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世界医薬産業の犯罪 堕胎されたばかりの胎児を実験材料として病院から 動物実験 p134

2014-01-02 23:25:13 | 読むとためになるもの

人間モルモット――『罪なきものの虐殺』への追補

単純に人道主義的立場から発言する人々というのは、医学研究者からは、感情的すなわち非科学的と見くびられがちである。
しかしそれらの人々とは一線を画する、十分な医学的素養を持った人々も、動物実験に反対し、同時にすべての人体実験に対し、反対の声を上げている。

今日行なわれている医学実験の大部分はまったく無益だと言えよう。その理由として、第一に、健康を支配する基本原理は実験で確かめなくとも、常識として理解されているからである。
第二に、実験では過激な手段によって人工的な病気状態を作り出すが、このような不健康状態は、生体の内部から自然発生的におこるそれとは決して同じではないからである。

それでもなおかつ、実験による医学研究は増加し続けている。
これは、この方法が確実に経済的プラスをもたらすからだろう。
そして、たとえ医学の正道からはずれ、健康をよりひどく損なわせることになったとしても、少なくとも研究者個人の好奇心を満たすことができるからだろう。

実験者たちは「イヌか赤ん坊か」という殺し文句を使って、自分の無意味な実験を弁護してきた。
しかし現実には、彼らはイヌも赤ん坊も使う。
赤ん坊の方はもちろん事なく済ませられる場合だけである。
実験者の多くは、イヌでは正確な解答が出せないことを知っている。
それで赤ん坊を使いたがるのである。公共施設に収容されている孤児、身よりのない呆け老人、刑務所の囚人、場合によっては心理的経済的に圧力をかけやすい弱い立場の人、そして何も知らない一般の病人をだますということすらある。
この問題に関しては『罪なきものの虐殺』の中で、完全とは言えないまでもかなり詳しく述べたつもりである。
しかし『罪なきものの虐殺』以後、状況はさらに悪化している。

現在アメリカでは、少なくとも二五の州で囚人を医学実験に使うことが認められている。
ペンシルヴァニア州だけでみても、バックス郡刑務所、ランカスター郡刑務所、ホルムズバーグ刑務所、バークス郡刑務所、ノーザンプトン刑務所、デラウェア郡刑務所、レバノン郡刑務所、フィラデルフィア教護院、チェスター郡農場刑務所などが実験に参加している。
一九七八年八月号『ナショナル・インクワイアラー』に、クリス・プリチャードの「製薬会社、患者をだましてモルモットに」と題する記事が載った。

食品医薬品局、科学調査部の医官であるマイケル・ヘンズレイ博士が明らかにしたところによれば、生まれてくる赤ん坊に呼吸障害をおこす可能性があるということを知らせずに、妊婦たちに、ある種の鎮痛剤を与えていた研究者がいたという。
実際に、この研究の目的は「新生児に軽度の呼吸機能低下をおこさせる」ことにあったという。
そしてさらに別の薬剤がその治療に有効かどうかを調べるために……。


***
「動物実験はサディズムである。
そしてこのサディズムによって教育された医者たちは、大衆にとっての最も深刻な懸念さえも正当化してしまう」と言ったのは、フランス人医師G・R・ローランである。
今から二〇~三〇年ほども前のことである。
さらにそれよりかなり以前、一九一二年に、ドイツ人医師ヴォルフガング・ボーンは次のように書いた。ローラン、ボーン両者の言葉は、今日見ても予言的だったという他はない。

「動物実験の公に言われている目的は、どの分野においても達成されておらず、将来においても達成されないであろうと予言できる。
それどころか、何千人もの人間を殺してきた。
動物実験の拡大がもたらしたものは唯ひとつ科学の名を借りた拷問と人殺しのみである。
おそらくは、この人殺しは今後も増え続けるだろう。
なぜならば、それが動物実験の論理的帰結なのだから」

実験室内で日常的に行なわれている動物実験は、実験者の医学的理解力を鈍らせる以上に人道的感性を鈍らせる。
これを証明するリポートは、医学文献中には目白押しだが、一般の人々の目に触れるような報道はほとんど行なわれない。
次に引用するのは、一九七九年二月一日、オーストラリア、シドニーの『シドニー・シャウト』に載った例外的とも言える記事である。


