映画『ハサミ男』（ネタバレ有）2004年・日本

シリアルキラー「ハサミ男」とその協力者”千夏の冷たい漫才。事件を追う刑事たち。
（池田敏春監督）

そもそも数観てない日本映画なのですが。。。ちょっと鈴木清順の『陽炎座』（清順作品
これしか観てない）を思い出す、夢でも見ているような奇妙で楽しい映画でした。



豊川悦司演じる「ハサミ男」が実在しない件については早々に分かってしまいます。
・そもそもが死神のような佇まい
・「紙を丸めて飲み込むんだ」→半分くらい手伝えよ！…手伝えない？
・「このことを知るのはこの世に二人だけ、君と、真犯人」→あんたも入れて３人のはずだけど…　　

自慢ですが『シックス・センス』も途中で分かったクチですので…
…まあカンがいいからというわけじゃなくて、現実の友だちよりイマジナリー・フレンドのほうが
多い人ならグサッとピーンと来ますよね。

麻生久美子が特に良かったです。日高を前にしたオスカル様化にはシビれました（笑）

…まあ夢の中を漂うように気持ちよく鑑賞していただけに、娘と父のいい話っぽいまとめ方は
残念ながら興ざめでした。
「ハサミ男」を父の亡霊みたいに描くのはどうでしょうね、なぜ娘を想いながら殺人を助けるのか
分かりません。その挙句娘が罪を被らないために消える、というのもねえ…殺された女の子たちを
思うと随分勝手な話じゃありませんかい。
やはり「ハサミ男」は若い父の姿を借りた千夏の妄想、で徹底してほしかったです。

あとトヨエツの長髪+三つ揃いスタイルも金八先生を彷彿とさせてちょっと台無し、、

…とそんなケチを付けつつも、、面白かったです。
部下に敬語の署長とか可愛いw