思い起こす。
何故だろう。以前から、黒い猫イヌが好きだった。
イヌが好き、というより「黒いイヌ」が。
ゆきと出逢う何年も前より
頭の中では4つのキーワードが出来上がって居た。
その条件でイヌを探したかも知れない。
。。。探したと言っても縁が有れば、飼う人が居なければ、程度。。。
勉強その他も忙しく別に必死で迎えたい、迎え様
とも思っては居なかった。
覚悟も何も無かった。
漠然とした4つのキーワードは、雑種・黒・捨て犬・雌
だったろうか?
雑誌に掲載されて居た、見落としそうな小さな記事。
民家で生まれたイヌ達。
一頭だけ黒が居る、と。。。
その黒が良いです、と言ったクセに
送られて来た写真を見ると
「黒い」のは物の見事に可愛く無く
横に写って居るイエローラブ色の子が可愛いと。。。
4つのキーワードは何処へやら。
やっぱり、黒いのの横に居る子が---
と伝えるも、既にその子も他の子等も
貰い手が付いて居た様だった。
今思えば、そのイエローラブ色の子は
雄だったのではなかっただろうか?
何とも無責任に、その「黒」を暫く放って置くも
早くしなければ殺処分になる勢いだと聞き、
心から本意で無くも慌てふためき引き取りに。
これが「初黒ゆき」との出逢いだった。
一般ではピンク、オレンジ、スカイブルー、他蛍光色が
好きなのだが。。。
どちらかと言えば「黒色」は苦手かも知れない。
何故黒イヌに拘るのか解らない。
ふくぎんも、もし「黒い塊」でなかったなら
連れ帰らなかったのだろうか。。。
否、それは無いだろう、と薄情なこの飼主の
少しばかりの良心を信じたい。。。
しかし黒は可愛い。犬種名を超越し美しいと
本当に思ってしまう。
後々だが、ネコもイヌも黒色は
他色の子よりも比較的大人しい、と読んだ。
。。。気がするが、それは都合良く
自分の頭の中でゆきと結び付けて
居るだけかも判らない。
しかもゆきは黒単色ではなくタンが
そこら中に入っても居る。
まぁ、結局一日にして
ゆきが真っ白くなったとしても
愛おしく大事だ、という事に変わりは無い。
或いは、むしろ黒い子に拘ったモノの
どうし様もなく白い子を引き取り、
それがこの目の前に居る
ゆきだったなら、以後自分は白い子
への拘りに異常な固執をみせたかも
知れない。