第21回 WindowsXP通常版、OEM版の違いについて

一言で「WindowsXP」といっても、箱に入って売られている「通常版（パッケージ版）」と、PC購入時にインストール済みの「OEM版（またはDSP版）」というものがあり、どんな違いがあるのかは存知でしょうか？今回はな何となく知っているようで実は解りにくい、WindowsXPの「通常版」「OEM版」の違いについてご紹介します。



【1.通常版（パッケージ製品）】

店頭などで箱に入った状態で販売されているWindowsXPを「通常版（パッケージ版）」製品と呼んでいます。
通常版のWindows XPは、ライセンスを取得したユーザーが使用する権利を持つことができます。そのため、新しくOSの入っていないPCを購入してきた場合でも、もともと使っていたPCから完全にWindowsXPを削除すれば新しいPCにWindowsXPをインストールして使用することが可能です。
WindowsXPはインストール後に、プロダクト・アクティベーション（ライセンス認証）を行わなければ継続的に使用できなくなっています。これは複数のPCで同時に同じプロダクトキーのWindowsXPを使用できないようにするための措置です。
パッケージ版のWindowsXPはマイクロソフト社によるテクニカルサポートが受けられます。


【2.OEM版】

OEM版WindowsXPはPC本体、またはパーツとの同時販売のみが可能な製品で、通常版よりも安価で提供されます。利用する条件としては、共に販売されるハードウェアとセットで利用することが定められています。例えばメモリーとOEM版WindowsXPをセット購入した場合、そのWindowsXPはセット購入したメモリーと共に使用しなければなりません。OEM版WindowsXPは、PC本体にプリインストールされたものと、パーツとセットで購入する場合とで以下に挙げる違いがあります。
尚、OEM 版のWindows XPのテクニカルサポートはマイクロソフト社ではなく、パソコンメーカーや販売店が行います。


■プリインストール版WindowsXP
パソコンにプリインストールされたWindowsXPは、マイクロソフト社がパソコンメーカーに対してWindowsXPを供給し、それをパソコンメーカーが自社のパソコンの一部分として販売するという形で提供されます。パソコンメーカーはWindows XPに加えて、自社製品に組み込まれている機器用のドライバやアプリケーションを含めたメーカー独自の「リカバリCD-ROM」を作成することができます。
プリインストール版のWindowsXPは同時提供されたハードウェアと一緒に使用することが利用条件になるため、PCを買い換えた場合にWindowsXPを新しいPCに移して使用することができません。
パソコンメーカーから出荷されているWindows XPでは、リカバリやハードウェア構成の変更を行っても、プロダクト・アクティベーション（ライセンス認証）は要求されません。

■DSP版WindowsXP
CPU、メモリー、マザーボード、ハードディスクドライブ/光学ドライブ/フロッピーディスクドライブ等のドライブ、拡張ボードのいずれかのハードウェアとセットで購入することのできるWindowsXPです。単体での購入や、周辺機器(プリンター等)とのバンドル購入はできません。DSP版はMicrosoftのサポートが受けられない、セットで購入したハードウェアと一緒使用しなければならない、等の制限がありますが通常版のWindowsXPよりも安値で購入できます。
DSP版のWindowsXPはインストール後、プロダクト・アクティベーション（ライセンス認証）が必要です。また、DSP版WindowsXPを使って旧製品からのアップグレードをすることはできません。