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Berryz仮面(33)

2009-09-09 | Berryz仮面
-防衛省前。未明。

帽子にコート姿の男、建物斜前にある電話ボックスに入り電話を掛ける。

『はい来雷軒。ご注文あるか』電話の向こうから女の声。

「祇園精舎の鐘の声、行きかう年もまた旅人なり」コート姿の男が呟く。

『少々お待ちください』女、声色を変えて応える。

すると、電話ボックス上部に設置された特殊防音装置が作動する。

しばらくの後、今度は中年男の声で。
『やあ、はたけ君。待っておったよ』

「大臣。急用とは?」
コート姿の男の正体は、はたけ司令であった。

『なに、たいした用事ではないのだがね……』


-赤羽橋。地下。Sランク有事対策本部。

今度はいつもの軍服姿の、はたけ司令。
その前に、よっすぃ~・梨華・あさ美が座っている。

「それでやな、要するに大臣が言うには」
はたけ司令、コーヒーを一口飲んでから
「そろそろ本来の仕事に取りかかって欲しいっちゅうこっちゃ」

よっすぃ~、手を挙げる。
「もっとわかりやすくお願いします」

はたけ司令、うなずく。
「つまり、我々は今まで怪人化されたメンバーの捜査・救出のみをしてきたわけや。しかし救出したメンバーもちょいちょい揃ってきたし、アルタカ星人も一ヶ月以上休止状態やからな」

「それじゃ、救出作業はBerryzだけにやらせようと?」と、梨華。
はたけ司令、首を横に振り
「そういうわけにもいかんやろな。忘れてるわけやないやろ、あいつらは仮の要員やで」
「ですよね」
「まあ、せやから君らの中から救出を継続するメンバーと、そうでないメンバーを決めようと思う」

「私達はどっちになるんですか」
あさ美が帰りに食べようとしているアイスクリームを思い浮かべながら、質問する。

「せやな。この3人は、引き続き救出チームとしてやっていってもらうわ。ま、今の仕事が長い順に3人やな」

顔を見合わせ、嬉しそうな3人。

「ほな、よろしく頼むで」と言いながら自分の部屋へと移動するはたけ司令。
司令の後ろ姿に敬礼する、3人。



-アルタカ星人UFO内。会議室。

大きなモニターがある。
豪雪事件でのBerryz仮面戦闘シーンVTRを見ながら会議をしているアルタカ星人。

上座には女王イマミコ。
「よいか、奴らの戦闘パターンや弱点をしっかりと頭に叩きつけるのだぞ」

その隅では雑魚戦闘員らが愚痴っている。
「こんなの一ヶ月間毎日観させられてもな」
「すげえ退屈。こんなんだったら戦闘して、やられてたほうがまだマシ」

「遊びはお終い、これからは結果を出していけと、あの方もおっしゃっておられる」とイマミコ。

VTR終わって、モニターには砂嵐が映る。
「それではまた頭から再生するぞ」と、イマミコ。
戦闘員からため息が漏れる。

みなとみらいに現れたBerryz仮面の映像……が途中で中断、ふいに小太り男のシルエットが映し出される。

モニターに対し頭を下げるアルタカ星人。

『みなさんそろそろ退屈している頃でしょう。戦いを再開させましょうか』と、小太り男の声。

イマミコ立ち上がり
「皆、戦闘準備につけ。私は怪人の用意をする」




-信濃リバーサイドホテル。宴会場。

「ありがとうございましたっ」頭を下げるドレス姿の桃子。横並びで、他のメンバーも頭をさげている。
「桃の考えた劇、いかがでしたか」

客席から拍手。


「明日はライブです。しっかり寝て備えてくださいね」と佐紀。

ツアー客が退場し、バスツアー1日目が終了。


(つづく)


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