今日はGuildwars以外の別のゲームの話。Stronghold2という中世の要塞戦をテーマにしたRSTがある。Stronghold2は以前出たStrongholdの続編で、「Stronghold」とはずばり「要塞」を意味する。
「Age of Empire」とかで防衛施設を作りまくって敵から凌ぐのが好きな人、あるいはガチガチに守備が固められた都市を攻城兵器を使って攻めるのが好きな人向けのゲームだ。Strongholdシリーズでは攻める側も守る側もどちらも楽しめる
上記の写真は自分が築き上げた城のSS。極力コンパクトに作ったつもりなのだけれども、最低限の機能を詰め込んだら画面をはみ出す大きさになってしまった。
さて、このStrongholdシリーズの面白い所だが、単に要塞をテーマにした戦闘が面白いというだけではなく、もう一つ超重要なポイントがある。それは内政だ。
まず城壁や塔、門といった要塞そのものを作るためには資源として石材が必要になる。そして兵士を雇うためには金が必要なのはもちろんのこと、その兵士の種類(弓兵なら弓)に応じた武器も用意する必要があるのだ。
まず石材を入手するためには、マップ上にある石切り場へ石切用施設を建設し、さらに切り出した石を倉庫へ運ぶための牛舎を設置することが必要。これらの施設の建設には資源として木材が必要で、さらに施設を操作させる労働者も必要となる。
では木材はどこから入手するかというと、これも森や林の近くに木材切り出し所を建設する必要がある。労働者は住居を建設・増設することで必要分が確保できる。当然、これら全ての建物の建設には木材が必要。住居には労働者の割り当ては不要だが、それ以外の全ての生産に関係する建物には労働者が割り当てられる必要がある。
AoEなどでは肉などの資源があればあとは「町の人」を生産できて、その後は何の維持費もかからなかったと思うが、Strongholdシリーズではここが完全に異なる。
Strongholdシリーズでは、食料配給、税金の課税、教会活動、飲み屋運営などの内政政策の結果が合わさって(プラス効果、マイナス効果が相殺された後の数値に従い)、労働者による君主(プレイヤー)への支持度の増減が毎月行われる。
支持が50%を上回っていれば特に問題はないのだが、50%未満となると労働者が城塞から去っていってしまうのだ。
食糧配給は、農園などを建設しそれに労働者を充て得られた収穫の中で行う必要がある。課税は労働者の合計人数に税率を合わせた額を毎月得られるが、税率を高くするほど支持度へのマイナス効果が大きくなってしまう。
Stronghold2では、教会活動ではロウソクを消費するので、ロウソクの生産も行う必要がある。ロウソクを生産するためには、蜂の巣の養殖所を建設し、またそこから得られた蜜からロウソクを生産する施設も建設して労働者を割り当てる必要がある。
飲み屋を開くためには、ホップ畑を作り(労働者が必要)、ホップからビールを醸造する醸造所を作り(労働者が必要)、その上で酒屋を建設して(労働者が必要)運営する必要がある。労働者への供給アルコール量をふやせばその分だけ支持度へのプラス効果が大きくなるが、そのためにはその分大量の酒が必要となり、そのためのホップ畑と醸造所が必要となることは言うまでもない。
さらにStronghold2で新しく追加された内政要素がいくつかある。ねずみ退治、糞尿の掃除、犯罪者である。
上記にあげた生産関連の施設を増やすに従って、そこに住み着こうとするねずみの集団が増えてくる。このねずみの集団を放置するとこれも支持度へマイナス効果をもたらすようになるので、鷹を使ってねずみを狩る労働者を同時に設置していかなければならない。
また同様に下水道が存在しない時代なので、道端にいきなり糞尿が出現したりする。これを放置するとまた支持度がマイナスになるので、掃除人用の施設を作り労働者を割り当てる必要がある。
