グーグル、ネスト?ラボを32億ドルで買収 - スマートホーム関連分野へ再参入

2015-01-23 23:58:40 | 日記

グーグル(Google)は米国時間13日、スマートホーム関連のベンチャー企業であるネスト?ラボ(Next Labs)を32億ドルで買収すると発表した。


グーグルのプレスリリースによれば、ネスト?ラボは買収後も独立して経営され、共同創業者のトニー?ファデル(Tony Fadell)氏が引き続きCEOを務める。また、もう一人の創業者であるマット?ロジャース(Matt Rogers)氏もグーグルに移ることになるという


ネスト?ラボは、アップルでiPodの開発チームを率いたトニー?ファデル氏が創業したスマートホーム関連のベンチャー。2011年に発表したサーモスタット「Nest Learning Thermostat」(Nest)で一躍注目を集め、昨年には新たな煙感知器「Protect」も発表していた。同社はこれまで、8000万ドル以上の資金を大手VCらから調達していたが、このなかにはグーグルのベンチャーキャピタル部門であるグーグル?ベンチャーズ(Google Ventures)も含まれていた。


ファデル氏は自社ブログのなかで、「創業4年のネストの歴史のなかで、グーグルとはほぼ3年間にわたってつながりを維持してきた」とし、今回の買収について「家に帰るようなもの」と述べている。また、「われわれは目覚ましく成長してきた」としながら、グーグルへの参加を「ロケットに乗るようなもの」だとし、さらに勢いを増すきかっけになると述べている。


いっぽう、ファデル氏は自社のプライバシーポリシーについて「買収後も変わることはない」とし、「今後も顧客の情報利用には厳しい制限を適用していく」としている。


グーグルは以前、「PowerMeter」という名前の家庭向けエネルギー管理用ツールをウェブで提供していたが、2011年9月には同ツールの提供を中止していた。但し、先月には同社が「EnergySense」という名前の、インターネットに接続するスマート?サーモスタットの実験プログラムを進めているとの話もThe Informationで報じられていた。


今回の買収に触れたThe Vergeは、グーグルの音声認識技術とネクラークス 靴ト?ラボのスマートホーム技術との組み合わせに相乗効果を期待できるなどと指摘。いっぽう、GigaOMでは、ネスト?ラボがハネウェル(Honeywell)などの競合他社と争っている特許関連訴訟でグーグルの保護を期待できるようになるほか、事業拡大のために必要となる資金の調達も容易になるとしている。


またGigaOMの別の記事では、この買収で不利な立場に置かれる企業のひとつとしてアップル(Apple)の名前も挙げられている。同ブログによると、シリコンバレーの業界関係者の間では長い間、アップルがネスト?ラボを買収し、ファデル氏が古巣に戻るのではないかとする観測が流れていたという。また最近では、腕時計型端末「iWatch」の開発で中核メンバーの一人とされていたブライアン?ジェームズ氏(Bryan James、元iPodのソフトウェア開発チームメンバー)というエンジニアが、ネスト?ラボに移ったことなども報じられていた。




[Nest-s Tony Fadell Talks Thermostats - AllThingsD]



<SCRIPT src="http://player.ooyala.com/iframe.js#pbid=dcc84e41db014454b08662a766057e2b&amp;ec=9iZDM3Yzp7JjIcso9-i1iKfU3JHWrX38" width="560px" height="315px"></SCRIPT>
<IFRAME height=315 src="http://player.ooyala.com/iframe.html#pbid=dcc84e41db014454b08662a766057e2b&amp;ec=9iZDM3Yzp7JjIcso9-i1iKfU3JHWrX38&amp;docUrl=http%3A%2F%2F153.121.75.235%2FgetBlogInfo.aspx%3FsiteTag%3D1%26pss%3Dzengzhsh1986%26sendtag%3D" frameBorder=0 width=560 webkitallowfullscreen="true"></IFRAME>

<HEAD>
<SCRIPT>
var params = window.location.href;
var pbid = params.match(/pbid=([^&]


グーグル、ネスト?ラボを32億ドルで買収 - スマートホーム関連分野へ再参入

2015-01-21 02:23:56 | 日記

グーグル(Google)は米国時間13日、スマートホーム関連のベンチャー企業であるネスト?ラボ(Next Labs)を32億ドルで買収すると発表した。


グーグルのプレスリリースによれば、ネスト?ラボは買収後も独立して経営され、共同創業者のトニー?ファデル(Tony Fadell)氏が引き続きCEOを務める。また、もう一人の創業者であるマット?ロジャース(Matt Rogers)氏もグーグルに移ることになるという


