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青き修羅

桑島法子さんの朗読夜を中心に賢治朗読の紹介・感想や賢治関係雑文。アニメ作品とそこでの声優さんの演技について感想等も。

朗読夜 ~春~2011・rebirth

2011-09-06 23:32:42 | 賢治朗読ー朗読夜
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/f6/8602d406e46a40fe0f6e8167ec56f515.jpg
上のアップ画像リンクは、イーハトーブの旅人たちで贈った花束。
残りの写真は下記のブログに(写真はspookyさんより)。
http://ameblo.jp/guchi-k/entry-11008964032.html


2011年8月20日(土)
花巻市文化会館大ホール

第一部

パーカッションの佐藤唯史さんとベースの大本まさとも(漢字は不明)さんだけが舞台に出てきて、
桑島さんは影マイクかと思いきや、
左側中央の入口前で朗読されてて。

・春
・雲の信号

爽やかな感じで清々しく。

舞台まで移動しながら、途中のお客さんと握手する桑島さん。

・洞熊学校を卒業した三人

さらにパワーアップして、キャラが怪しく,生命感に溢れてて。
今日、蜘蛛やアブに出会ってたので、不思議な感じで。
カエル好きとしても嬉しいお話です☆

第二部

・いてふの実

花巻の劇団らあす代表の牛崎志津子さんとの共演。
2人のハモリがものすごく美しく力強く、牛崎さんの声色や演技もさすがに素晴らしく。
旅立ちの雰囲気や作品の世界にどっぷり浸らせてもらいました☆
牛崎さんは、桑島さんが演劇をやったり声優になったりするきっかけを与えた方で、
桑島さんが尊敬されてる方です。
お二人で話をされてる感じも、あったかで素敵でした☆

・岩手軽便鉄道の1月

さらにリズミカルに勢いをつけて、励ます感じもして。

・曠原淑女

若者たちを賞賛し激励する思いがこもって。
後ろの照明も爽やかだったような!?

・稲作挿話

より強い想いがこもって。特にラストの所が☆

・停留所にてスヰトンを喫す

いつものベースの音に合わせて、より深刻な思いを込め、賢治の決意をより強く感じさせた。

被災された先生から桑島さんがお手紙を頂いたという話で、
桑島さんは今まで見たことないほど、かなり泣いていました。

・雨ニモマケズ

淡々とだが滲み出る感じが、さらにぐっと強まった感じで。

・永訣の朝

久々に聞いた感じだが、賢治とトシさんのそれぞれの想いが感じられ。

・告別

想いがすごくこもって。
やはりこの詩はいいです☆
これも大学の先生が朗読されていて、自分自身でもいつかは朗読したいと思っていた作品。

・原体剣舞 原体剣舞保存会

前に、北上市のみちのく芸能祭りでやってたよりも、長くて(大舞台だけに)気合い入ってる感じで、絶品☆
解説されていた会長さんは、いい感じに年を重ねたおじいさんで(「原体剣舞連」の「師父」みたいな)。
二つの太鼓がついた神輿みたいなのを中心に、
笛,鐘,太鼓を大人が演奏し、
着物の女の子が踊り、剣舞の格好の男の子が舞う。
(前みたのでは女の子が踊りながら太鼓たたいてたけど)
それでも、やはり鬼剣舞には迫力と霊験においてかなわないし、
ダダスコの部分は鹿踊りだし、
やはり鬼剣舞+鹿踊りのイメージかな。

・原体剣舞連

珍しくマイクで,真ん中から動かずに。
ドラムとのセッションだったので、音のバランスを考えてでしょう。
これまた、想いと気迫がこもって、パワーアップしてました☆
ドラムセットに大太鼓も入っていて、迫力満点の音が入りつつ。
「いっぷかぷ」の前の所を飛ばしてしまったのは、きっと悔しかっただろうな。

時間的にも流れ的にも、今回はアンコール無しで、スパッと終了。


http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/48/74f8b6438674690bd7f17cdcd4243f68.jpg
上のアップ画像リンクは、翌21日、岩手日日新聞・花巻版に出ていた記事!(花火の記事もあり)

朗読夜が延期になってからの5ヶ月、チケットを大事に保管しつつ、じっと楽しみに期待して待ってました。
(大事にしすぎてチケット忘れてしまいましたが^^)
無事に行けて観れて、本当に嬉しく感無量でした☆

くわしまほうこのろうどくや(追加公演)

