傍聴絵日記

@さいたま地裁傍聴席

結果、お小遣いが一日1000円

2014年05月22日 | 刑事事件
平成26年(わ)第377号

倭文 健次

自動買春、児童ポルノ係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反

【概要】
カカオトークで知り合った被害児童(14)とホテルで淫らな行為をした。その際に被告人が西川口駅前で外国人から手に入れたと言う媚薬(らしき薬品)を被害児童に服用させた。

そのカカオトークに書き込む際にタカハシユキという架空の女性になりすまし「被告人はきちんと避妊してくれる」、「媚薬は利く」等の誘い文句を書き込み、また自分(タカハシユキ)と被告人、被害児童の3人で会うかの様に装い被害者を油断させ、巧妙に呼び出したという。

行為の際に被告人が西川口駅前で謎の外国人から入手した薬を被害児童に飲ませたところ、行為の最中に突然電話をかける、そして、行為に友人を誘う、徘徊を始める等の異常行動を被害児童が示した。
被害者の行動が手に負えなくなった被告人はタクシーでホテルを後にし、公園に(被害児童が指定したという)被害児童を放置しました。その後は怖くなって被害児童と連絡を取っていない。←心配ではないのでしょうか?

その後、被害児童は失くした携帯電話を探しに交際相手と再びホテルを訪れている。
他方、被告人は携帯電話は被害児童に渡した旨述べている。

判事の質問に「たまたま、出会い系サイトで反応があった相手が未成年だった」、「未成年が特別に好きな訳ではない」旨の弁解をしますが、タカハシユキ(架空のJK)の設定が被害児童と同年代である等の事件の背景から、若年者を性的欲求の対象としていた事はほぼ間違いないと感じます。しかも、計画的犯行で、常習制も強く疑われます。

【薬物】
被告人が入手した薬物について、被告人自身よく解っていない、もしくは内容を明らかにしたくない様子です。
西川口駅前で風俗店に行くのか?と外国人に声を掛けられ、勧められたと述べています。
しかし、得体の知れない薬を飲ませる方も安易に飲む方も共に理解に苦しみます。先に述べた巧妙な話術で被害児童を信じ込ませ飲ませたのでしょうか。
中国製のバイアグラの粗悪な模造品が出回り、深刻な健康被害になった例もあると聞いた気がします(曖昧な記憶で)。
ですから、被害児童が奇行で済んだ(?)のは不幸中の幸いかもしれません。

被告人が、具体的な証言をしないことと、証拠物が被害児童の体内もしくは排泄済みなので、この薬物が一体何であったのかは謎のままです。駅前の外国人から連想する薬物と言うと、覚せい剤を連想しますが、その可能性も否定出来ないと感じます。
追記:本件事件から暫くして池袋で脱法ドラッグによる事件が有りました、何となく本件薬物との類似性を感じますが、全てはもうヤミの中です。

【結果】
被告人には児童買春の累犯前科(罰金刑)があり、その後に妻と結婚し、2児をもうけています。
その妻が事件後に精神面も含め体調不良だそうです。
また、金銭を厳しく管理される様になり、頭書の様なお小遣い制になったそうです。
 ーそれでも、自分より全然多いぞ!再犯防止の為には更に携帯電話の管理も必要だと感じます。
また、被害児童の母親は厳罰を希望していて、別途民事訴訟も準備中とのことです。性行為はもちろんの事、得体の知れない薬物を飲まされた事に対する憤りは大きい筈です。麻薬的な習慣性の高い薬物でなかった事を祈ります。
医者でも、薬剤師でもない被告人が薬を他人に飲む様に勧める事は違法ではないのでしょうか?薬事法の罰則規定の厳罰化が必要でしょう。
また、本件被害結果は傷害と言えないのでしょうか?
まさに結果は重大です。

【電話】
弁護人からの電話連絡を無視し続ける等の点で行為責任から逃れたい意向を感じます。
被告人は「知らない電話番号には応答しない」と弁解します。

【求刑】
懲役1年6月

【判決】
6月4日予定 結果はこちら

【余談】
仮に被告人が一家四人でファミレスに行ったとします。
順番待ちをして、呼ばれます
「4名様でお待ちのひとり様」
何のこっちゃ。

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