また労働者の中から一定割合で犯罪者がでてくる。犯罪者は食料庫から食料を盗みだしてしまうだけでなく、これも支持度がマイナスに繋がるので、犯罪者が現れた場合に逮捕を行うガードマン、犯罪者を裁判にかける裁判所と裁判官、刑罰を実行する処刑人とそのための器具をそれぞれ用意する必要がある。
無論、ここまで書いた支持度に関する要素は全て完璧に行わずとも、差し引きでプラスとなればよいので無視しても良いものはある。例えば食料の大量生産が行えている場合には、食料供給を標準よりも増やすことでプラス効果を大きくし、それによって酒場運営を行わずとも支持が保てるなどである。もちろん、一つの要素に特化することなく平均的にこなした方がトータルで見て効率が良いのはいうまでもない。
さて、石材の入手、税金の徴収からかなり内政についての話におよんだが、これらを全て滞りなく行った上で、ようやく軍備に着手ができることになる。要塞を守る上で有用なユニット弓兵の育成には、金の他に、武器としての弓が必要だと先に書いた。
この弓も弓作成施設を建設し、労働者を割り当てることで木材を消費しつつ生産が可能だ。短期間に大量の弓兵を育成しようと思えば、それだけ多くの弓作成施設とそのための労働者が必要であることはこれまでの話からも言うまでもない。
労働者を増やせばその分必要な食料供給量も増えるため、さらに食料を増産する必要が生じ、既に述べた他の要素(ねずみ退治、糞尿の掃除、犯罪者)なども絡んでくるわけだ。
Strongholdシリーズでは他のRSTに見られるような「技術」という要素はない。強いユニットはいつでも作れるが、それらは全てそれ用の武具を必要とし、強いユニットが必要とする武具ほどそれを生産するためにいろいろ施設を作って労働者を割り当てる必要があるというような仕組みだ。
Stronghold2における最強に近いユニットとしてフルプレートアーマーの剣士というのがある。この剣士の育成には他と比べて多額の金銭がかかるのはもちろんのこと、武具としては剣と金属鎧が必要だ。
剣も金属鎧もそれぞれ剣作成所、金属鎧作成所と労働者を使って製造できるが、資材として鉄が必要であり、鉄はまた鉄鉱山のような場所に施設を作り、労働者を配置し、鉄を運ぶための牛舎などを設置する必要がある。弓を作るのに比べるといろいろと手間とコストがかかるわけだ。
さらにStronghold2における最強ユニットである騎士の場合、武具は剣士と同じだが、馬が必要となる。(もちろん育成に必要な金額は騎士の方が遥かに大きい)
この馬だけはちょっと特殊で、それ以外の武具は施設で「製造」が可能だが、馬は製造ができない。馬小屋を1つ建てると馬が3匹手に入り、2つ立てると馬が合計6匹手に入るのだが、それ以上は増えないのだ。従って、12人の騎士による部隊を作ろうとおもったら、その部隊専用の馬小屋が4つも必要ということになる。
ちょっとまあ長々と書いた割にはうまく説明できてない気もするが、Stronghold2というゲームは要塞戦がテーマでありながら、いかにして内政をうまくやりくりするかというのも超重要なゲームなのだ。
さらに、上の写真を見ると分かるように、基本的には全ての施設は城壁の内側に納まるように作ることになる。なぜかというと城壁の外にある場合、敵から攻められた場合、それらを破壊されてしまい、内政系統が機能しなくなる(支持度が下がって労働者が逃げてしまう、武具の生産がとまる)ことによって、兵士を補充しようとおもってもそれができなくなるからだ。
まあ中世ヨーロッパで城壁に囲まれた町がたくさん出現したのと同じような理由だろう。
内政のためには土地を存分に使用し、バランスをとりながら建物を増設していくのが良いわけだが、それらを全て守ることを考えると、その分だけ要塞の大きさも増大し、どの角度から攻められても守れるようにするためにはそれだけ多くの守備兵が必要となり、、、といったようなジレンマと戦いながら、最終的には機能美を兼ね備えた要塞を構築していくというのが面白いところ。