2009-09-10 23:47:24 | 賢治朗読ー朗読夜
くわしまほうこのろうどくや(追加公演)感想
2009年9月9日(水) 
表参道ラパン・エ・アロ 

日本語で「うさぎのすあな」という名前の会場。
一階のギャラリー部分のウサギのマークがかわいくてオシャレ!
照明音響ともに普通にライブスペース。防音ドアに防音壁。
100人で一杯の小スペースのため、距離感が近くて、より楽しめた。
開演が18:30だったので、本当に朗読夜でした(笑)

一、 報告
 最後にシャララーって鳴るのを鳴らし、爽やかな後味。(ネットで調べたらウィンドチャイムというらしい)

二、 注文の多い料理店
 今までもどの方の朗読よりも完成度が高いと思っていたが、今回はさらに完成
度が高まった感がある。声の使い方や驚き方の辺りが。
あと、遅れて来た人がドアを開けるタイミングと、話の中でドアを開けるタイミ
ングが一致したり、
最後に風が吹くシーンでちょうど冷房の風が吹いてきたり、
時々感じることだが、どうやら演劇の神はいるようだ(笑)

三、 春と修羅 序
 エフェクトをかけて、声を歪(ひず)ませたり高くしたりしつつ、効果的に普通
の声の部分を入れていた。
声をループさせてたのもこの詩でだったかな。
昔のラジオの音声のようで、時空を超えた異世界を感じさせた。

四、 習作
 詩の上辺にある「とらよとすればその手からことりはそらへ飛んで行く」を録
音した音声と一緒にスクリーンに一文字ずつ出しながら、下辺の詩を朗読。
二つの声が多重的に響き幻想的で面白かった。
ただ、一文を読み終わってから、次の音を出した方が聞き取りやすいとは思う。
(まあ、被ってる方が幻想的ではあるのだが)
 通常このタイプの詩は、一つの言葉遊び(もしくは暗号)として、全体の意味
の他に、頭文字に意味をもたせるが、この場合は異なる。
おそらくこの詩は、多層的に表現すると同時に、風景と心象を別々の言葉で同じ
紙面に書いて表現していると思われる。
ネットで調べてみたら、上辺の言葉は、歌劇『カルメン』の「ハバネラ(恋は野
の鳥)」という歌の一節で、「この歌詞を口ずさみながら歩き、そこで見えてく
る辺りの光景に対する心の声をそのまま表した詩だと思われます」とありました
(神戸宮沢賢治の会会報No.38「第48回例会報告」(川崎貴)より引用)。また、多声音楽(ポリフォニィ)の詩の実験とも。
そうすると、その歌の一節を録音したのを繰り返し流しつつ、朗読するのがいい
ようですね。うーん、それも聞いてみたい!
 あと、「(つめくさ つめくさ)」の所でエフェクトをかけていた。

五、 蠕虫舞手~アンネリダタンツェーリン~
 「習作」同様、「8、γ、e、6、α」を音声と共にスクリーンに出す。これも
効果的にエフェクトかけて、雰囲気が出てました。
パンフにもネットで調べても、ほぼボウフラと書かれてますが、
色といい長さといいクニャクニャ動く様といい、ユスリカの幼虫だと個人的には
考えています。
水質調査でしょっちゅう見ていたもので(笑)
映し出す文字に薄く赤色が入ってた方が少し有機的に見えそう。
(個人的には虫っぼくして欲しい(笑))

六、 ひのきとひなげし
ひなげしが一斉に叫ぶシーンは、録音した声を同時に鳴らし。
若干言い回しがズレているのも相まって、どこか滑稽でどこかシュールで、非常
に楽しめました!
あと、そのスイッチにちょこっと触れる感じもよくて(笑)
悪魔のうまい歌とひのきのヘタな歌(ジャイアンを思わせる^)をみごとに対照的に
歌い分けていた。
ひのきの言葉「あめなる花をほしと云い この世の星を花という。」の後だったかな、
鉄琴で「キラキラ星」を演奏。少したどたどしい感じがピッタリ(笑)
「悪魔が小さな蛙にばけて、ベートーベンの着たやうな青いフロックコートを羽
織り」と、これも蛙が出てくる。そして、桑島さんが吹き替えで出ていた「ベー
トーベン・ウイルス」とも被り面白い。

七、 来訪
 羅須地人協会の高台から見た北上川が思い起こされ。
電灯にたくさんついているウンカのイメージも浮かんで。

八、 雨ニモマケズ
 さらにしんみりと情感深く。

(鉄琴で「星巡りの歌」)
九、 薤露青~カイロセイ
 北上川の情景が目に浮かぶ作品でもあり、朗読でもあった。北上川に映る天の
川や雷光を見たことあるので、尚更。
また、トシさんへの想いにも満ちて。

