インプラントの材質は？

現在、歯科医院で用いられているインプラント本体の材質は、チタン製です。
チタンは人工心臓や人工関節などで使われるように、人体に対して親和性が高く、金属アレルギーのない金属です。

チタンの表面には骨とのひっつきを良くするためにメーカーによって様々な表面処理がされています。

表面積が大きい方が骨との結合力が強くなるので表面には細かな溝が掘ってあり、それに加えて酸処理によりさらにザラザラな状態にしてあるものや、骨の成分であるハイドロキシアパタイトをコーティングして骨とのなじみを良くした製品などがあります。

また金属は水分をはじく性質があり（疎水性）、血液や体液とのなじみが良くないのが欠点なのですが、水分と非常になじみのいい（親水性）性質の表面加工が行われた製品が実用化されつつあります。

チタンは非常に繊細な材料です。
手術時に骨と触れ合う前に、チタン以外の金属（滅菌してあっても）などが触れてしまうと、拒絶反応を起こして、インプラント表面にオッセオインテグレーションの特性はなくなってしまいます（マイクロモーター）。

そのため、歯科医師はインプラントを入れる時には、かなり慎重になり、周囲の組織や器具に触れないように注意しています。


現在、白い金属と呼ばれ、セラミックのひとつであるジルコニア製のインプラントが開発中です（歯科機器通販）。
臨床的な応用にはまだ時間がかかると言われています。


このインプラントが使えると、細いインプラントでも機能回復が出来るようになるため、骨の薄い方でも大がかりな手術をすることなくインプラント治療を受けることが出来ると期待されています。