たうだう家のひとコマ

ペンギン好きな夫とチョコ好きな妻が紡ぐたうだう家の日々。
たっつん・よんちゃん兄弟も加わり、20年目を快走中!!

浅田次郎 『シェラザード』(夫)

2007-02-11 23:51:26 | 
ずいぶん前に一度この本を読んだことがあるんだけど、
思い立って、また読み直してみました。



 


 ちなみに、お話はというと、
 
 昭和20年。
 まさに戦争真っ只中の時代。

 国際赤十字の依頼に基づいて、
 「弥勒丸」という名の豪華客船に極秘の指令が下った。

 その命令は、
 「占領下の国々の俘虜たちに物資を届ける」というもの。

 しかし、航路となる海は、敵艦隊や飛行部隊の巣窟ともいうべき海域。

 「国際赤十字」の名の下、
 ”安導権”(攻撃はもちろん、一切の検査なども受けない、という権利)
 を手にした弥勒丸は航海に出るが、途中で沈没してしまう。

 時は流れて、現代。

 沈んでしまった「弥勒丸」を引揚げたいと名乗り出る男が現れた。

 はたして。。。


 


みたいな感じ。


文庫本では、上下巻の大長編ですが、
これが、泣ける泣ける。


さすがに、電車の中とかでは、
涙するのもナンなので、かなり際どい所で、
歯を食いしばって我慢するんだけど
かなり心を掴まれる感じで、やられます。



前に読んだときは、コレほどまでに感極まることはなかったんだけどネ、、、
(というか途中から話が難しくて、半ば流し読みしていた気がする)


やっぱり、
このあたりの作品(昭和20年の戦争を背景にした映画や本)に
思いいれが強くなってきたから、余計に切々とした感じがするんだろうかネ

ちなみにここ最近で触れた作品ってのは、こんなの。

 ・李香蘭
 ・男たちの大和
 ・朱夏
 ・仁淀川
 ・月光の夏
 ・出口のない海
 ・父親達の星条旗

いずれも、
見ていて(読んでいて)心が引き裂かれそうな感じが
とっても苦しいんだけど、
なんだかこういうのって「忘れちゃいけない何か」な気がして
ずっと心のどこかに留めておきたい、そんな作品たちです。


こういうのをイロイロ読んでると、
この『シェラザード』も、
その背景にある物語ってのがすごく奥が深くて、切なくて・・・
愛すべき作品の1つになった感じがします。

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1 コメント

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オススメ浅田作品 (妻)
2007-02-12 02:07:11
浅田次郎作品はいろんなのがあるけど、
戦争末期モノもとてもいいんですよね。
シェラザード以外にも、
「日輪の遺産」がオススメ。
謎が謎を呼んでるときは
ちょっとサスペンスタッチで怖いし、
登場人物たちが結局どうなるのか
気になってしょうがないんだけど、
途中で、
あっ、そうだったのか・・・!
と。
壮大ですよ。

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