シドニーで、数名の多動児の異常行動を抑えるための脳外科手術が行なわれた、と州政府に報告があった。
「頭を壁に打ちつける癖のあった少年に脳手術が行なわれたが、この手術によって少年は廃人同様になる可能性がある」とニューサウスウェールズ州人権擁護委員会コーディネーターのレックス・ワトソン氏が本紙記者に語った……。

このような手術の副作用のひとつとして考えられるものに視野の二五パーセント狭窄がある。
またワトソン氏によれば、一般の手術に比べ死亡率も格段に高いという。
人権擁護委員会の調べで、これらの手術はすべてプリンス・ヘンリー病院神経精神科で行なわれたことが確認された。
手術は大脳辺縁系に対し行なわれるもので、これは記憶や思考に影響を与える旧式のロボトミーとは異なる。
しかし医療関係者の中には、この手術は、人間の基本的本能を歪めるものだと考える人々もいる。
現在調査中の患者の一人は、手術後、四回も自殺を図っている。



『精神衛生』一九七三年三月号に、ワシントン大学精神医学部精神医学技術調査グループの代表であり、開業医でもある、ピーター・ロジャー・ブレギン博士が次のように書いている。

またまたロボトミーと精神外科手術のニュースである。
フィラデルフィアでひとりの黒人男性がヘロイン中毒で死亡したが、この男性の頭部に奇妙な傷あとがあるのに気づいた新聞記者がいた。
これは、彼の脳の一部が、麻薬中毒治療のための試験的手術で灼かれた時できた傷だった。
記者は執刀した神経外科医を捜し出した。この医師は死んだ中毒患者の男性に手術を試みる前に、サルで実験を行なっていたというが、その実験は不完全なものであったことを認めた。

ケンタッキー州ルイスヴィルでは、三〇歳の女性が前頭葉白質切裁術が原因で失明した。
患者は医師を相手どって訴訟をおこしているが、原告側の証言によれば、この女性の頭痛の原因は心因性であったにもかかわらず、精神療法のチャンスをまったく与えられないままロボトミーが施されたという。

ミシシッピ州ジャクソンでは、神経外科医が、多動児数人(最年少は五歳)に脳の切除手術を行なった。
そのうちの一人には、電気凝固を五~六回行なったと執刀医は話している。
この子供は手術後かなり扱いやすい患者にはなったものの、知能は低下しているという。
手術を受けた子供たちの人種について、医師は明言を避けているが、病室を垣間見た人の証言よれば、三人は黒人だったという。

ボストンでは、鬱病の女性が電極の埋め込み手術を数回受けた後、それ以上の手術を拒否し、外科医、精神分析医両者に激しい怒りをあらわにした。
この女性はその後すぐに自殺したが、医師たちはこれを「満足のいくケース」と報告している。
すなわち、この女性は鬱病からは回復していた、さもなくば自殺するエネルギーもなかったはずだから、というのである。

さらにボストンで、ふたつの大きな電極で脳を串ざしにされたまま一年間放置された患者たちがいる。
この電極にはさらに四〇個ほどの小さな電極がついており、それらで脳を刺激したり脳波を記録したりした。
リモコン実験のために一年間そのままの状態が続けられた後、神経外科手術が行なわれた。

タラヴでは、同性愛好者にポルノ映画を見せ、彼らの「快楽中枢」に刺激を与えるという実験を行なった神経外科医がいる。
彼らを異性愛好者に転換させるために行なったのだという。
この神経外科医は、「人の患者に同時に一二〇もの電極を埋め込むという非公式「記録」ももっている。

ボストンの神経外科医グループが『アメリカ医師会誌』に、スラム街での暴動は政治要因のみによって引きおこされるのではなく、暴徒たちには何らかの脳障害があると考えられるという主旨の論文を載せた。
司法省は、個人のうちに潜むその暴力的性向を見つけ出す「検査法」と神経外科的治療法の開発に研究助成金を出した。
国会までもがその年に五〇万ドル、翌年一〇〇万ドルの助成金を立法化した。

