[WWF]へーげる奥田の空談言説

サークル「WWF」主宰・へーげる奥田が適当に告知したり興味の対象について論じたりするウェブログである。

誹謗中傷者に対する対応について

2005-05-03 00:54:09 | Weblog
ちょっと以前から、2ちゃんねるなどで当方について誹謗中傷を繰り返している者がいるという報告が入っていた。2ちゃんねるは昔はよく書き込んだりしていたが、あの場所に興味を失い、ほとんどアクセスしなくなってからもう2年ぐらいたっている。しかもこのところ多忙だったのであまり頻繁には見ていられなかったが、言われたURLを見てみると、まあ実に手前勝手なことを書きまくっている。

何しろ原則匿名の2ちゃんねるのことであるから全く確証はないが、話の内容から、どうやら以前当サークルに来た「もっけ」とかいう男らしい。自分のウェブログも作っているようだが、これにもいろいろと誹謗中傷が書いてある。

この男、いろいろなBBSに意味不明に近い譫言のような長文を書き散らす、いわゆる荒らしの常習犯である。別に書き込みが長文であるから迷惑がられるのではなく、書いている内容が意味不明であり、また自己を客観視し他人の迷惑を慮る想像力が決定的に欠落しているから疎んじられるのだが、この男は自分を受け入れてくれない相手が悪いなどと言って憚らない。今から10年ほど前「えらそうな人びと」という文章を書いたが、この男はまさにここで引き合いに出している「心の弱いヒト」の類型そのものである。


事の起こりは昨年末、コミックマーケットの会場の当会のブースに、この男とおぼしき人物が押しかけ、鈴谷を出せだの韓国の悪口を言うのは許せないだのと言って暴力的な恫喝を行ったという「事件」である。悪質なのは、この人物は、これについて私のことを“「客人」に対して平気で人差指で大声を立てるような人”などと、あたかも自分が被害者のような形に状況を歪曲して喧伝しているところだ。実際のやりとりはおおむね次のようなものである。

男「鈴谷さんはいますか」

奥田「彼はいま不在ですが」

男「韓国についてウリミンジョクとか言って馬鹿にするのは許せない!! 韓国の悪口は書くな!!」(いきなりエキサイトして相当な剣幕)

奥田「なんです? あなたは韓国のひと? ひょっとして○○(在日韓国人のネット上の知り合い)さん?」

男「え? いや……そうじゃなくて……」(なぜかきちんと名を名乗らない)

奥田「で、何で私が韓国について述べてはいけないんですか?」

男「韓国の悪口を言うことは日韓友好のためにならないからだ! 日韓友好のためにはいいことだけを書くのだ!」

奥田「相手にとって心地よいことばかり言うのが友好ではないでしょう。相手の悪いところも悪いところとして認め、指摘しあう関係こそが本当の友好ではないですか。」

男「それに日本は韓国を一方的に侵略してばかりいる!」(興奮して机をばんばん叩く)

奥田「何言ってるんだ。一方的に侵略ということはないだろう。特に大戦後はむしろ韓国側が日本を侵略している状態ではないかね」

男「え? 韓国が日本に武力侵攻したとでも言うんですか」

奥田「当たり前だ。李承晩をご存じないか」

男「李承晩……? は知らないですが」

奥田「は? 君は李承晩も知らないのかね? イ・スンマンだよ? 竹島は事実上の武力侵攻を受けて不法占拠されたままだろう。李承晩ラインで日本人が何人も拿捕されたり無差別機銃掃射で何人も死んでいるのを知らないのか? 初代大統領すら知らないとは、君は韓国のことを何も知らないで言ってるな? 韓国哲学の理気論は? 知らない? 日韓基本条約も何も知らないのか? 君ねえ、批判するならせめて対象のジャンルの基本的事項ぐらいは学んでからするべきではないのかね!?」(ここで指を指す)

男「大統領……ええと、ブッシュならちゃんと知っているぞ! とにかく! ボクがハングルを勉強するのがなぜいけないんだ!」

奥田「は? なんで君がハングルを勉強することを私が知っているんだ? 別にいいじゃないか勉強すれば。ハングルは世界で一番優れた人造言語だと彼らも言ってることだし」

男「何!? じゃあハングルを勉強してもいいんだな!? いいんだな!?」(叫びつつ、男立ち去る)

と、これがそのときの大まかないきさつである。はっきり言って「なんだありゃ」としか言いようがない状況であった。

このあとこの男は当サークルのBBSに現れ、意味不明の長文を書き殴った。内容は支離滅裂でよくわからないが、悪意があることだけはとりあえず伝わったし、相手の立場を一切考えない、社会性のかけらもない態度は捨て置けず、当サークルのBBSへの出入り禁止を通告した。

