所で表彰がらみのイベントがあったりして、僕は心配でならなかった。
 それよりはたわいもないテレビ番組に出たりしてばかっ話をしたり、歌でもうたってくれたりした方がよほどにいいと思っていた。
 生活が一変するのはいちばんよくない。エネルギーの持続をもたらすものはそれまでの生活と少しも変わらないスタイルなのだ。チャンピオンになったのならなおさらだ。格式や形式を重んじる場所よりは、大衆のパワーや夢がうねり、それがじかに感じられる場こそが彼女にとってははるかに有意義な内容をもたらすはずである。彼女ほどになればアンテナも高感度のはず。他分野であれ、偶然でもいいからそこで突出した才能でも見つけられればいうことがない。いい刺激を受けたりすることになろう。
 にしても、こういうニュースを見るにつけ、彼女のモチベーションの回復は容易でないだろうことを感じさせられてしまう。
 次も彼女は負けるのではないかと思っている。二、三回続けて負けるようになれば、引退の声が再燃することになるかもしれない。オリンピック連覇に向ける試練はそこから始まると思うが、なりふりかまわぬ場所に戻れば、彼女のモチベーションは日を追って回復すると、彼女のポテンシャルを信じる僕はけっこう楽観している。バンクーバー五輪前の彼女は、そうやってハードスケジュールをこなしながらモチベーションを維持してきていたではないか。
 彼女は忙しさに追われながらも、そういう中に身を置いていたからこそ、バンクーバーの夢を実現できた。テレビでも何でも、気品で活動の場を限定するな、と僕は彼女に言いたい。バンクーバー前の彼女に戻ることができれば、連覇の視野は必ず開ける。僕はそう信じている。
 
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