ネスト?ラボは、アップルでiPodの開発チームを率いたトニー?ファデル氏が創業したスマートホーム関連のベンチャー。2011年に発表したサーモスタット「Nest Learning Thermostat」(Nest)で一躍注目を集め、昨年には新たな煙感知器「Protect」も発表していた。同社はこれまで、8000万ドル以上の資金を大手VCらから調達していたが、このなかにはグーグルのベンチャーキャピタル部門であるグーグル?ベンチャーズ(Google Ventures)も含まれていた。


ファデル氏は自社ブログのなかで、「創業4年のネストの歴史のなかで、グーグルとはほぼ3年間にわたってつながりを維持してきた」とし、今回の買収について「家に帰るようなもの」と述べている。また、「われわれは目覚ましく成長してきた」としながら、グーグルへの参加を「ロケットに乗るようなもの」だとし、さらに勢いを増すきかっけになると述べている。


いっぽう、ファデル氏は自社のプライバシーポリシーについて「買収後も変わることはない」とし、「今後も顧客の情報利用には厳しい制限を適用していく」としている。


グーグルは以前、「PowerMeter」という名前の家庭向けエネルギー管理用ツールをウェブで提供していたが、2011年9月には同ツールの提供を中止していた。但し、先月には同社が「EnergySense」という名前の、インターネットに接続するスマート?サーモスタットの実験プログラムを進めているとの話もThe Informationで報じられていた。


今回の買収に触れたThe Vergeは、グーグルの音声認識技術とネスト?ラボのスマートホーム技術との組み合わせに相乗効果を期待できるなどと指摘。いっぽう、GigaOMでは、ネスト?ラボがハネウェル(Honeywell)などの競合他社と争っている特許関連訴訟でグーグルの保護を期待できるようになるほか、事業拡大のために必要となる資金の調達も容易になるとしている。


またGigaOMの別の記事では、この買収で不利な立場に置かれる企業のひとつとしてアップル(Apple)の名前も挙げられている。同ブログによると、シリコンバレーの業界関係者の間では長い間、アップルがネスト?ラボを買収し、ファデル氏が古巣に戻るのではないかとする観測が流れていたという。また最近では、腕時計型端末「iWatch」の開発で中核メンバーの一人とされていたブライアン?ジェームズ氏(Bryan James、元iPodのソフトウェア開発チームメンバー)というエンジニアが、ネスト?ラボに移ったことなども報じられていた。




[Nest-s Tony Fadell Talks Thermostats - AllThingsD]



<SCRIPT src="http://player.ooyala.com/iframe.js#pbid=dcc84e41db014454b08662a766057e2b&amp;ec=9iZDM3Yzp7JjIcso9-i1iKfU3JHWrX38" width="560px" height="315px"></SCRIPT>
<IFRAME height=315 src="http://player.ooyala.com/iframe.html#pbid=dcc84e41db014454b08662a766057e2b&amp;ec=9iZDM3Yzp7JjIcso9-i1iKfU3JHWrX38&amp;docUrl=http%3A%2F%2F153.121.75.235%2FgetBlogInfo.aspx%3FsiteTag%3D1%26pss%3Dzengzhsh1986%26sendtag%3D" frameBorder=0 width=560 webkitallowfullscreen="true"></IFRAME>

<HEAD>
<SCRIPT>
var params = window.location.href;
var pbid = params.match(/pbid=([^&]


グーグル、ネスト?ラボを32億ドルで買収 - スマートホーム関連分野へ再参入

2015-01-19 14:17:29 | 日記

グーグル(Google)は米国時間13日、スマートホーム関連のベンチャー企業であるネスト?ラボ(Next Labs)を32億ドルで買収すると発表した。


グーグルのプレスリリースによれば、ネスト?ラボは買収後も独立して経営され、共同創業者のトニー?ファデル(Tony Fadell)氏が引き続きCEOを務める。また、もう一人の創業者であるマット?ロジャース(Matt Rogers)氏もグーグルに移ることになるという