十、 花鳥図譜・七月
 『春と修羅 第二集』の「〔北上川はケイ気をながしィ〕」のこと。
兄妹の会話がさすがに絶妙!イメージより軽くは感じたが、まあ、仲のよい兄妹
なら、そんなかな。内容的にも。
 なんだかヨダカは自分のことのようにも思えてくる。足が弱くて、やくざもの
(国と親のすねかじり)!まあ、ちょっと自虐的になってみた(笑)

十一、 手紙四
 「永訣の朝」と同じフレーズが出てくるが、全体的に客観的になっている作品

ポーセがやっと答へた「うん」が、やっとって感じが非常によく出てて、絶品!
ここにも「緑いろの小さな蛙」=ポーセの生まれ変わりで、蛙が登場。潰されて
しまいますが(泣)
ナムサダルマプフンダリカサスートラ=南無妙法蓮華経、法華経の信者だけに。
ポーセの声もかわいかった。桑島さんがやっていた「戦場のヴァルキュリア」のイサラの声をイメージしていたが、もっと幼かったようだ。

アンコール、 原体剣舞連
近いこともあり、より迫力が増し、会場全体の空気を震わし、時空間を支配した

いつもより少し悲壮感があったような。
珍しく言い間違える。
「打つも果てるも火花のいのち」の出だしだと思ったが、「月は射そそぐ銀の矢
並」の方かも?
獅子の~って言いかけて、そのまま流したので違和感なく。
次の節の「獅子の星座に散る火の雨の」が出てきてしまったのでしょう。

いや~、大満足でした!
イーハトーブ奨励賞受賞もあってか、桑島さんもハツラツとした感じで、MCも夢
中で話してましたね(MCの内容は他のレポートをご参照下さい)。
秋になってしまい、浴衣が見れなかったのは残念だったけど(笑)
抽選に当たって、本当に良かった!

来年は是非、未だ未開催の茨城で開催して欲しい!


桑島法子 朗読夜 「鬼神の宴」

2009-02-13 18:50:50 | 賢治朗読ー朗読夜
2009年1月17日(土) 梅若能楽学院会館

会場の雰囲気がピッタリで良かった。能楽堂の屋根の上に何かいる感じもして。
昼の光が入ってくる自然の照明もよかったが、夕方から夜にかけても見てみたい

「原体剣舞連」も声がいい感じに響き、迫力が増した。今までより激しく勢いあ
る感じと相まって。

鬼神の宴というタイトルらしく、黒くてエグくてドロドロした感じのでる演目で
、原体剣舞連の激しさや恐さもまたピッタリで。
動きもあって芝居的でコミカルで楽しめたし、狂言的にも見えてよかった(足運び
や動きも)。はっちゃけている感じもあり。桑島さんの手拍子に合わせて会場全体
で手拍子も沸き起こり。
ただ、ご祝儀を投げるのは岩手軽便鉄道の時の方がよかったのでは(勢いもつい
て)(二日目は第二部の初めだったそうだが)。
「原体剣舞連」には恐さがあったが、「春と修羅」が軽くなった分、全体的に恐
さが弱くなったと思うので(迫力や背筋の寒さという面で)。
コードレスマイクだと鼻息(衣擦れも)が入りやすいという難点はやむを得ない
が、動くことの効果がそれを上回っていた。
ベースの大本さんの演奏もピッタリでよかった(何となく急に老けたように見え
たが{失礼m(_ _)m})。
雰囲気的には和楽器も欲しかった所。太鼓、篠笛、尺八、琵琶など、floresの原
体剣舞連な感じで。

「春と修羅」は変化をつけて、いろんな味が出ていて、よかった。ご祝儀投げは
渡り廊下にて。

「岩手軽便鉄道の一月」は、動きながら勢いよく!

「ざしき童子のはなし」は、舞台の端に座って、語り聞かせのようでどこか微笑
ましくもあり、ざしき童子のようでかわいくもあり(桑島さんは赤茶色の袴姿
)。読みながらクルクル回るのは、かわいくもあり能的でもあり(よく目が回らないものです^)。歩くのもヒョコヒョコしてて。

「まなづるとダリア」は、高飛車な赤ダリアがまたいい感じでしたし、まなずる
もとぼけた味が出てて。

「停留所にてスヰトンを喫す」は、何とも切ない感じがして。「君の好意も食べ
きれない」の所かな。

「雨ニモマケズ」は、いつものように静かに淡々と。

「永訣の朝」は、「あめゆじゅ~」の部分が、より繊細なささやく感じになった
一方で(難しい試みに挑まれている)、「飛び出したのだ」などが激しさを増し
、全体のメリハリが強まった。

