平方録

達磨忌法要

日曜日は円覚寺の日曜座禅会。

朝からの大雨で参加者は少ない。横田南嶺管長による「伝心法要」解説を聞きながら座禅。
法話は40分位だが約1時間半、座り通し。
今日の伝心法要の解説は「人は空間に存在している」「虚空に飾り物をつけることはできない」などが耳に残ったが、途中から肩が凝ってきて集中できず、理解には程遠かった。

10月5日は達磨大師の命日。達磨忌として毎年法要が行われるという。「皆さんもご参加ください」といわれ、10時からの法要を仏殿の中で見物してきた。

お坊さん50人位が参加した。まず太鼓の大音響が響き、横田管長が奠具九拝(てんぐきゅうはい)の作法に依ってお茶、お湯、お膳を達磨大師に献じる。次に円覚寺の長老、各役の和尚が特別なお香をお供えする。
次が法要の最重要場面。管長が「偈(げ)」(達磨大師の御徳を仰ぐ漢詩)を朗々と奉読した。

十万里程遠泛舲
少林深處鎖禅扃
欲知面壁九年意
月在青天水在瓶

達磨大師ははるばる印度の国から十万里も海に船を浮かべてやってみえて
嵩山少林寺の奥深い処で門を閉ざしてひたすら坐られた。
若しも九年も面壁に向かって坐られた、そのお心を知ろうと思うならば、
ご覧、月は空にあり、水は水瓶にあるよ。

円覚寺の管長になるには漢詩をひねり出せる素養がなくてはならない。

この後、疏(しょ)という回向文が、円覚寺の「山節」と称せられる独特の節回しによって読み上げられた。
かなりの抑揚があり、おそらく上手な人と下手な人がいるはず。こういう大事な行事は上手な和尚の出番に違いない。顔を紅潮させながら唸っていた。

最後は全員が長いお経を唱えながら横田管長を先頭に行列を進める。本山儀式の時だけに行われる形態で「行導」というそうだ。

珍しい行事に立ち会えた。


横田管長による奠具九拝


横田管長(手前)を先頭にした「行導」
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