まあ、そんな感じでお仕舞い。
「Age of Empire」とかで防衛施設を作りまくって敵から凌ぐのが好きな人、あるいはガチガチに守備が固められた都市を攻城兵器を使って攻めるのが好きな人向けのゲームだ。Strongholdシリーズでは攻める側も守る側もどちらも楽しめる
上記の写真は自分が築き上げた城のSS。極力コンパクトに作ったつもりなのだけれども、最低限の機能を詰め込んだら画面をはみ出す大きさになってしまった。
さて、このStrongholdシリーズの面白い所だが、単に要塞をテーマにした戦闘が面白いというだけではなく、もう一つ超重要なポイントがある。それは内政だ。
まず城壁や塔、門といった要塞そのものを作るためには資源として石材が必要になる。そして兵士を雇うためには金が必要なのはもちろんのこと、その兵士の種類(弓兵なら弓)に応じた武器も用意する必要があるのだ。
まず石材を入手するためには、マップ上にある石切り場へ石切用施設を建設し、さらに切り出した石を倉庫へ運ぶための牛舎を設置することが必要。これらの施設の建設には資源として木材が必要で、さらに施設を操作させる労働者も必要となる。
では木材はどこから入手するかというと、これも森や林の近くに木材切り出し所を建設する必要がある。労働者は住居を建設・増設することで必要分が確保できる。当然、これら全ての建物の建設には木材が必要。住居には労働者の割り当ては不要だが、それ以外の全ての生産に関係する建物には労働者が割り当てられる必要がある。
AoEなどでは肉などの資源があればあとは「町の人」を生産できて、その後は何の維持費もかからなかったと思うが、Strongholdシリーズではここが完全に異なる。
Strongholdシリーズでは、食料配給、税金の課税、教会活動、飲み屋運営などの内政政策の結果が合わさって(プラス効果、マイナス効果が相殺された後の数値に従い)、労働者による君主(プレイヤー)への支持度の増減が毎月行われる。
支持が50%を上回っていれば特に問題はないのだが、50%未満となると労働者が城塞から去っていってしまうのだ。
食糧配給は、農園などを建設しそれに労働者を充て得られた収穫の中で行う必要がある。課税は労働者の合計人数に税率を合わせた額を毎月得られるが、税率を高くするほど支持度へのマイナス効果が大きくなってしまう。
Stronghold2では、教会活動ではロウソクを消費するので、ロウソクの生産も行う必要がある。ロウソクを生産するためには、蜂の巣の養殖所を建設し、またそこから得られた蜜からロウソクを生産する施設も建設して労働者を割り当てる必要がある。
飲み屋を開くためには、ホップ畑を作り(労働者が必要)、ホップからビールを醸造する醸造所を作り(労働者が必要)、その上で酒屋を建設して(労働者が必要)運営する必要がある。労働者への供給アルコール量をふやせばその分だけ支持度へのプラス効果が大きくなるが、そのためにはその分大量の酒が必要となり、そのためのホップ畑と醸造所が必要となることは言うまでもない。
さらにStronghold2で新しく追加された内政要素がいくつかある。ねずみ退治、糞尿の掃除、犯罪者である。
上記にあげた生産関連の施設を増やすに従って、そこに住み着こうとするねずみの集団が増えてくる。このねずみの集団を放置するとこれも支持度へマイナス効果をもたらすようになるので、鷹を使ってねずみを狩る労働者を同時に設置していかなければならない。
また同様に下水道が存在しない時代なので、道端にいきなり糞尿が出現したりする。これを放置するとまた支持度がマイナスになるので、掃除人用の施設を作り労働者を割り当てる必要がある。
