『書斎の競馬』元編集長のひとりごと

馬・車券歴40年以上50年未満。いつの間にかいい歳になった。

オウケンブルースリは切りたい

2008-10-25 23:21:58 | 競馬
 秋華賞は3連単1000万円馬券ですと…ローズSで中心にして惨敗したブラックエンブレムや2着だったムードインディゴは頭の片隅にあったが、プロヴィナージュはまったくの想定外。あらためていうまでもなく競馬は難しい。

 菊花賞は秋華賞同様に鬼が出るか蛇がでるかわからない中心馬不在の3000メートル競走。ヒシミラクル、ファストタテヤマ、マイネルデスポット、最近ではデルタブルースのような…一顧だにしなかった馬に激走されたときの悪夢がよぎる。
 神戸新聞杯を勝ったディープスカイは秋天へ、2着のブラックシェルは右前脚の故障で不参加。重賞勝ち馬は4頭しかいない。秋華賞以上に小粒なメンバーなのだからなにが来たって驚きはしない。

 トライアル1、2着馬がいないんだから3着のオウケンブルースリが人気になって当然。
1番人気だがかぶっているというほどではない。もう少しかぶったら切るしかないと思っていたのだが微妙。
 神戸新聞杯のゴール前の脚色はひときわ目についた。道中はロスのないインを進み最後方の16番手からの競馬、ディープスカイが動いたときもまだ後ろで脚をためていた。
 勝ち負けというよりはディープスカイを目標にして出走権利を取りにいったよう印象。そういう意図だったとすればパーフェクトな内容と評価してよい。
 新潟1000万下の阿賀野川特別で破ったダイワワイルドボアがその後のセントライト記念を勝ったのでトライアルでは期待過剰だったが、ディープスカイ、ブラックシェルとの能力差は明らかで、流れに逆らって控えたからこそ好勝負できたように思う。
 デビュー以来細化していた馬体はいくぶん戻っているようだが、ひょろりとした厚みのない体型でとりわけ目立つところはない。浅キャリア馬で追い込み脚質、長くいい脚を使うというより瞬発力タイプ、2戦目に逸走した前科、などという点をあわせるとかなり危険な人気馬かと思っているが…そこそこの配当はあるので目の色変えて消しにかかることもないか。明らかに内田人気が加乗されているだけに取捨のジャッジは難しい。

 クラシック戦線でいちばん下手な競馬をしながら掲示板を外さなかったマイネルチャールズはセントライト記念で久々に持ち味の先行力を生かした。
 早めに先頭に立つとソラを使うので皐月賞もダービーも折り合いに苦慮したが、先行していたら紙一重だったはずである。この馬の持ち味は切れ味というよりは併せ馬の形になってからの闘争心である。ノットアローンに交わされながら差し返したのがその証。
 高速馬場より力の要る馬場向きだが、ばてないタイプで勝負根性はピカイチ。相手には恵まれたと思う。オウケンと比べればこちらのほうが軸っぽいイメージで、これが2番人気。マイネル馬だからと馬鹿にはしないほうがいい。
 
 スマイルジャクはどんぴしゃのタイミングで仕掛けたダービーが切れ味の差で2着、スタートがあまり良くなかったのは惜しまれるが、3番手から正攻法の競馬は評価されてよい。神戸新聞杯の敗戦はダービー以来だったので気にする必要はないかもしれないが、栗東で調整しながら中間計量でプラス20キロというのはなぜか? いれ込み馬だから長距離戦は有利ではなかろう。
 
 消せる馬がいないやっかいなレースだが、穴馬については明日ご報告いたします。