富士山が すっきり見える
風も強いし とにかく寒い
お山のてっぺんの プロムナード
びっしりの 霜柱でした
「 おかあさん お手々が冷たい 」
『 手袋を買いに 』 の 子狐の気持ち 分かる
僕には 甘えられる お母さん いない
富士山が すっきり見える
風も強いし とにかく寒い
お山のてっぺんの プロムナード
びっしりの 霜柱でした
「 おかあさん お手々が冷たい 」
『 手袋を買いに 』 の 子狐の気持ち 分かる
僕には 甘えられる お母さん いない
お天気が そんなに悪くなかったのに
お山のてっぺんで いきなり ちらほらと
「 空ちゃん 初雪かも知れない 」
辺りは あっという間に 白くなり始めた
「 空ちゃん 早く下りよう 」
ご主人様が 置いておいた手袋をとろうとしたら
「 凄いよ 見て見て 」
作り物みたいな 雪の結晶が
残念 ちょっと ピントが甘かった
本当に こんな 結晶できるんだね
感動しながら 僕たちは お山を下りました
おまけは 凛々しい僕 たまには お見せしないとね
僕は 目で話すことしかできないから …… 察してほしいんだけど
ご主人様は 鈍いんだよな
「 空ちゃん もしかして … 去年もそうだったから …… 」
やっと わかってくれた
そうなんだ
僕のおうちからは 冬越しで潜り込んでくる 立派なかめちゃんが ぞろぞろと
僕がお家に入ると かめちゃん達が 怒って くさいのなんの
僕を追い出すんだ 僕のお家なのにさ