B級会社員のOFF日記(現在無職です)

尻毛助左衛門と尻毛又丸の珍道中の日記を公開しています。

定年サラリーマンのOFF日記もあります。

三尺一本 金百五拾円也

2017-12-11 13:21:19 | 又丸

平成29年12月10日

又丸は助左衛門とウォーキングに出かけた。

名鉄電車主催である。

名鉄電車津島線の勝幡駅をスタートして、津島神社を過ぎてゴールは津島駅である。

又丸は足の遅い助左衛門を時々確認しながら 前を軽快に進む。

津島神社を二人で参拝。

ゴールはもうすぐである。

又丸は助左衛門を置いて歩みを速める。何かを見つけた模様である。

小間物屋さんである。店頭の品を真剣な目でみつめる。

(店主) 「お客様 何かをお探しですか」

(又丸) 「手ぬぐいを探して、今日も旅を」

(店主) 「手ぬぐいですか。いろいろありますよ。」

(又丸) 「ガーゼ手ぬぐいではなくて 『日本手ぬぐい』ありませんか。」

(店主) 「奥の棚にありますから こちらにお座りください。」

(又丸) 「棚とはおそれ入りました。」

店主は棚の一番上の反物を出してくれました。

又丸は驚いた顔で 

(又丸)「一反も要りませんよ」

(店主) 「津島の夏のお祭りに使う 反物の手ぬぐいです。」

(又丸) 「あの三大川まつりの天王祭りですか。」

(店主) 「よくご存知で。いかほど御入用ですか。」

又丸は財布の中を確認する。

(又丸) 「ご主人。三尺一本いくらですか。」

(店主) 「お客様、粋な数え方ですね。」

(又丸) 「手ぬぐい収集家として 当然ですよ。」

(店主) 「気に入りましたよ。三尺一本 150円にしましょう。」

横で聞いていた助左衛門は「これは安い」と思った。

又丸も財布の小銭を真剣に探す。

店主は物差しで三尺を測り 鋏(はさみ)で切る。

良い鋏の音がする。

拙者は手ぬぐいをこのように買ったのは初めてある。

店主に聞くと祭りが近づくと 地区の人が反単位で購入すると言う。

切り売りするのは余り例がないとの亊。又丸の人格が成せる技かもしれない。

最後に店主が言った。

(店主) 「来年の夏にはまた来てください。」

(又丸) 「この手ぬぐいを巻いて又来ます。」

小春日和のこの日 又丸と店主には心地よい笑顔あった。

 

 

 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
イメージ (末摘花よりちょっといけてるねーちゃん)
2017-12-12 12:04:43
この文章での場面の雰囲気から、又丸さんが山下清画伯と重なりました。手ぬぐい好きそうだし、集めそうな雰囲気を含めて。山下清画伯の絵好きで、以前ブックオフで画集を購入して、持っています。
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少し近づきました (助左衛門)
2017-12-13 17:09:17
携帯電話から投稿しました
又丸は素直 素朴 他人を騙さない人間と思います
図書館では 鉄道関係よりも民俗 服飾関係を読んでいます
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