傍聴絵日記

@さいたま地裁傍聴席

武蔵野線車内での痴漢行為

2014年06月04日 | 刑事事件
平成26年(わ)第443号

宇戸 美左夫

埼玉県迷惑防止条例違反

【概要】
武蔵野線(東浦和ー南浦和)車内での痴漢事件。
本件事件と累犯関係にある強制わいせつ事件の執行猶予中の犯行。
被告人は犯行動機を職場でのストレスが原因であると弁解。

そのストレス解消の為に通勤時間帯の武蔵野線電車に乗車した事が事件の発端である。
注:被告人は徒歩で通勤しており、電車に乗る必要は無い。つまり、100%趣味の満員電車乗車。
被告人主張の電車に乗ることがなぜストレス解消のためになるのか全く理解できない。

女性の匂いを嗅ぎたかった、からだを密着させたかった等と語る被告人の性癖は限りなく性犯罪者のものと近似していると言わざるを得ません。(むしろ、そのもの?)

【職場でのストレス】
勤務先では4人しか知らない筈の前刑の情報が皆に知れ渡り不遇な扱いを受けたことがストレスに繋がったと述べます。そもそも、全ての原因は自らのわいせつ行為の結果で有ることを被告人は全く理解していません。

また、前刑の判決後に妻に伴われて性犯罪治療のカウンセリングに通い卒業(一定の成果があったと認められ)したと述べますが、再犯防止に全く役立っていません。
もちろん、カウンセリングが無意味という訳では無く、カウンセリングに真摯に取り組む姿勢に欠けていたのでは無いでしょうか。若しくは、心底救いようの無いヘンタイであったかのいずれかで有ったのかと思います。

【結果】
妻とは離婚し、以前の職場も退職せざるを得なくなり、住宅ローンの残った自宅は売却を余儀無くされそうです。

逮捕時に逃走を図り駅の階段から転落して骨折の重症を負うなど、踏んだり蹴ったり、泣きっ面に蜂を絵に描いたような被告人の顛末です。(数人掛かりでようやく取り押さえれた程の必死の逃走劇だったらしい)

夫のカウンセリングに同行していた妻の気持ちをなぜ理解出来なかったのでしょうか?
ある意味では、被告人の妻は浮気以上の精神的苦痛を味わいながらも、夫との生活を維持しようと努力していたと言えます。
妻は被告人から女性としての魅力を否定されていた訳ですから結果的に見放した?のは、当然の結果であります。

何ら罪の無い奥さんと小学生の娘さんが不憫です。

【前刑】
10数年前に覗き目的の住居侵入と平成25年6月の強制わいせつ(執行猶予中)がある。
強制わいせつ事件は大人しそうな被害者に2日続けて、わいせつ行為を行ったというのであるから、被告人の卑劣で執拗な性格の一端が伺える。

【こだわり】
本件では犯行態様に争い(?)が有る様で、スパッツを下ろした、下ろしていない等の点に強くこだわる理由が理解出来ない。




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