詩はここにある(櫻井洋司の観劇日記)

日々、観た舞台の感想。ときにはエッセイなども。

楽しむこころ

2017-08-17 18:47:40 | 日記
お客様にご満足いただけるサービスを提供するためには、私たち自身が仕事を楽しむ心境になることが大切です。お客様との出会いに感謝する喜び、一瞬一瞬を新鮮に感じ、次のステップに挑戦する楽しみ…
そんな私たちの“楽しむ心”が、きっとお客様の喜びにつながっていくはずです。

これは、「Orijin8」というオークラ ホテルズ & リゾーツ、ニッコー・ホテルズ・ インターナショナル、ホテルJALシティで行われておるホテルで働くスタッフのあるべき行動としての行動指針で、仕事の前にスタッフ全員で唱和する8種類あるうちの誓いの言葉のようなものです。

明日は、8月20日に行われる「大人の発表会」の最後のピアノ合わせの日です。7日の最初のピアノ合わせがボロボロだったので、なんとか頑張らねばならないのですが、果たしてどうなることか。練習では上手くできても人前で演奏するのは別。普段は絶対上がったりしないのですが、小刻みに膝が震えてしまって、指ではなく膝の振動が伝わってヴィブラートがかかってしまったりします。

「上手く弾こう」、「あの人よりも上手く弾けた」という意識が強いのも原因のようです。
ある舞台人に相談しました。どうしたら良い演奏ができますか?その答えは。

「楽しんで演奏しているの?自分がまず楽しまなければ、聴いている人には何も伝わらないよ。上手く弾こうとかではなく、まず自分が音楽を楽しんでみたら」
確かに、誰よりも上手く弾けたとか、ミスが少なかったで一喜一憂していて面白い訳はないのです。

新国立劇場バレエ団に小野絢子さんというバレリーナがいます。プリンシパルという最高位のいるダンサーですが、初めて彼女を意識したのは『眠れる森の美女』の「青い鳥のパ・ド・ドゥ」のフロリナ王女でした。高度な技術が要求される主役級の役ではありますが、第3幕だけに登場します。王女と王子の引立て役といった感じの役です。その時の小野絢子さんは、まったく違っていました。全身から踊る喜びがあふれ、観ているこちらも幸せにしてくれる力がありました。あわてて配役表を見てダンサーの名前を確認したくらい。それからは小野絢子さんの舞台は必ず観るようにしていますが、観客もよく知っていて彼女が出る舞台のチケットは早々に売り切れることも多いのです。

チェロを弾く喜びが伝えられるように、さあ練習、練習。

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