また労働者の中から一定割合で犯罪者がでてくる。犯罪者は食料庫から食料を盗みだしてしまうだけでなく、これも支持度がマイナスに繋がるので、犯罪者が現れた場合に逮捕を行うガードマン、犯罪者を裁判にかける裁判所と裁判官、刑罰を実行する処刑人とそのための器具をそれぞれ用意する必要がある。
無論、ここまで書いた支持度に関する要素は全て完璧に行わずとも、差し引きでプラスとなればよいので無視しても良いものはある。例えば食料の大量生産が行えている場合には、食料供給を標準よりも増やすことでプラス効果を大きくし、それによって酒場運営を行わずとも支持が保てるなどである。もちろん、一つの要素に特化することなく平均的にこなした方がトータルで見て効率が良いのはいうまでもない。
さて、石材の入手、税金の徴収からかなり内政についての話におよんだが、これらを全て滞りなく行った上で、ようやく軍備に着手ができることになる。要塞を守る上で有用なユニット弓兵の育成には、金の他に、武器としての弓が必要だと先に書いた。
この弓も弓作成施設を建設し、労働者を割り当てることで木材を消費しつつ生産が可能だ。短期間に大量の弓兵を育成しようと思えば、それだけ多くの弓作成施設とそのための労働者が必要であることはこれまでの話からも言うまでもない。
労働者を増やせばその分必要な食料供給量も増えるため、さらに食料を増産する必要が生じ、既に述べた他の要素(ねずみ退治、糞尿の掃除、犯罪者)なども絡んでくるわけだ。
Strongholdシリーズでは他のRSTに見られるような「技術」という要素はない。強いユニットはいつでも作れるが、それらは全てそれ用の武具を必要とし、強いユニットが必要とする武具ほどそれを生産するためにいろいろ施設を作って労働者を割り当てる必要があるというような仕組みだ。
Stronghold2における最強に近いユニットとしてフルプレートアーマーの剣士というのがある。この剣士の育成には他と比べて多額の金銭がかかるのはもちろんのこと、武具としては剣と金属鎧が必要だ。
剣も金属鎧もそれぞれ剣作成所、金属鎧作成所と労働者を使って製造できるが、資材として鉄が必要であり、鉄はまた鉄鉱山のような場所に施設を作り、労働者を配置し、鉄を運ぶための牛舎などを設置する必要がある。弓を作るのに比べるといろいろと手間とコストがかかるわけだ。
さらにStronghold2における最強ユニットである騎士の場合、武具は剣士と同じだが、馬が必要となる。(もちろん育成に必要な金額は騎士の方が遥かに大きい)
この馬だけはちょっと特殊で、それ以外の武具は施設で「製造」が可能だが、馬は製造ができない。馬小屋を1つ建てると馬が3匹手に入り、2つ立てると馬が合計6匹手に入るのだが、それ以上は増えないのだ。従って、12人の騎士による部隊を作ろうとおもったら、その部隊専用の馬小屋が4つも必要ということになる。
ちょっとまあ長々と書いた割にはうまく説明できてない気もするが、Stronghold2というゲームは要塞戦がテーマでありながら、いかにして内政をうまくやりくりするかというのも超重要なゲームなのだ。
さらに、上の写真を見ると分かるように、基本的には全ての施設は城壁の内側に納まるように作ることになる。なぜかというと城壁の外にある場合、敵から攻められた場合、それらを破壊されてしまい、内政系統が機能しなくなる(支持度が下がって労働者が逃げてしまう、武具の生産がとまる)ことによって、兵士を補充しようとおもってもそれができなくなるからだ。
まあ中世ヨーロッパで城壁に囲まれた町がたくさん出現したのと同じような理由だろう。
内政のためには土地を存分に使用し、バランスをとりながら建物を増設していくのが良いわけだが、それらを全て守ることを考えると、その分だけ要塞の大きさも増大し、どの角度から攻められても守れるようにするためにはそれだけ多くの守備兵が必要となり、、、といったようなジレンマと戦いながら、最終的には機能美を兼ね備えた要塞を構築していくというのが面白いところ。
まあ、そんな感じでお仕舞い。