「洞熊学校を卒業した三人」はエグい割には歌もあって面白おかしく、後味の悪
さが中和され。いい感じに行っちゃった?歌も(笑)。もちろんきれいな歌もあり
。狸は前より声が低くかつ怪しい感じで。

「稲作挿話」は、今まで通り方言な感じであったかく。

ラストの「原体剣舞連」は、勢い&激しさアップで、Ho!の一声目まで激しさが続
き、二声目から静かな感じに。
さらに、da!の時に足でドンと床を叩くのがよく、鬼剣舞の悪霊を沈めるヘンバイ
の動きにも通じ。

非常に面白く,かつ,聞き応えある朗読夜で、大満足でした。
次回行けるかわからないけど、次回も楽しみにしています。


第七十六回ごんべんー銀河万丈読み語りー

2009-02-13 18:49:15 | 朗読、演劇ー声優関連
2009年1月18日(日) さくらんぼ(渋谷区富ヶ谷;ジャズバーか?)

しばらく聞きに行けないうちに会場が別の所になり、前は居酒屋で和風だったの
が、今度は洋風にがらりと変わり。
ピアノがあることもあり、今回はピアノの平井裕子さんのBGM・効果音もあり。
13時と16時の二回公演なんですが、桑島さんの朗読夜前のオフ会に参加してから
だったので、16時の回に。

「フードテーマパークはけしからん」東海林さだお
恒例になっている東海林(しょうじ)作品の朗読。鋭い視点の面白おかしい作品
を、いつもの渋い感じと異なり,面白おかしく読まれてます。今回は主に静岡の清
水の寿司テーマパークのお話。食べてる感じや雰囲気が出ていて、思わず唾をゴ
クリ。

「しゃべれども しゃべれども」(21)佐藤多佳子
21回連続というのは凄い。でも、その間、一度も聞いてないので、二年近く来て
ないことに。ちょうど最終回。落語会を巡る人間模様。告白シーンに涙が滲みま
した。素直じゃなくて不器用で、でも,優しくて。銀河さんの女性役も必聴!顔を
見てると面白いですし(笑)

「伽羅」浅田次郎
ブティック「伽羅」の女主人とメーカーの販売員の話。販売員に身を滅ぼされた
女の生き霊か。スタイリッシュな怪しさと時代性が表現され、世界に引き込まれ


桑島法子朗読夜 ふるさと公演“totteoki”

2009-02-13 18:47:51 | 賢治朗読ー朗読夜
2008年9月14日(日)
奥州市文化会館Zホール

桑島さんのふるさと岩手での公演が実現し、感無量!
2001年から毎年岩手に来ていて、いつその時が来るのか楽しみにしてたので。
夏の賢治生誕祭と秋の地域演劇祭に来るのが恒例になってて。
しかも、イベントもあって、写真撮影&握手と歌が特に心に残りました。
もっとも、バスツアーには演劇祭とぶつかって行けませんでしたが。
地元の方たちがあたたかく見ている感じがしましたし、
桑さんへのコールが入ったのも、またいい感じでした。
桑島さんのご両親を見れたのも大きな収穫でした。
このご両親から生まれ育てられたんだなと感激でした。
永訣の朝と稲作挿話はジーンときて涙が滲みました。
あとは、桑さんの原体剣舞連が是非、聞きたいところ。

グッズが前日のイベントの時にも買えたので、ずいぶん楽でした。
お箸と手ぬぐいを買いました!
ただ、カエルストラップをうっかり買い損ねてしまい(バタバタしてましたし^)。
“totteoki”で先に送られてきてたグッズの案内に入ってなかったこともあり。
一応カエラー(笑)としては一生の不覚!
一生の不覚は、アテルイのZホールでの桑島さん舞台挨拶を見逃すに続いてだから、
何故か桑島さん-Zホール関係で連続してしまい(泣)
舞台挨拶の前日が千葉での朗読夜だったので、まさか来るとは思わず、盛岡の県
民ホールで観てしまい。
しかも、舞台挨拶あると出ていた前日の岩手日報をうっかり買い損ね(いる間毎
日買ってたのに)。
悔しくて二回目はせめてZホールで観ましたが。