あちこちの書き込みから推測するに、この男、ちょっと異常なほどに思いこみが強く、おそろしく自己中心的なものの考え方をするようだ。

馬鹿な左巻きの連中がしばしばそうだが、平和友好のために相手の国の悪口は言うななどと言いながら、自分は平気で他人に喧嘩を売る。そして、こちらが言ってもいないことを勝手に想定し、それに対して誹謗中傷を行っている。誰がいつハングルを習うななど言ったか。時間があれば私自身が勉強したいと思っているくらいである。またこいつは私が「朝鮮人は死ね」と言ったなどと書いているし、容姿や人格についての攻撃も平気で行っている。

当サークルに対しても何事か非難をしているが、これも勝手な勝手な思い込みに起因するようだ。どうやらこの男、当サークルの刊行物「WWF No.13」の内容が気に入らないという理由で来たらしい。そもそも同人誌の評論が気に入らないからサークルに脅迫をしに来るという神経がわからないが、あげくに「へーげる奥田は私の書込みに対しちゃんとレスを付けろ!必ず200文字以上でだ!削除をするな!それと鈴谷もWWFの掲示板に出てこい!(2005/04/04(月) 18:07:50 )」などと言っている。また、「だいたい奥田、お前サークルの主催者だからって掲示板で出しゃばりすぎるんだよ。(2005/04/07(木) 18:51:27)」と勝手なことを言い放題だ。

WWFは私個人が設立したサークルであり、鈴谷氏も清瀬氏もあくまで「ゆるやかな結束のもとに集まったメンバー」であって、BBSには非常に稀にしか参加しない。真面目な質問や意見なら真摯に対応するが、こんな無礼で攻撃的な妄言に対応する謂われなど全くない。

この男は「アニメファンサークルの掲示板でアニメ以外の事で盛り上がっていることに対して文句を言って何が悪い?」などと言っているが、そもそも基本的な勘違いとして、当サークルを「アニメのファンサークル」な特に『赤ずきんチャチャ』のファンサークルだと思いこんでいるらしい。ウェブサイトの内容をある程度読めばわかりそうなものだが、相手のことを理解するための努力はほとんどしないようだ。

当サークルの趣旨は、サブカルチャーに対する哲学的な言及というコンセプトであり、また作品ジャンル無差別のスタンスなので、アニメ作品についても論じるが無論そればかりではない。任意のメンバーの起案した企画について協議し、それぞれの企画についての編集長と執筆者を決めて進捗するシステムであり、私は企画に対する承認と制作資金の提供、販路の確保と広報を行う。No.13はたまたま鈴谷氏・清瀬氏の企画であって、私はこの作品自体さほど詳しく知らないし興味もさしてなく、当然編集内容についてはほとんどタッチしていない。資金を出し、経理・営業系の立場で打ち合わせに参加したのみである。またたとえば現在当サークルが中心的に取り扱っているテーマの一つである、東浩紀(哲学者)や斉藤環(精神分析学者)の著作に対する論評(No.26、27、29)については松本氏の企画であり、この編集には鈴谷氏はあまり積極的にタッチしていない。

むしろ、押井守関連に対する論究を主要なテーマとする当サークルにとって、『赤ずきんチャチャ』なる作品への特集はかなり特異なものと言える。そもそもNo.13は、10年前の企画を、『赤ずきんチャチャ』に思い入れがあるメンバーらによる「作品の10周年だから」というたっての願いで改訂再販したものだ。だが、今回のこの男の騒ぎのため鈴谷氏は10年来の思い入れが台無しになったと落胆されているし、私にしてもこの作品の名称を聞いただけでこの男を思い出し不愉快であるため、今後この作品に対する企画を承認することは二度とないだろう。この男のなしたことというのは、自分の勝手な趣味嗜好を他人に押しつけたあげく、周囲に破壊的な迷惑をかけただけである。まさに私が昔から言い続けている、言説を操る資格のない者の典型的例だ。

韓国についても同様である。この男の反応はきわめて直情的で浅薄だ。そして、決定的に不勉強である。私は、基本的に知識がない者は発言するななどという立場はとっていないが、それにも限度がある。特に、その問題について何者かを批判する場合は、ある程度のレベルでその問題について知った上で批判することは、論を操る者としての最低限のマナーだと考える。しかしこの男は、問題の背後にどのような事情があるかなど一考だにせず、感覚的に自分の気に障ったというだけの理由で相手の言論を暴力的に封殺しようとした。絶対に許されざる行為だ。