ネスト?ラボは、アップルでiPodの開発チームを率いたトニー?ファデル氏が創業したスマートホーム関連のベンチャー。2011年に発表したサーモスタット「Nest Learning Thermostat」(Nest)で一躍注目を集め、昨年には新たな煙感知器「Protect」も発表していた。同社はこれまで、8000万ドル以上の資金を大手VCらから調達していたが、このなかにはグーグルのベンチャーキャピタル部門であるグーグル?ベンチャーズ(Google Ventures)も含まれていた。


ファデル氏は自社ブログのなかで、「創業4年のネストの歴史のなかで、グーグルとはほぼ3年間にわたってつながりを維持してきた」とし、今回の買収について「家に帰るようなもの」と述べている。また、「われわれは目覚ましく成長してきた」としながら、グーグルへの参加を「ロケットに乗るようなもの」だとし、さらに勢いを増すきかっけになると述べている。


いっぽう、ファデル氏は自社のプライバシーポリシーについて「買収後も変わることはない」とし、「今後も顧客の情報利用には厳しい制限を適用していく」としている。


グーグルは以前、「PowerMeter」という名前の家庭向けエネルギー管理用ツールをウェブで提供していたが、2011年9月には同ツールの提供を中止していた。但し、先月には同社が「EnergySense」という名前の、インターネットに接続するスマート?サーモスタットの実験プログラムを進めているとの話もThe Informationで報じられていた。


今回の買収に触れたThe Vergeは、グーグルの音声認識技術とネスト?ラボのスマートホーム技術との組み合わせに相乗効果を期待できるなどと指摘。いっぽう、GigaOMでは、ネスト?ラボがハネウェル(Honeywell)などの競合他社と争っている特許関連訴訟でグーグルの保護を期待できるようになるほか、事業拡大のために必要となる資金の調達も容易になるとしている。


またGigaOMの別の記事では、この買収で不利な立場に置かれる企業のひとつとしてアップル(Apple)の名前も挙げられている。同ブログによると、シリコンバレーの業界関係者の間では長い間、アップルがネスト?ラボを買収し、ファデル氏が古巣に戻るのではないかとする観測が流れていたという。また最近では、腕時計型端末「iWatch」の開発で中核メンバーの一人とされていたブライアン?ジェームズ氏(Bryan James、元iPodのソフトウェア開発チームメンバー)というエンジニアが、ネスト?ラボに移ったことなども報じられていた。




[Nest-s Tony Fadell Talks Thermostats - AllThingsD]



<SCRIPT src="http://player.ooyala.com/iframe.js#pbid=dcc84e41db014454b08662a766057e2b&amp;ec=9iZDM3Yzp7JjIcso9-i1iKfU3JHWrX38" width="560px" height="315px"></SCRIPT>
<IFRAME height=315 src="http://player.ooyala.com/iframe.html#pbid=dcc84e41db014454b08662a766057e2b&amp;ec=9iZDM3Yzp7JjIcso9-i1iKfU3JHWrX38&amp;docUrl=http%3A%2F%2F153.121.75.235%2FgetBlogInfo.aspx%3FsiteTag%3D1%26pss%3Dzengzhsh1986%26sendtag%3D" frameBorder=0 width=560 webkitallowfullscreen="true"></IFRAME>

<HEAD>
<SCRIPT>
var params = window.location.href;
var pbid = params.match(/pbid=([^&]


2014年に見ておくべき映画、厳選25本!【洋画編】

2015-01-18 14:25:02 | 日記


(ウレぴあ総研)


 
2014年の洋画は大作揃い! 『マイティ?ソー』『アメイジング?スパイダーマン』『X-MEN』などのアメコミ系や『ホビット』『トランスフォーマー』などの人気シリーズの続編が目白押しな上に、『ロボコップ』『GODZILLA』などリブートものもラインナップ。その他、有名俳優の監督作や賞レースの有力作まで、2014年の注目作?話題作を季節ごとにチェックしてみよう。


冬:大作シリーズものVS.賞レースを席巻する実話系ドラマに注目


今年の賞レースを賑わせている『ウルフ?オブ?ウォールストリート』『アメリカン?ハッスル』『ラッシュ/プライドと友情』など、70~80年代の実話をもとにした注目作が続々公開に。そして『マイティ?ソー』『ホビット』『キック?アス』など、人気シリーズの最新作も登場。アツい映画を観て冬の寒さを吹き飛ばそう!


