“飛ぶ”ボール

今年のプロ野球は何かが変。

ドラゴンズが最下位に低迷していること?
谷繁が打ちまくっていること?
カブレラが先発二戦二勝の防御率0.00ということ?

いえいえ、飛ばないはずの統一球が、あちこちの球場で飛びまくっているのです。
昨シーズン12球団トップのチーム本塁打94本はジャイアンツ。
そのジャイアンツは今シーズン開幕12試合で16本(12日現在)。

ちなみにジャイアンツは昨シーズンまで六年連続のセ・リーグ最多チームホームランを記録しています。

2012年; 94本
2011年; 108本
2010年; 226本
2009年; 182本
2008年; 177本
2007年; 191本

それが、今年のペースで単純計算すると年間192本(12日時点)。
アベノミクスでの株価、円安ではありませんが、脅威の“Ｖ字回復”です。

まさか、桑田真澄が「東京ドームでのホームランの打ち方をよく分かってますね。ホームランというかドームランとよく言うんですけどね」と認めた”ドームラン”効果ではないでしょうけど。

でも、泳いで手だけで打ったような打球がホームランになっていたりしますので、ちょっと、やっぱり、何かがおかしい。

3月29日の東京ドーム開幕戦でカープの梵がライトへ打った打球が疑惑の始まり。フラフラと上がった打球が伸び続け、フェンスまで届いた。この打球はビデオ判定でホームランにはならなかったが、守っていた長野は驚いた様子だったという。

それに拍車をかけたのが、4月5日のボウカーが吉見から打ったホームラン。外角のボールに右手一本で打った打球が、逆方向の左中間へ高く上がり、ホームランに。これに「まさか入るとは思わなかった。昨シーズンではなかった当たり」という声が出たそうです。



(んん? どちらも東京ドームだ・・・)

今年の開幕前にコミッショナーが”飛ばない統一球”について意味深な発言がありました。

「今後検証してみます」

でも、昨シーズンと同じ規格のボールのはず。そんなに急に”飛ぶボール”に変えられるはずもないでしょうし。
しかし、かすっただけのような”打ち損じ”の打球でもホームランになっているのも事実。

今シーズンはケガで出遅れていますが、パ・リーグの中村剛也(ライオンズ)は統一球になっても、ホームランにはあまり影響ありませんでした。
その時と同じように”ポイントを前において打つ”ようになったのかも知れません。
ボールに合わせた打ち方を各バッターがしてきて、今シーズンはバッターの技術向上が見られたということなのかも知れません。

今度はその分、ピッチャー陣が対策を取らなければいけませんよね。