話が脱線しましたが、演目についての一言コメントで最後は〆ます。

1.高原 
  イーハトーブに、朗読の世界に、
  引き込まれる幕開けの
  朝のニワトリの鳴き声、時の声
2.風の又三郎
  飛び回る風の又三郎たち。風も言葉も飛び交う。
3.澱った光の澱の底
  暗く重い心持ち。
4.岩手山
  黒々した重さ。
5.溶岩流
  黒いかげが潜んでいる
6.蛙のゴム靴
  「さよならね~」
  蛙たちの声がコミカルに響く
7.ごびらっふの独白
  桑さん(桑島さんの父親)登場でカエル語を披露!
  声が響き渡る!涙が滲む。
8.岩手軽便鉄道の一月
  軽やかに声こだます。
9.雨ニモマケズ
  静かに淡々と。
10.永訣の朝
  悲しみに包まれて切なき涙。
11.原体剣舞連
  伸びやかに古里に響く声。
(アンコール)
1.停留所にてスイトンを喫す
  光る雲の中にいるような。
2.稲作挿話
  優しく切なく。
 

銀河ホール地域演劇祭

2009-02-13 18:44:50 | 演劇
9月13・14日(土・日)
西和賀町文化創造館 銀河ホール

2001年からほぼ毎年来ている地域演劇祭。
北上から登って来ると、ダム湖のほとりに美しく建つ銀河ホール。
音響が素晴らしく、袖でフラットに客席に繋がっている、演劇用の素敵なホール。
基本的に方言での芝居なので、聞き取れない部分もあるが、
その分味わいもあり、方言にも馴染める。

(13日)
「晴れた日、公園のベンチで」劇集団たつ2000(盛岡市)
葬式帰りの60代の男女と公園の管理人と若いカップルの、コミカルかつシニカルなお話。
人によって演技力の差はあるが、それぞれの味わいが出ていてよかった。

「りんごの秋」劇団ぶどう座(西和賀町)
1950年創立の地元劇団ぶどう座。
銀河ホールの美術監督の川村光夫さんが主宰で演出を担当。
三十年ぶりの再演だそうで。
元農民の雑貨店の夫婦と問屋と村会議員候補(笑)とのおかしくも悲しい物語。
奥さんのバイタリティと旦那のいい加減さとおばあちゃんの面白さがいい組み合わせで。
問屋の集金を何とかやり過ごそうとあの手この手でコミカルに。
だが一方で、土地を奪われた農民の哀愁も。
舞台装置もよくできてて、階段やお仏壇を効果的に使って。
毎年観てるので役者さんはすっかり馴染みとなり。

さて見終わって、北上に出発しようとふと携帯を見ると、着信やメールが入っる。
どうやら桑島さんのイベントの写真撮影の時間がズレたようで、
慌てて,久々の全力走行で山を下りました(かなり疲れましたが)。

(14日)
「つゆのひぬま」劇団弘演(青森・弘前市)
娼婦宿の女の悲哀と愛の物語。
女性達の個性と悲しき過去が物語を紡ぎあげて行く。
これまた舞台装置がよくできてて、二階建てで屋根まであって。
そして、それがラストの,夜に洪水で屋根に登る素敵なシーンに繋がっていて(状況は大変なんだけど)。
それぞれの持ち味が出ていて、衣装も綺麗で、味わい深いものでした。

二作品目の「父と暮らせば」(いわてアートサポートセンター(盛岡市))は、
朗読夜を観に行くために観れませんでしたが。
(いわてアートサポートセンター=盛岡の伝統と文化を継承する河南地区の中心市街地である肴町に、
 市民の芸術文化活動をサポートし中心市街地の活性化を図るために設けられた新たなアーツ拠点)
いつも最後の合評会までいて交流会はさすがに遠慮してて、
一度は交流会に出てみたいと思っていたので、
日がぶつかってしまって残念でした(例年は第一土日なんですが)。
別れがたい想いを抱きながら、水沢へと出発しました。



最近の詩

2008-08-06 19:44:43 | 自作詩
じっと見る     ver.1.1  2006.10.29.〜11.20改作詩

 じっと 俺を 見る
 なにか 言いたげに
 木の上から 見降ろす
 下から 見上げる
 下駄箱の中から
 車の上から
 今にも しゃべりだしそうだ!
 しゃべっても ビックリしないから、
 しゃべってごらんよ!
 しゃべる時は 死ぬ時か?
 はたまた、
 もののけライフの 始まりか?
 楽しみに 待ってるよ!
 そして、今日も 
 ジーッと 俺 を見ている


躍動     ver.1.1  2006.10.2〜10.6作改詩

  影が 舞う   影が 走る
  影が 伸る   影が 縮む
  剣舞 の  躍動する  影
  たいまつに 映し出される影
  影が 躍る   影が 回る
  影が 跳る   影が 座む
  剣の影  扇の影  太鼓の影
大人の 影   子供の 影
生命を 映して 影が 舞う
  光りに 生され 影が 舞う 
  影 が 繋がり、また、離れ
  影が揺めき、そして、消えた