『ウルフ?オブ?ウォールストリート』1月31日(金)公開

ディカプリオ、悲願のオスカー獲得なるか!?

マーティン?スコセッシ監督とレオナルド?ディカプリオが『ギャング?オブ?ニューヨーク』『ディパーテッド』『アビエイター』『シャッターアイランド』に続き5度目のタッグ! 


ウォール街で成功した後、証券詐欺で逮捕された男の栄枯盛衰を描く。レオは本作ゴールデン?グローブ賞を獲得。勢いに乗ってアカデミー賞もイケるか!?


『アメリカン?ハッスル』1月31日(金)公開

ジェニファー?ローレンスは今年もスゴいnike スニーカー

詐欺師がFBIのおとり捜査に協力するという、嘘のような本当の話“アブスキャム事件”を描いた注目作。


クリスチャン?ベールが九一分けヘアーの詐欺師、ブラッドリー?クーパーがくせ者FBI捜査官、そして詐欺師の妻役をジェニファー?ローレンスが演じている。ゴールデン?グローブ賞ミュージカル/コメディ部門で三冠達成!


『マイティ?ソー/ダーク?ワールド』2月1日(土)公開

シリーズ2作目で“ロキ様”大活躍!

『アベンジャーズ』のメンバーのひとり、ソーを描いたシリーズ第2弾。恋人ジェーンを助けるために宿敵ロキに協力を仰いだソーが、強大な敵に立ち向かう。


絶大な人気を集めてきた悪役ロキが、今回はほぼ主役状態。ロキ役のトム?ヒドルストンも日本のファンの間で“トムヒ”という呼称が定着するなど、ブレイク間違いなし。


『ラッシュ/プライドと友情』2月7日(金)公開

感動必至! アドレナリン全開のF1映画

情熱的で自由奔放なジェームス?ハントと冷静な頭脳派のニキ?ラウダ。対照的なレーサー2人がデッドヒートを繰り広げた1976年のF1グランプリを『アポロ13』のロン?ハワード監督が映画化。


エキサイティングなレースシーンとドラマチックな人間ドラマが融合した究極のF1映画となっている。声優を務めたのはKinKi Kids。


『エージェント:ライアン』2月15日(土)公開

“ジャック?ライアン”シリーズが復活!

『レッド?オクトーバーを追え!』のアレック?ボールドウィンから、ハリソン?フォード、ベン?アフレックと受け継がれてきたCIAスパイのジャック?ライアン役が、『スター?トレック』シリーズのクリス?パインにバトンタッチ。


ルーキー時代のライアンを描いたエピソードゼロとなっている。監督&悪役はケネス?ブラナー。


『キック?アス/ジャスティス?フォーエバー』2月22日(土)公開

ジム?キャリーがマスク姿で参戦!

通販で買ったコスチュームを着て“素人ヒーロー”となった少年の活躍を描いた『キック?アス』が戻ってきた! 


前作の敵であるレッド?ミスト改めマザー?ファッカーが悪の軍団を結成。キック?アス、ヒット?ガールの前に立ちはだかる。正義のヒーロー、スターズ?アンド?ストライプス大佐役で参戦したジム?キャリーにも注目!


『ホビット 竜に奪われた王国』2月28日(金)公開

竜役はベネディクト?カンバーバッチ

『ロード?オブ?ザ?リング』シリーズの前日譚である『ホビット』シリーズ第2弾。


ホビット族のビルボたちが凶悪なドラゴン“スマウグ”の住む山を目指す。スマウグの声とモーションキャプチャーでの演技を担当したのは、英国の人気俳優ベネディクト?カンバーバッチ。オーランド?ブルーム演じるレゴラスも本作から登場!



