hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

全米女子オープン(PLGA)から学ぶ

2012-07-11 | 人生観
昨日に続く。

昨日は、「スマートフォン」のメリット・デメリットの話題から、「GHQの方針」で3S(スクリーン、スポーツ、セックス)の奨励について書いた。
そうすることで、日本人の「武士道」や「儒教」に基づく精神構造の破壊につながり、50年後、60年後にGHQの戦略が成功したというに至った、という話であった。


●還流ドラマから学ぶ

たまに還流ドラマをみる。
歴史上の還流ドラマも見るが、現代のホームドラマもみることがある。
その際、中年の両親が、祖父母の前で、正座して両手をついてお辞儀をしている光景をみる。
当然、子供たちも、両親に従い、同様に正座して、祖父母にお辞儀をする。
ホームドラマの一シーンとしてでてくるのだから、特別な仕草ではないだろう。
ごくありふれた日常生活に一部と思う。
韓国人は、年長者を敬う気持ちが強い国民であり、韓国の文化をつくり、韓国の強さにつながっていると推察する。

日本にもそのような時代はあった。江戸時代のドラマを見ると、同様な光景がみられる。
ホームドラマは、創造の世界であるが、時代考証もしっかりしている。
武家の世界では、両親の前では正座をして襟を正して話をする。
日本でも年長者を敬う文化があった。
その流れは、現代の日本にはないが、戦前まであったのではないだろうか。

それは、「儒教の教え」である。

現代の韓国文化と江戸時代の日本文化の共通点は、「儒教」である。
「儒教の教え」が、年長者を敬い、両親を大切にすることの基礎となっていると思う。


●ゴルフ全米女子オープン(LPGA)にみる韓国人選手の強さ

先日行われたゴルフ全米女子オープンで、韓国選手が優勝した。
優勝、準優勝ともに韓国選手である。
また、最近5年間で4回の優勝が韓国選手である。
この強さはどこにあるのだろうか。

主催者である米国でも、当然話題になっている。
USAトゥデーは「米国のゴルファーに何らかの教訓はあるのだろうか」と指摘するなど、米ゴルフ界には衝撃と反省のムードが漂っている。

多くの米国人選手のコメントをのせて分析を試みている。
「韓国の選手たちはとにかく練習量が多い。米国の選手たちも、もっと必死に取り組まなければならない」とか
「韓国のジュニア育成がうまくいっているからだろう」などである。

さらにこんなコメントもある。
「米国の選手たちも最善を尽くしている。しかし韓国の選手たちはわれわれ以上に優れたプレーをしている。72ホールを終えて最もよいスコアを出しているのはいつも韓国の選手たちだ。確かな理由は分からない」

一方、朝鮮日報によると「現在、米LPGAツアーのフルシード128人のうち、韓国の選手は42人だ。また世界ランキング10位以内に4人、25位以内は10人、100位以内は36人など、韓国はいつ、どこで行われる大会でも優勝できる女子選手を世界で最も多く抱えている。今年は全米女子オープンに韓国籍を持つ選手が28人出場したが、これは今年に限ったことではなく、毎年30人から40人の選手が出場している。」


●「パクセリ効果」とは?

1998年に朴セリ選手が、LPGAオープンに優勝した。
その姿を見て、今の20代の韓国選手は、「朴選手のように世界一になる」と目標に掲げている。
この姿勢は、非常に重要である。
人間、自分の目標以上の人間にはなれるものではない。目標を掲げても途中で挫折し、とん挫することが多々ある。しかし、目標がなければ、努力をしないし、偶然で結果がでるほど人生は甘くない。

日本のプロゴルファーで、世界一を公言しているのは、石川遼選手や宮里藍選手、宮里美香選手位であろう。
目標が明確であればあるほど、高ければ高いほど、努力を惜しまないし、様々な工夫を凝らし、レベルアップを図っていくことができる。

韓国選手の多くが、石川遼選手や宮里藍選手、宮里美香選手と考えればわかりやすいと思う。
そのモチベーションの高さは、どこから来るのだろうか?


●アジア通貨危機の中での練習とは?

韓国には、アカデミースクールがあり、小さい時からそこに所属して練習に励んでいる。
しかし、そのためには月20万円という費用がかるため、家族にとって経済的負担は大きい。
成績優秀でナショナルチームに入れば、協会負担で年間数10日から100日を超える合宿等に参加することができる。

この費用を捻出するのは、子供たちの両親や家族である。
自分たちが尊敬している両親や祖父母が汗水流して、自分のために働き、お金を稼いでいる姿を小さい時から彼らは見ている。さらに、子供の育成のために家を売り、その費用で子供に練習をさせている親もいるという。

さらに、1997年にはアジア経済危機で、韓国経済はどん底であったはずだ。
多くの失業者がでて、ゴルフどころではないはずだ。

今20代の選手は、当時小学生である。
小学生であれば、自分が置かれている位置がわかるだろう。
しかし、彼らはゴルフの練習に取り組んでいたはずだ。
子供たちは、どう思うだろうか?
自分のために、両親が歯を食いしばって働いている姿を見ていたはずだ。
尊敬する両親や家族がボロボロになって働いているのだ。
その姿は、彼らの脳裏に焼き付いている。
儒教の教えを受けいている彼らにとっては、許されないことであろう。
であるならば、死に物狂いで練習するのは、当然だと思う。


●韓国選手の強さは「心」である

韓国選手のほとんどが、「朴選手のように世界一になる」と目標を掲げている。
選手の両親、家族の目標も当然、「子どもを世界一にする」ということである。
選手と家族の目標が一致しており、自分の目標達成は、両親の目標達成につながる。
であるならば、世界一になることで、尊敬する両親や家族を喜ばせたい、と思うのが当然である。

さらに、自分のために一生懸命に働いている家族の姿を思い出すことで、どんな苦境にも耐えることができるであろう。
そのような選手が、何十人、何百人と韓国にはおり、切磋琢磨して、精神力も鍛え上げているのだと思う。

韓国人選手は、体力的には、欧米人には劣るが、練習で技術を磨きカバーしている。
さらに、儒教の教えに基づいた精神力の差で、全米女子オープンという大舞台で平常心で戦うことができると推敲する次第である。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。