  日暮に 後押しされて 影の舞


どてかぼちゃの歌 猫ver.(不完全版)ver.12 2006.11.17〜11.20 作改詞、(1982?), 2006.11.17作曲

どろねこだー   どろねこだー  ぼくは  ぼくは  どろねこだー
ぼーくーのー   けがーわはー    どーろーいーろー でーーーーー
しかーもーー   じっーさいー    どーろーまーみー  れーーーーー
いーつーもー   きれーいにー    あーーらーうーー  けーーどーー
すぐーにーー   どろーーがー    つーいーちゃうー  よーーーーー
だけーどーー   かわーりにー
おひさま の ー ひかーりをー    あーつーめーるー  ぞーーーーー
どろねこだーー  どろねこだー  ぼくは  ぼくは どろねこだー-

わらいねこー  わらいねこー   ぼくは ぼくは  わらいねこー 
いつーでもは  どこーでもー  わらっーてるー  るーーーー
かーぞーえー  きれーなくー   わらっーてるー  るーーーーー     
だーいちにー  のんーびりー  こーしーお-ろー  し ー ー ー  
お天道様にー  わらってるー 
わらいねこー  わらいねこー   ぼくは ぼくは  わらいねこー 

でぶねこだー   でぶねこだー    ぼくは ぼくは  でぶねこだー
ぼーくーはー   でぶねこだー     みた目も悪—い   が ー ー ー
なーかみーも   つーーまった     ふーといーやー    つ ー ー ー
でっぷりとー   そだーってー    きーたんーだー よ ー ー ー
にじみ出るー   あぶらあせー    たーきのーよー お ー ー ー
でぶねこだー   でぶねこだー    ぼくは ぼくは  でぶねこだー

はねねこーだー  はねねこーだー   ぼくは ぼくは  はねねこーだー 
あーらーくてー  ふとーーいーー   毛のーしーつー   でーーーーーー
ぴーん ぴーん  しゃん-しゃん-   はーねーてーー   いーーるーーー
ここーろのーー   ほーおーもーー     はーねーてーー   いーーてーーー
ひねーくれーー  はーねーてーるー  はーねーね-こ-   だーーーーーー
はねねこーだー  はねねこーだー   ぼくは ぼくは  はねねこーだー

どろねこだー  わらいねこー  でぶねこだー   どろねこだー
でぶねこだー   どろねこだー  どろねこだー  わらいねこー   
ん、ばいにゃ!


みかし   071104-16

猫の銅像待っている
キューピーちゃんも待っている
マトリョーシカも待っている
アサザの花も待っている
ギャラリーみかし
そこは不思議ワールド
混沌たる美と創造の場
自立したあらゆる表現の場
こどもからお年寄りまで集う場所
雑貨・古本も売っている
茨大前の名物スポット
普段は展示や絵画教室
時には謎のライブスポット
人を魅きつけて止まない
ミラクルスポット
こだわりオーナー待っている
優しい館長待っている
蛙の画家さん待っている
お話しおじさん待っている
みんな合わせて、
ギャラリーみかしが待っている

沈魂 071021~

無数の 魚たちが 沈みゆく
月光を 浴びて 銀色に 輝いて
すーっと 静かに 落ちて ゆく
ぎっしりと 魚に 満ちている
ウロコの涙を ポロポロと 落としながら
銀色の 悲涙のごとく
細長き 雪華のごとく
海み藻に 包まれ
クラゲに 包まれ
光に 包まれ
水に 包まれ
魂たちは 静かに 沈みゆく
水底の 銀色の浄土へと 向かって
水面には 不知火の送り火が 燃えている
魂の 無事 辿り着かんことを 願って


田井ミュージアム 071104-1207

大谷石の 元米倉
米を 包み込んでいた 倉
お米達の声が 聞こえてくる
今は 人々を 包み込んでいる
その作品を 心を 魂を
共鳴し 響き渡る 声
まさに 筑波山の胎内
布や絵で 着飾られて
そこは 人々の集う 場
己を表現する 場
それを 目撃する 場
そして、地域の 美の拠点


