【1/2Time】ロードスターとの出会い

ああ、夕焼けがキレイだなぁ、太陽が沈むなぁ・・・
この週末は最高のドライブ日和だったのに、どこにも出かけなかった私は、もう「乗る資格なし」のロードスター乗りです（汗）

今月はブログネタがないので、2015年末に閉鎖したホームページ「1/2Throttle」に載せていたコラム「1/2Time」を再掲。
文章が稚拙なので多少は手直しをしていますが、その時の自分にしか書けなかった文章を読み返し、初心に帰ってみたいと思います。


「ロードスターとの出会い」（2004年12月掲載）

ロードスター。
私の歴史の中にその車が登場したのは、実はごく最近の話です。
「頭文字D」で見たのが最初ではなかったでしょうか？それまでは全く眼中になかった車です。
当時、私が欲しかったのは、サバンナRX-7（FC3S)でした。
それは、頭文字Dの影響から始めたアーケードゲームで、私が長く使っていた車でもあります。
ゲームで遊んでいるうちに、いつしか本当の車に乗りたいと思うようになっていました。

FCに乗りたいのなら、まずはそのAT限定免許を何とかしろという事で、教習所に通って限定解除を受けました。
ペーパードライバー歴が長いだけに、コース内で脱輪するなど、第一段階からやり直し！と怒られる始末。
それでも何とかハンコをもらい、これでようやくFCに１歩近づくことができました。

しかし、いざ本気で購入を考えると、不安ばかりが募ります。
古い車だけにトラブルが心配だし、車の知識どころか運転もままならない私に、維持していけるのだろうか？
色々と考えた末、FCは諦めました。

ただ、その頃にはもうFCが欲しいというよりは、車に乗りたいという気持ちの方が強くなっていました。
とにかくマツダ車でMTなら何でもいいから、長く乗れる車を買おうと思ったのです。
そんな時、ジムカーナをやっている友人から勧められたのがロードスターでした。

私が欲しかったのはFCでしたが、何より好きだったのはそのスタイリングでした。
ロングノーズ、ショートデッキ、リトラクタブルヘッドライト。
初期型のロードスターは、小さくて丸っこいけど、私の好きなスポーツカーの形をしています。
紺色でMTで高年式、できれば革シートではない車。
数あるグレードの中で、その条件を全て満たしたのが、限定車の「B2-Limited」でした。

しかし、ネットで検索してもなかなか見つかりません。
限定車だから難しいのかも知れないと、ダメもとでディーラーに相談してみたら、何と同じ車が商談中とのこと。
結局、それは売れてしまいましたが、中古市場に出てくることが分かっただけでも希望の光が差しました。
ロードスターが欲しい人は、たいていグレードを指定してくるので、見つかってもすぐに売れてしまうのだそうです。
それならば、と私も捜索願いを出して、気長に待つことに決めました。


（2004年3月　アンフィニ大洲店にて）

その3ヶ月後。
偶然にも私の誕生日の朝、ディーラーから探している車が入ったとの連絡がありました。
早速見に行くと、そこには既に「商談中」の紙が貼られたロードスターが！
まさに、神様が私にくれた誕生日プレゼント・・・カラフルなアーチ型の装飾がラッピングのリボンのように見えました。
濃紺のキレイなボディにBBSのホイール、驚くほど透明なリアスクリーン。
ノーマル車高にピカピカのエンジン、しかもナビ付き。見た瞬間に商談成立です。

しかし、喜ぶのは早すぎました。ここで大問題が発覚。
目をつけていた近所の駐車場が、つい数日前に全て埋まってしまったのです。
聞けば、他の駐車場が宅地化されることになり、40台ほどが付近の駐車場に移されたのだとか。
不動産屋からは、空きが出るかどうかは4月以降にならないと分からないと、言われました。
何て運が悪いのか・・・
もっと早くに押さえておけば良かった、と後悔しても時既に遅し。
とりあえず、空きが出たら連絡するようお願いしましたが、それがいつのことになるかは分かりませんでした。

ところが、その3日後。
不動産屋から、3月末に1台が解約することになったとの連絡が。
先にキャンセル待ちしていた人と連絡が取れず、私に順番が回ってきたのです！
もう、奇跡としか言いようがありません。

色々な偶然に助けられ、ようやくロードスターは納車の日を迎えることができました。


（2004年4月　納車の日、中国道のPAにて）

オープンで走りたくて、週末の朝は早起きして遠方に出かけます。
平日は、青い空を見ながら想いを馳せます。
ああ、車でお出かけしたい・・・って。
これがFCだったら、こんな気持ちにはなれなかったかも知れません。

素敵な車との出会いに、心から感謝します。

（おわり）