平方録

人生 下り坂最高~ぉ!

わが家で育苗中のパンジーの苗に発生している病気は「黒カビ病」らしい。
約200株のうち40%ほどが罹っている。葉が変色してしまい光合成が不可能だろうから、いずれ枯れてしまうに違いない。
一大事である。
こういう病気に罹ったことは今まで一度もない。

インターネットで調べてた結果で、写真がそっくりだった。市販の薬では「トップジンM水和剤」を散布すると良いらしい。
ホームセンターの開店を待ってさっそく買いに出かけた。

人間の心理なんてものは面白いもので、ホームセンターまでの道のりは病人を運ぶ救急車のごとく急いだのだが、薬を手にした途端、まだ散布もしていないのにこれで大丈夫 ! と妙に安心感が広がり、天気が素晴らしかったこともあって藤沢と大船の境あたりの丘陵地帯を自転車で巡回してきた。

坂道を登るのは心肺機能に負荷がかかって、良い運動になる。
上りがあれば下りもあり、逆もまたある。上るだけでは天国に行ってしまう。
♪ 人~生、楽ありゃ~苦~もあるさ~ は水戸黄門。
NHkBSで火野正平が自転車で全国を回る番組をやっていて、その中で絶景の中の長い下り坂をスピードを出して下って行くとき「人生、下り坂最高~ぉ !」と叫んでいた気持ちがよ~くわかる。
風を切り、ぐんぐんスピードが上がって、景色が飛んでいく。気っ持ちいいんだよなぁ~。

少し色づき始めたかな、と感じさせる谷戸に午前中の光があたって、やけにきれいに見えた。その先は急坂だな、と思ったが進んでみると「玉縄城跡」と看板が立っている。
「玉縄城」の文字を見聞きしたことはあったが、近づくのは初めてである。
そそり立つような緑の壁に囲まれた谷戸のどん詰まりに、さらに上へ伸びていく細い道がある。
鎌倉では銭洗弁財天に抜ける道が急坂で、これは漕いで上りきったことがあるが、ここは無理。押して上って行くと途中から階段になってしまった。しかたなくそこに自転車を置いて徒歩でその先を上ってみる。

「1512年に北条早雲が築いた戦国時代の壮大な山城で“東国無双の名城”」と案内板にある。玉縄城主として特に名高いのは不敗の名将・黄八幡の北条綱成だそうで、一門は玉縄衆と呼ばれ、鎌倉を守る活躍もしたそうである。1590年の豊臣秀吉の小田原城攻めのとき、6代城主の氏勝が徳川家康の説得で無血開城し、その後天領となって廃城となる。

登りきってみると一帯は住宅地になっていて、わずかに「太鼓櫓址」というところが、シイやカシなどの照葉樹に覆われてひっそり残されている。
大手門から居館が立ち並んだであろう場所は私立女学校の敷地に飲み込まれてしまっていた。
どんな経緯で女学校への売却が許されたんだろう。信じられない気持ちだ。
校庭の一角にわずかに痕跡が残っているとかで、興味のある人は学校に問い合わせて許可をとってください、と看板に書かれていた。
こんどいつか、体操の時間でも見計らって覗いてくるか…

トップジンMを水に溶いて1Lの散布液を作り、念入りに噴霧した。回復してくれると良いのだが…







急な階段を上りきると、太鼓櫓址がうっそうとした木々に囲まれていた
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事