週刊金曜日な日々

「週刊金曜日」、一読者のB級時評
題名に「週刊金曜日」と使用する事は、編集部の許可を得ています。

兵庫県宝塚市の市長が収賄容疑の裏側

2009-03-05 10:18:35 | マスゴミ
テレビ朝日の発行しているメルマガ「報道ブーメラン」に、驚きました。
地元の警察ベッタリの報道陣には承知の事実のようですが、全国報道になると、市地方の市長の汚職になってしまっています。

以下・・無断転載。

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報道ブーメラン 第470号

  ローカルな話で恐縮だが、先日、兵庫県宝塚市の市長が収賄容疑で、
  兵庫県警捜査二課に逮捕された。新聞各紙の報道によると、被疑事
  実はこうらしい。

  <宝塚市の阪上善秀市長(61)が06年4月の初当選直後、公営霊園の
造成工事受注を目指す業者側から現金100万円を受領していた疑い
   が強まり、県警は19日、収賄容疑で阪上市長の逮捕状を取った。

   資金を提供した神戸市の経営コンサルタント会社社長(69)と元宝
   塚市議(64)についても、贈賄容疑で逮捕状を取っており、同日中に
   逮捕する方針。

   県警によると、阪上市長は06年春、宝塚市内の飲食店で元宝塚市
   議の紹介で同社長と面会。市都市整備公社が進めていた「宝塚す
   みれ墓苑」(08年8月完成)の造成工事をめぐり、社長が知り合いの
   中堅ゼネコンを参入させようと考えていたことを認識しながら100万
   円を受領した疑いがあるという……>(2月19日付 朝日新聞夕刊)

  私自身、「神戸新聞」出身ということもあり、阪上氏とは面識がある。
  故原健三郎代議士の秘書から県議など経て、96年に衆院選に初当
  選。その後、宝塚市長に鞍替えした。ドブ板選挙が得意で、カネにま
  つわる噂の絶えない政治屋だ。

  が、この原稿の主役は彼ではない。贈賄側として記事に登場する
  《神戸市の経営コンサルタント会社社長》だ。実はこの《社長》、神戸
  では政官財、ヤクザに幅広い人脈を持つフィクサーとして知られる一
  方で、長年にわたる兵庫県警、神戸地検の捜査協力者だった。
  そして私の、駆け出しのころから今日に至るまでの20年近くにわたる、
  ネタ元でもあった。

  この贈収賄事件が表沙汰になったのは、彼が逮捕される約3週間前。
  ある大手紙の“スクープ”がきっかけだった。その“スクープ”は、前述
  の被疑事実とほぼ同じ内容を「疑惑」として報じていたのだが、捜査
  二課は、その大手紙と歩調を合わせるように、《社長》の任意聴取を
  始めた。

  実は、その大手紙が“スクープ”する数週間前から、《社長》に近い複
  数の関係者から、「捜査二課が《社長》をサンズイ(汚職)で狙ってい
  る」という話を聞いていた私は、密かに彼の身を案じていた。
  しかし、こちらから「大丈夫ですか?」と連絡を入れるわけにもいかず、
  東京で事態を静観していた。すると、捜査二課の聴取が始まってから
  4日目の1月31日、《社長》から私の携帯に「話したいことがある」と連
  絡があり、私は週明け、神戸に飛んだ。

  私にはどうも大手紙が“スクープ”として報じた疑惑の内容が信じられ
  なかった。別に、この《社長》が、決してこのような“汚れ仕事”に手を
  染めない「善人だ」といっているわけではない。

  彼は若い頃、大物代議士の裏金疑惑で、名古屋地検に、20日間ぶっ
  通しで取り調べを受けても、口を割らなかった剛の者だ。おまけに長
  年、関西の公共工事や大規模開発で、大林組などのゼネコンの“業
  務屋”(談合の仕切り役)やヤクザと、その利権を巡って渡り合って
  きたその道の“プロ”である。

  そんな彼が果たして、兵庫県警でも立件できるような単純なサンズイ
  に関与するだろうか……。これが私の疑問だった。

  案の定、彼は私に対し、自らにかかった疑惑を「私が、こんな分かり
  やすいコト、やりますかいな」と一笑に付した。そして阪上氏にカネを
  渡した理由をこう説明し、賄賂性を否定した。

  <阪上が、I(前述の記事に登場する元宝塚市議)を通じて「会いたい」
  いうんで、会ったら、「選挙でカネを使い果たし、公共料金も払えんほ
  ど貧乏してる。200万円貸してくれ」と言ってきよった。
  僕は「あんたにカネを貸す気はない」と断って席を立とうとしたが、Iと
  阪上があまりにしつこく言うもんで、100万円渡して、「これはあんたに
  やるわ。ただし、ちゃんと(政治資金)収支報告しきや」と言って帰って
  きただけ。墓苑の造成工事に、知り合いのゼネコン入れるという話は、
  阪上が市長になる前の段階で、とっくに潰れた話や>

  私は《社長》の説明を聞き、「これでは贈収賄で立件されることもなか
  ろう」と安心して東京に戻ったが、その2週間後、《社長》は逮捕された。

  《社長》の関係者によると、逮捕後も彼は、阪上にカネを渡したことは
  認めたものの、その賄賂性を一貫して否認。そして起訴後も無罪を
  主張して、徹底的に争うつもりだという。
  彼の主張が認められるか否かは、今後の裁判に委ねるしかないが、
  実はこの事件にはウラがある。兵庫県警関係者が語る。

  「この事件は最初から県警内部でも、地検からも“無理筋”って言わ
  れてたんやけど、それをゴリ押ししたんが、二課の次席のN警視。

  かつてはN警視も、《社長》の情報で、手柄上げせてもらったこともあ
  った。しかしN警視が所轄の刑事官時代、あるヤクザ絡みの事件の
  捜査で、《社長》と揉めて飛ばされ、それ以来、N警視は《社長》を目
  のカタキにしてたんや。

  おまけにN警視は数年前に、某紙の若い女性記者と不倫しててな。
  それが昨年末になって突然発覚し、今も監察が調べている。N警視は、
  この不倫スキャンダルを、監察にサしたんが《社長》やと思い込んで
  逆恨みし、今回の事件をゴリ押ししたというわけや」

  これが事実なら、今回の《社長》逮捕は、N警視の、「私怨による恣意
  的捜査」との謗りは免れ得ないが、実は今回の贈収賄事件の舞台裏、
  兵庫県警詰めのマスコミ各社の間では「周知の事実」(前出・兵庫県
  警関係者)だという。

  「県警詰めの大手紙はほぼ全社、このN警視の不倫スキャンダルを
  知ってるんやけど、今回の阪上の事件の情報欲しさに、監察が調べ
  ているにもかかわらず、どこも書かへんのや」(同前)

  自らの私怨から、恣意的な捜査を行なうオマワリと、そのオマワリの
  不倫スキャンダルを知りながら、捜査情報欲しさにネグる県警詰めの
  ブンヤ……。あんたたちには、自分の仕事に対し、自らが課すルール
  というものはないのか?


  【筆者プロフィール】

  西岡研介(にしおか・けんすけ)

  1991年、神戸新聞社に入社し、阪神淡路大震災、神戸連続児童殺傷
  事件などを取材。その後、雑誌「噂の真相」に移り、スクープを連発。
  独立後も、「週刊文春」、「週刊現代」などで活躍。
  昨年、「マングローブテロリストに乗っ取られたJR東日本の真実」で、
  第30回講談社ノンフィクション賞受賞。

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警察・検察権力にわからうと・・・こういう事になると。
警察の問題は、裏金だけじゃないんだ~

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