このような手術を行なっているのは一握りの変質者ではない。
ボストン、ハートフォード、ニューヨーク、フィラデルフィア、ニューオリンズ、ルイスヴィル、サンフランシスコ、サンタモニカ、それに国立衛生研究所などの権威ある医療機関に勤務するれっきとした神経外科医や精神分析医なのである。



脚注には次のようにある。

これらの報告のうち、新聞紙上や法廷で公開されたもの以外は、国会議事録一九七二年二月二十四日、E一六〇二~一六一ニページに詳細に記録されている。


次の引用は『タイム』一九七九年四月二十三日、「精神病院での極秘手術」より。

先週、バトリック,マーフィー弁護士がシカゴで訴状を提出した。
訴状によれば、一九五〇年代から六〇年代にかけ、イリノイ州マンテノ精神病院の患者二五名ないし一〇〇名に対し「非公靭興極秘」の精神外科手術が、シカゴ大学ビリングズ病院において実施されたという。
手術では患者の副腎が摘出された。副腎というのはコルチゾンその他のホルモンを作る器官である。
手術の責任者は、癌のホルモン治療法でノーベル賞を受けたチャールズ・B・ハギンズ博士(七七歳)だったという。


ここで、シカゴ大学側は憤然としてこの告発内容を否定したとある。
しかし記事はさらに次のように続く。

マーフィー弁護士は、人民保護官として、法的に無力な立場の人々を護る責任があるとして、大学側の否定に対して、反証を示している。
すなわちマンテノ病院が事実上「人体実験室」だったと証言する、ある精神分析医のメモを公開したのである。


「人間モルモット、失明の男性に二九〇万ドル」一九八一年一月二十七日、ニューヨーク発UPIより。

生後まもなく失明した二七歳の男性が、医療過誤の賠償として二九〇万ドルを受け取ることになった。医師が両親の了解を得ずに、国家予算のバックアップを受けた医療実験にこの男性を使ったのだという。

この男性は、ニュージャージー州ユニオンシティに住むダニエル・バートンで、彼の弁護士は「このケースは人間モルモット隠しだった」という。
ダニエルは一九五三年ニューヨーク病院で未熟児で生まれ、二八日間保育器に入れられていた。
ダニエルの両親はそれまでにも一人子供を亡くしていたが、医師たちは今度の赤ん坊は大丈夫だと太鼓判を押した。
が、ダニエルは失明した。

二七年間、両親は運命だと諦めていた。
しかし二人の考えが変わったのは、未熟児に大量の酸素を与えるという、国家予算補助の医療実験についての記事を雑誌で見つけた時だった。
これらの未熟児は皆、ダニエルと同じ一九五三年生まれで、その多くが失明していた。

マンハッタンの州最高裁判所陪審は、ダニエルの失明の原因は酸素実験にあるとの評決を下し、月曜日、二九〇万ドルの賠償を認めた。

ダニエルの弁護士、マーク・ワイゼンは、病院からダニエルのカルテを入手し、彼が保健省の未熟児研究プログラムに組み入れられていたことを立証した。
医師たちは未熟児に、誕生後一カ月間純濃度の酸素を与えることが救命に効果があるかどうかを実験していた。
しかし、この高濃度の酸素が赤ん坊の網膜に通じる細い血管を収縮させ失明に至らせた、とワイゼン弁護士は言う。


***
「日本の戦時人体実験隠蔽にアメリカが協力」一九八一年十一月二日付『インターナショナル・へラルド・トリビューン』より。フィリップ・J・ヒルツ署名の記事、以下はその全文。

[ワシントン発]第二次大戦中、日本はアメリカ人捕虜をも含む約三〇〇〇人を、生物兵器実験で殺害した。
しかしアメリカ軍上層部が日本側と秘密協定を結び、この実験の事実を隠蔽したと最新号の『原子物理学会報』が伝えている。

この秘密協定は、関係者の戦争犯罪免責の含みもあるものだったが、アメリカ側がこの協定に同意したのは、貴重な実験結果をアメリカも利用できるようになるからだった、と『会報』の記者は書く。
生物兵器開発用の実験動物として使われた犠牲者たちは、大量のペスト菌、炭疽菌、天然痘菌などによって殺された。
さらに、病原菌だけではなく、放射線、馬の血液の輸血、生体解剖などさまざまな殺され方をされたらしい。

