「夕闇迫る神宮球場、ねぐらへ急ぐカラスが 一羽、二羽、三羽……」
1929年秋季の六大学野球・早慶戦中継の終わりでNHK松内則三アナウンサーがゲームセットの際に「夕闇迫る神宮球場、ねぐらへ急ぐカラスが一羽、二羽、三羽……」と球場の風景を描写して、中継を終わるのを恒例としていました。
と言われるように野外の野球場には、カラスがセットとなる風景がしっくりきます。
2004年6月8日の中日ドラゴンズ vs. 読売ジャイアンツ9回戦(ナゴヤドーム)では、愛知県春日井市王子町にある特別高圧線にカラスが接触した影響により、電圧降下でドーム内の照明が半分消えてしまい、試合開始が約15分遅れる珍事がおきています。
また、2013年5月5日の埼玉西武ライオンズ vs. 北海道日本ハムファイターズ8回戦(西武ドーム)ではカラスが二度にわたって大暴れし、試合が一時中断するという事件が発生しました。
最初はライオンズの攻撃中の四回裏2アウトの場面で、セカンド後方に突然ハトが落ち、二度目は五回表のファイターズの攻撃前にサード後方にハトが落ちてきました。何れもカラスがハトを襲撃したものです。
ゲスト来場したお笑いコンビ・オードリーの春日さんがイニング間に行った「カスカス・タイム」ではなく「カラスカラス・タイム」とニュースになりました。
そんな、いたずらカラスで人間にはあまり好かれていませんが、カラスは道具を使うほど賢い鳥ででもあります。
今年3月のニュースですが、イタリア・ローマに住む8歳少女が、4歳のときに偶然落としたチキンナゲットをカラスが食べたのを見たときから、エサを与えるようになったそうです。
カラスのためにエサ箱を用意し、ピーナッツや新鮮な水、ドッグフードなどを提供していたそうです。
するとそれに感謝したのか、カラスがエサ箱の中にさまざまな「贈り物」を置いて行くようになったそうです。
カラスは基本的に「光り物」が好きです。光り物と言っても、コハダやアジ、サバなどではなく(これらも好きでしょうけど)、イヤリング、ボタン、クリップ、レゴ、電球などです。
これらの「光り物」を「贈り物」として、置いていくようになったそうです。
その中にはお母さんが紛失したレンズのキャップまで置いて行ったという驚きもあったそうです。
専門家は「カラスは本来であれば宝物を人目から隠すため、このように置いていくことは、人間と親交を深めようとする意思表示の可能性がある」ということだそうです。
カラスも人間といい関係を構築することも出来るのです。
さて、そのカラスですが今年の選抜の静岡・静岡高 vs. 千葉・木更津高戦では数分間に渡って「カァー カァー カァー カァー」と応援を続けたそうです。
あまりのしつこさに「カラスがコース教えてる」などという疑惑があったそうです。
そういば、長野オリンピックスタジアムにもカラスがよく飛んで来ました。
♪ カラスなぜ鳴くの
カラスの勝手でしょ