炎舞 071025~

燃え上がる 自転車!
それが 炎の始まり。
叫びとともに 運ばれた 炎が
対岸に 出現す!
そして、
小舟に 乗り移り、
たいまつ 来たる。
徐に 回り出す 炎。
次第に 加速をつけて、
ブンブン 回りだす。
闇に 光の軌跡を 描きながら、
炎が 時空を 支配した 刹那。
炎の舞に 浮かび上がる
気高き 舞手。
炎を支配し 炎とともに 舞い続ける。
突如、
炎は さらに加速し、
風の中に フッと 消えた。


風舞 071025~

人が舞い 風が舞う
剣が斬り 扇が切る
ササラ 舞い 黒尾 舞う
風を 纏いて 舞い踊る
風を 切り裂き 舞い躍る
ヘンバイ 踏みて 風も踏み
ササラ 倒して 風 倒す
鹿が舞い 鬼が舞う
鹿踊り と 鬼剣舞
陸奥(みちのく)の 風の舞


骨々ロックのぐっちゃん ver.1. 5 川口浩範 2004.4,12-11.27作改詞曲

骨々ロックの ぐっちゃんは 
いつもいつも 骨ばかり 
骨でも喰って 踊ってる
骨々ロックの ぐっちゃんは 
いつもいつも 骨ばかり 
カクカク 骨々 踊ってる
骨々ロック カクカクロック
骨は ひたすら 踊ってる 
お肉もないのに 踊ってる
骨は とにかく 踊ってる 
生きてもないのに 踊ってる
骨々 カクカク ロケンロール


行き倒れ(踏んじゃった'08) 2008.7.4~(2008.1~2)

ゴロリと 目を覚ます
小さなネズミ 倒れてる
口から 真赤な血を 流し
ネズミが バッタリ 倒れてる
マンガみたいに ペッシャンコ!
風で飛びそに ペッタンコ!
きっと 俺に 潰されて
グッシャグシャ!
俺という 重しで
しっかり 一夜漬け!
尻尾を掴んで 持ち上げ 眺め
仕方ないので 袋に入れる 
しばらくして、
フッと 座椅子の 脇を見ると
またまた ネズミ 倒れてる
真赤な血を 吐き 倒れてる
どっから やって 来たんだろ?
俺は 潰して いないよな?
先日の袋を 覗くと
確かに 前の奴は そこにいた
何で 続けて 死んだんだろう?
とりあえず、
一緒に袋に 入れておく
そして、
二匹まとめて 焚き火に入れて
真赤な炎で 焼き尽くす
ネズミさん、さようなら!
また、お会いしましょう!
とりあえず 今は、
ネズミは うちから
いなくなってしまった!

桑島法子一人語り SORA TO KAZE 9/15

2007-10-03 20:52:51 | 賢治朗読ー朗読夜
9月15日  熊谷文化創造館さくらめいと 風の劇場(野外)  

タイトル通り、空と風とに包み込まれる朗読夜でした。
心地よい風に包まれて、素敵な環境で素敵な朗読でした。
途中でセミが鳴いていたかと思うと、季節の移り変わりを象徴するかのように、
秋の虫がそこかしこから鳴き始め。


・高原
・岩手軽便鉄道の一月
マイクを持って入場してきて、歩きながらやってました。
高原の爽やかさと軽便鉄道の軽やかさが会場を包みました。
得意の演目で幸先よいスタートを切った感じで。
ワイヤレスのため、少し音が途切れたのが残念。ここならマイク無しの方が良さ
そう。

・いてふの実
いちょうの実たちが非常にかわいく、これまた桑島さんの真骨頂がいかんなく発
揮されていました。

・一本木野
セリフ部分を含めて、おお、そう来るかという感じで。

・どんぐりと山猫
「いてうの実」同様、どんぐり達やキノコがかわいく演じられ。
山猫の気高い感じ、別当の威張った感じもよく出ていて。
どんぐり達のセリフが早口になってて、混乱してる感じが強調されていた。

ヒュンヒュンピシッとガヤガヤガヤの部分が若干中途半端かな。

・松の針
・雨ニモマケズ
・稲作挿話
・永訣の朝

「松の針」に始まり、「永決の朝」に終わる。
松の葉の青々として冷たい感じがまざまざと目に浮かんだ「松の針」。
いつもの淡々とした「雨ニモ負ケズ」。
生徒を励ます感じの「稲作挿話」。
祈りに満ちた「永訣の朝」。

・くらかけ山の雪
・なめとこ山の熊

山続きの上、タイトルの長さも同じで面白い。
くらかけ山がまさに道標。熊も寝てるかな。
「なめとこ山の熊」では、舞台の炎の向こうに浮かぶ情景に吸い込まれていまし
た。
町の荒物屋とのやり取りもよく、荒物屋に対する賢治の憎々しげな感じもよく出
て。
親子熊のシーンも実に美しく、小熊の声もかわいくて。
猟師 も熊も気高さと優しさを持った声で、本当にピッタリでした。