そもそもこの男は、基本的な思考態度に問題がある。友好的な関係を構築するために、相手の悪いところには一切目をつぶり、相手の喜ぶことだけを言い続けるべきだという考え方は、愚かな左巻きの連中がしばしば口にするものだが、基本的に不健全だ。こういうスタンスの人間は、友人関係の構築などにも問題があるような気がしてならない。一方だけが相手のよくない点をはっきり指摘できないような人間関係は、多くの場合いびつなものにしかならないし、場合によってはたやすく破綻する。真の人間関係というものは、双方が相手のよい点も悪い点も了解し、理解した上に構築されるものだ。この男はおそらく、悪いところを指摘しあえるような友人を一人も持たないのだろう。そういえば、鈴谷氏の指摘では、この男は直接のメールのやりとりではうまいことを言いながら、当事者の見ていないと思われる他のBBSなどでは平気で悪口を書きまくるなど、きわめて不誠実な態度を見せたそうだし、当サークルに対しても、私の気に入る内容を書かなかったから出入り禁止を食ったなどと見当違いなことを書いている。相手の前ではとりあえず気に入られそうなことを言っておけばいい、という非常に姑息な思考態度だ。他人などは適当な甘言を弄してうまく操作していけばいい。この男の人間関係構築に対する考え方はこの程度のレベルでしかない。

そして決定的なのは、その排他性である。仮に私が、自分の考えと180度異なった意見を述べているウェブサイトやウェブログを見たとしよう。私は、この意見は私とは相容れないが、そういう意見の存在は認めるし、そのサイトにわざわざ抗議を行おうなどとは全く思わないだろう。もしどうしても反対意見を言うとしても、なぜそれが問題なのかを論理的に説明し、あなたとは別の考え方もあるということは了解するべきでしょう、といった価値相対主義を前提とした論を述べる。しかしこの男にそういう視点はない。この男は、思考の相対性を認めず、自分の考えをのみ暴力的に相手に強要する。とにかく自分の感性、自分の理屈、自分の立場だけが大切なのだ。他者の思想や視点を認める寛容さはまったくない。この男にとって、「寛容」とは相手にのみ要求するものであるらしい。

この男は、自分の欲求不満解消のために他の人びとを利用して気楽に遊んでいるつもりなのだろう。他者の意見を見るにつけ、ああこいつムカつくと思ったらもう脅迫、誹謗中傷だ。中傷する側もされる側も匿名の2ちゃんねる内ならそれもいいだろう。しかし今回はそうではない。奥田というのは正真正銘の実在の本名であるし、「へーげる奥田」というのはもう20年近く使っている「ペンネーム」であり、この名で商業誌にも執筆したことのある社会的実名だ。彼はそれを匿名で誹謗中傷した。

一方、この男の名乗る「もっけ」なる名は単なるハンドル名であって、結局は匿名だ。そういえば以前出してきたメールのアドレスも無料の捨てアドレスであったし、ビッグサイトのブースに来たときもきちんと名乗ることをしなかったように記憶している。自分自身は2ちゃんねるの匿名に名を隠して安全な場に身を置き、実名の者に対して誹謗中傷するというこの男の態度は、私のもっとも嫌うものである。私はこの男を許すべきではないと考える。

ゲーム感覚のこの男は従って、「私は絶対に反省しない」などと自分のウェブログに書いて悦に入っている。おそらく、インターネット上の交換可能なハンドルとしての自分が肥大化し、実在の交換不可能性をともなう実存としての自分自身が希薄になっているのだろう。この男に、おのれの犯した事の重大さを理解させるには、現実のレベルで措置をとる意外になさそうだ。

そこで、ものは試しではあるが、私はこの男の所行に対して、刑事での告訴を検討している。単なる名誉毀損や侮辱罪では警察もなかなか動かないだろうが、今回のケースではこの男は私のもとに直接やってきて、多くの知人の前で脅迫的な強要を行っている。これならもしかすると警察も動いてくれるかもしれない。量刑としてはたいしたものではなく、もしうまく有罪になったとしても初犯なら執行猶予がつく程度だろう。しかし、「絶対に反省しない」というこの男に自己の過ちを悟らせるには、こうした措置が不可欠であろう。

とりあえず、この男のウェブログの運営を行っているビッグローブに対し、「刑事訴訟を検討しているから、もしこのウェブログが削除されたとしても、個人情報は破棄しないように」という要請を行った。ちなみにビッグローブからは、警察および裁判所の要請があれば、当該ユーザの個人情報を提供する旨を回答してきた。次のステップとして、近く県警に相談に行くつもりである。