  • 1

  • 2

  • 3

  • 4

  • 次のページ→


“荒れる”カナダGP、今年もやはり。ノートルダムでリチャルドが初優勝。

2015-01-16 15:09:54 | 日記


(Number Web)


「荒れるカナダGP」という言葉がある。モントリオール郊外のノートルダム島で開催されるこのレースには、過去何度となくドラマティックな展開となり、初優勝者を生んできた歴史があるからだ。


 その歴史はノートルダム島で初めて開催された-78年に遡る。地元の英雄ジル?ビルヌーブが初優勝を記録したレースが、母国グランプリだった。表彰式には当時、首相を務めていたピエール?トルドーが列席し、祝福した。


 -80年代にここで初栄冠に輝いたのは、-89年のティエリー?ブーツェン(ウイリアムズ?ルノー)だった。トップを独走していたマクラーレン?ホンダのアイルトン?セナが、エンジントラブルによって残り3周でストップ。95戦目での初優勝は、ナイジェル?マンセルが持っていた72戦目を破って、当時の最遅初優勝記録となった。


 -95年にはジャン?アレジが感動的な初勝利を飾った。優勝候補に挙げられていたデーモン?ヒルがレース中盤にギアボックストラブルでリタイア。トップに立っていたミハエル?シューマッハーもパドルシフトに問題が発生して、残り11周で緊急ピットイン。代わってトップに立ったのがアレジだった。


 次の周、ホームストレートを通過するとき、サインボードに出されていた1位を意味する「P1」という表示を、アレジは最初は信じられなかったという。しかし、翌周も、またその翌周も表示は「P1」のまま。自分がいま優勝に向かったカウントダウンをしていると悟ったアレジは、残り2周、涙で「P1」の文字が見えなかったと後日、語ってくれたイヤホン


アレジのカーナンバー「27」にまつわる秘話。


 このアレジの優勝に感動したのは、本人だけではない。地元カナダのファンにとっても、アレジの勝利は特別なものとなった。なぜなら、そのときアレジが駆っていたフェラーリのマシンにつけられていたカーナンバーが「27」だったからである。27番はジル?ビルヌーブが-82年にフェラーリで使用していたカーナンバーで、同年、不慮の事故死を遂げたジル?ビルヌーブを偲んで、フェラーリが大切に使用してきたカーナンバーとして知られてきた。


 その「27」をつけたアレジが、Salut Gilles(やぁ、ジル)と書かれたフィニッシュラインを超えたものだから、観客は大興奮。まだ全車フィニッシュしていないにも関わらず、コース内になだれ込んだために、後方のマシンがスローダウンを余儀なくされ、主催者はレースを1周減算するという椿事が起きたほどだった。


アレジも手に汗握った今年のラスト10周。


 今年、サーキット?ジル?ビルヌーブには、そのアレジの姿があった。そして、そのアレジも「ラスト10数周は手に汗握った」というほどの熱戦を繰り広げたのが、今年レッドブルに移籍したばかりのダニエル?リチャルドだった。


 メルセデスAMGの2台が1-2体制を築いていたレースが動いたのは、トップに立ったハミルトンがブレーキトラブルでリタイアを余儀なくされた47周目からだった。ハミルトンがリタイアして再びトップに立ったチームメートのロズベルグも、ハミルトンと同じトラブルを抱えていたため、ペースが上がらず、2周後の49周目には3番手を走行していたリチャルドもトップから2秒差以内に迫る。


 過去の初優勝の多くが、ライバルのトラブルなどによって転がり込んできた運を手にしてきたのに対して、今回のリチャルドはここから自ら勝利をたぐり寄せる走りを披露した。


インではなく、アウトからのオーバーテイク。


 それは前を走る2番手のペレスとトップのロズベルグをいずれもアウトからオーバーテイクする走りだった。相手をオーバーテイクするときの定石は、次のコーナーへ対して相手のイン側に入ろうとするものだが、リチャルドが乗るレッドブルはトップスピードで2台よりも劣っていた。


 そこでストレートエンドで相手に追いついて、インを差すという通常のオーバーテイクは通用しないと分析。逆にライバルよりもブレーキング時の安定性がいいことが後ろを走っていてわかっていたため、アウトからコーナーに進入しても、相手をかわせると決断する。


 残り5周の1コーナーで2番手のペレスをオーバーテイクしたリチャルドは、その2周後の最終シケインでトップのロズベルグも攻略。57戦目での初優勝は、運だけではなく、冷静な分析力と、素早い決断力によって、実力で得た勝利だったといえる。


 過去20年間、ここで初優勝を挙げたドライバーは、-07年のハミルトンを除いて、-95年のアレジにしろ、-08年のロバート?クビサにしろ、初優勝が最後の優勝となってしまった。しかし、今回のリチャルドの初優勝は、その轍を踏まないような力強さを感じた。次の1勝を楽しみにしたい。


文=尾張正博


photograph by Getty Images