『会報』の記事を執筆したジョン・ポウエル氏は、膨大な量の日米間の秘密協定文書を、情報公開法に則って国防省から入手したと述べている。そしてこれらの文書のうち六つの文書からの引用を記事の中で行なっている。

当時、日本と妥協したアメリカ側関係者は、実験でアメリカの兵士が多数殺されているため、もし問題が表面化すれば、「アメリカ軍内部の高官の責任追及というこみ入った状態にもなりかねない」という危惧を持っていたという点がそれらの公式文書から明らかになるとポウエル氏は言う。

軍そのもののコメントはいっさいない。
またアメリカ人兵士の犠牲者の数、名前なども明らかにされていない。
この点につき、ポウエル氏は、軍部はこれらを日本側に詰問すればことの全貌が公の目に触れる可能性が大きくなるのではないかと考えて、あえてしなかったのだろうと推測している。

まず実験期間中に提出されていた古い報告書によれば、当時日本には非常に高度な生物戦プログラムが存在していたこと、そして石井四郎軍医中将指揮下で実験が行なわれていた三カ所のキャンプで大量の戦死者が出ていたことが確認できる。

一九四七年五月六日、東京からワシントンに宛てた極秘電報がある。
それによれば、戦争犯罪の免責が保証されるならば、実験の全情報を提供する旨の石井中将の意向が伝えられている。
さらにポウエル氏が引用している別の文書によれば、石井中将から入手した実験情報は生体実験に伴う「良心の呵責」を考えると、「評価できない」ほどのものであり、アメリカにとってこの機会を逃せばもう二度と手に入れることができない種類の情報だったという。
また、この情報の値段は、日本が実験を実施するために支払った現実のコストに比べると、まったく取るに足らないほどに「安あがり」だったともいう。

エドワード・ウェッター博士およびH・1・スタブルフィールドという二人のアメリカ人のメモによれば、その後、石井中将はBW(生物戦)実験の犠牲者の検死の際に使われた八〇〇〇枚の細胞標本など具体的なものの提供をし始めたことが分かる。さらにそのメモにはこうある。
「戦犯裁判が行なわれれば、この種のデータが世界中に完全に公開されることになるだろう。
アメリカ合衆国の防衛と安全のためにも、公表は避けるべきだと考える」。

さまざまな実験が捕虜を対象にして行なわれたことがうかがえる。たとえば、まず捕虜を病気にかからせる、しばらく病状の自然な進行過程を観察した後、病原菌の与えたダメージの程度を観察するため病人を「犠牲」に検死を行なうのである。

メリーランド州キャンプ.デトリック(後にフォート・デトリック)基礎科学部長エドウィン,V.ヒルが、この実験結果の持つ価値の大きさに注目し、一九四七年十二月に出したリポートの中で次のように述べている。
「この情報を自らすすんで提供してくれた日本人は、この価値の大きさのゆえに、辱めから免責されるべきだろう。また我々は、この情報が他の国の手にわたらぬよう最大限の注意を払わねばならない」。

さらに東京の米軍司令部からの別のメモにはこうある――日本に「戦争犯罪免責」を与える利点は、それにより「石井中将とその忠実な部下たちの過去二〇年間の貴重な蓄積を我々が利用できるようになる」という点である。



***
『罪なきものの虐殺』で、アメリカやイギリスでは、研究者たちが、堕胎されたばかりの胎児を実験材料として病院から買っているという話を書いた。
表向きの禁止にもかかわらず、この胎児売買はその後も広がり続けている。
最近は、アメリカ政府の支出する研究費が、フィンランドの病院から買った生きた胎児を使った実験に費やされているという噂も耳にする。
なぜフィンランドかと言えば、フィンランドでは妊娠五カ月までの人工流産が法的に認められているが、五カ月の胎児は人工流産手術後保育器内で生かしておくことが可能なのである。
そのような生きた胎児が研究用に売られているのである。

いつものことながら、このような恥ずべき事実をあえて社会に知らせようとする報道機関はほとんどない。
その数少ないひとつがコネチカット州グリニッジの『グローブ』である。
一九八〇年八月十九日「人工流産胎児、実験用に生かされる」という見出しの、チャールズ・ラクマン署名の記事が掲載された。