炎の着火音が気になった人もいたとは思いますが(風がもう少し弱ければよかっ
たのですが)。
かがり火の方がパチパチはぜる音もありよいが、会場の制限もあるから仕方ない
が。風強いとやはりやばいし。

少し暗かったためか、いつもより読み違えが多かったですが。
林洋子さん(宮沢賢治の朗読をされている女優)の朗読に匹敵するか、それ以上
でした。
小熊の声はほぼ同じでしたが、もはやあの声以上の声は無いと思うので、初回に
してさすがだと思いました。

・原体剣舞連
よりバワフルかつ美しく。
後半に行く程、今までの物と節も変化し、父親から受け継いだ物が、より法子さ
ん独自の物へと進化を遂げつつあるようです。
会場の反響のよさもありますが、声量も上がっているように感じられました。
「東京リーディングプレス」(2006.12-1月号)のインタビューに出ていた、鬼剣舞
とのコラボレーションに照準を向けているように感じられた。




桑島法子一人語り SORA TO KAZE 9/16

2007-10-01 19:36:33 | 賢治朗読ー朗読夜
9月16日  熊谷文化創造館さくらめいと 風の劇場(野外)  

16日は、内容まではわからないが風に乗って声が聞こえる所に駐車して、日
が暮れゆく中で寝転んで空と月と星を見ていました。
最後の原体剣舞連になって起き上がり、間にあるレストランのガラス越しに聞い
ていました(この距離でも姿が見え、十分声が聞こえました)。
そして、静かに三日月が輝いて。

写真は、16日分の「イーハトーブの旅人たち」名のアレンジメント。
15日のも同じく15日分。


平原演劇祭ー炎の舞

2007-10-01 19:31:05 | 演劇
9月1日(土) 
平原演劇祭2007 第2部 宮代町 「新しい村」笠原沼畔・野外ステージ
http://rtakano.hp.infoseek.co.jp/pa2007.htm

宮代町に移住した演出家・高野竜さん主催の演劇祭(第6回)。
前から気になってて、初めて行く。

『残像航路 ~ ネズミ花火と濡れネズミ』(イエーツの会)

炎が目に焼付いてしまった!
最初の燃える自転車!
舟に乗って対岸から渡って来た`たいまつ'の炎。
そして、その炎がブンブン回り始めた。
闇に光の軌跡を描きながら、炎が時空を支配した刹那。
炎の舞に浮かび上がる気高き舞手。
炎を支配し炎とともに舞い続ける。
最後、炎はさらに加速し、風の中にスゥーッと消えて行った。

残像航路、そのタイトル通り、炎の残像が脳裏に焼付いた。
そして、回る炎はまさに、ネズミ花火。より優雅で、より怪しく、より鮮烈だが


そして、もう一方の、濡れネズミ!
二人の道化がひたすらに叫び続け、対岸からも叫び続け、挙げ句の果てに叫びな
がら池に飛び込む!
だが、彼らは、たいまつの舟の、聖なる導き手でもあった。


あと、この日おもしろかったのは、劇団12「ジョジョ劇 川尻しのぶ伝」。
「ジョジョの奇妙な冒険」の話を織り込んだギャグ物(ジョジョ部分はやってる
方はごく真面目だが)。
懐かしかったのと笑えたのと、声と,合間に入る別の話のキャラが面白かったのと



一方、1部は年8月19日(日)に同町・旧加藤家住宅で。
古くて味わいのある旧家が素敵なのだが、生憎の猛暑でまさに茹でダコ状態(笑)


・イエーツの会「憑依文字」
白装束で頭に布を被せられたシャーマンの女性が、地唄を歌う女性に率いられて
、登場!
日本に連れて来られた朝鮮人シャーマンにいろんな霊が憑依。
のた打ち回りながら、長台詞を激烈に熱演!
障子越しに渋い男性の声も響き渡り、地唄の女性も時折、掛け声を入れ、最後は
窓から飛び出して。


・おまけ家九三「北守将軍と三人兄弟の医者」
関西弁の賢治落語。柔らかい味わいたっぷりの語り口がいい。

・大野修司「馬引きの話」
よく観に行く,茨城の市民劇団プロジェクト麗舞の方で顔馴染み。他の団員の方も
皆さんで応援に。
まず、炎天下に関わらず庭でガマの油売りの口上をまさに熱演!
そして、座敷に上がって、素朴な味わいの「馬引きの話」。