フィンランドのある病院で、生きた人間の胎児を使ったぞっとするような実験が行なわれている。
それを資金援助しているのがアメリカ政府である。
『グローブ』が入手した情報は、胎児の首を切り落したり、腹部を切り刻んだりして実験が行なわれている。
それも胎児には麻酔さえかけられていない、という非常にショッキングな内容である。

オランダ人ジャーナリスト、ハンス・ペルケルの調査によれば、人工流産児はヘルシンキの病院から一万二〇〇〇ドルで買われており、その費用の出所はアメリカ政府なのだという。
オハイオ州クリーブランドのアメリカ人研究者ピーター・アダム博士がフィンランドに送金したもので、アダム博士はヒト胎児研究助成金として、アメリカの国立衛生研究所から六〇万ドルを受け取っているのである。

当のアダム博士は、先月、脳腫瘍のため四四歳で亡くなっている。
未亡人の小児科医キャサリン・キング博士が『グローブ』に語ったところでは、アダム博士はもう随分前にフィンランドの研究グループとの縁を切っており、今はアメリカの資金が彼らの研究に使われている事実はないという。
また、アダム博士はクリーブランドの自分の研究室でも胎児を使った実験は止めていた、とキング博士は言う。

元来、フィンランドがこのような実験の場として選ばれたのは、フィンランドの中絶法が非常にリベラルで、妊娠五カ月までの中絶が法律で許されているからである。
五カ月の胎児は中絶後も生きのびる場合が多い。
生きのびた胎児は保育器に入れられ、ヘルシンキからトウルクという港町に運ばれ、その恐ろしい運命に弄ばれる日を待つ。

トウルクの実験室で働いていた一人の看護夫は、フィンランド人研究者マルティ・ケコマキ博士のもとで行なわれたこれらの実験のひとつを目撃したという。
彼のぞっとするような証言は、『グローブ』の姉妹誌『ナショナル・エグザミナー』に今週掲載された。
「博士たちは胎児を取り出しておなかを切り開きました。肝臓が欲しいのだと言っていました。赤ん坊を保育器から出した時はまだ生きていました。男の子でした。体は完全で、手も足も口も耳もありました。尿さえ分泌していました」。おなかが切り開かれた時、赤ん坊には麻酔注射は打たれていなかったという。

この惨劇についての説明を求められたケコマキ博士はこう答えた。
「人工流産児なんてゴミですよ」。
そしていずれにせよ、このような胎児が生きのびる可能性はほとんどないのだ、と彼は言う。
「それならば、社会のために役立てた方がずっといいんじゃないですか?」。


ケコマキ博士もお決まりの人道主義を振りかざしたのである。
これはすべての動物実験者が自らの血なまぐさい殺害行為を正当化するために使う決まり文句である。
『グローブ』はさらに続ける。


博士はこの新しい方法ですでに何人もの赤ん坊の命を救っているという。
彼の胎児実験の目的は、未熟児の脳への栄養供給の方法を見つけることである。
そのために胎児の頭部を切り取り脳を隔離し、栄養を与える実験を行なう。
「未熟児を救おうと思えば、人工流産胎児の脳や肝臓が要るんだ」と博士は言い、実験が残酷で野蛮だとは思わないか、という問いかけには、ただ肩をすくめただけだった。


ここで蛇足ながら付け加えておくと、前述のアメリカ人医師ピーター,アダム博士は、ケース,ウェスタン・リザーブ大学の小児科教授であり、クリーブランド・メトロポリタン病院の小児代謝部長だった。
このふたつの医療機関は、ロバート・ホワイト博士が有名なサルの脳移植実験を行なった場でもある(「ついに脳の移植」の項参照)。
このホワイト博士の脳外科医としての技術と経験をもってしても、アダム博士を脳腫瘍から救うことはできなかったのである――それも四四歳という若い死だった。

―――――

世界医薬産業の犯罪―化学・医学・動物実験コンビナート
世界的医薬・医療産業が引き起こした、薬害、医療ミス、過剰治療の現実、動物実験が人間医療に役立たず、莫大な利益獲得手段と化している現実を具体的に示し、欧米に一大センセーションを巻き起こした問題の書。








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