The Everly Brothers
1962.1
エヴァリーズ、カヴァー作品集の第2弾
しんどいと言えば、しんどい時期ですが、シングルはまだまだ元気な時期です
今回はヒットもしていますし、前作よりはキャッチーなラインナップ
・・・でも何度も聴きたいと思う曲は①くらいかなー
キャッチーなメロディってのも難しいですよね。
別にどこが悪いわけじゃないんですけど、あまりのクセのなさに、ついつい1回目で飽きが来てしまうんですよねー
ところで、この時期は、もう1つ別の問題を抱え始めております
そう、エルヴィスも経験した徴兵です。
徴兵期間、慰安部隊として、演奏する機会はそれなりにあったようで、何と現地からニュー・シングルを発表し、ラジオ出演とかもしていたんだそうです
その時期のシングルが下段に
しっかり大ヒットしているのが凄い
思えば、この年の夏にはもう「サーフィン・サファリ」がヒットするんですよ
結構ギリギリまでいるんですよね、彼ら
ただしこれが彼ら最後の全米トップ10となります
・・・実はイギリスを始め、ヨーロッパではもうしばらく快進撃が続きます
ビーチ・ボーイズも後にそんな動きになりますが
① Step It Up and Go J.Howard
この時期では最も良い快作です
こういうアップテンポで爽やかだったら、ブルースでも好きですね
本人たちも気に入っているのか、80年代の再結成ライヴの際、伝統曲メドレーのコーナーで最後に持って来ました
これがまた格好良いのよ
エヴァリー・ブラザーズの魅力は、やっぱりこの歯切れの良さが一番だと感じさせてくれる一曲
何なんでしょうね、この歌い出しに感じる“緊張感”というか“期待感”は
ボブ・ディランもカヴァーしたことで有名
実はこの曲、伝統曲が下敷きになっている(お父さんのアイクが良く歌ってくれたんだそうな)のは確かなんですが、仕上げたのは本人たちだそうです
つまり、後にも登場する、このジミー・ハワードというのは、彼らの偽名なんだそうです
何でこんなややこしいことを、と思いますが、ややこしいオッサン、ウェスリー・ローズが絡んでいると言われています
② Theme from "Carnival" Burkhard - Parsons - T.Turner
③ Jezebel W.Shanklin
何とも面白い曲
非常に好感の持てる、マイナー・アップテンポ
前作に引き続き、それはそれは力強い演奏陣が、良い仕事をしております
④ True Love C.Porter
彼らの空気にピッタリなバラード
・・・タイトルに「オー」が付くのもあるからややこしいですけどね
⑤ Bye, Bye Blackbird M.Dixon - R.Henderson
⑥ When It's Night-Time in Italy It's Wednesday Over Here Brown - A.Kendis
この2曲なんて本当にキャッチーなんですけどね、魅力があるかというと、やっぱ微妙
ポップスは奥深いです
⑦ Oh, My Papa Burkhard - Parsons - T.Turner
⑧ Trouble in Mind R.M.Jones
⑨ Autumn Leaves J.Kosma - J.Mercer - J.Prévert
⑩ Long Lost John Trad.
ブラスが心地良いカントリーナンバー
何か勿体無いぐらい上手く録れてます(笑)。
⑪ Party's Over B.Comden - A.Green - J.Styne
⑫ Ground Hawg Trad.
予想はしてましたが、ほとんどコメントすることなく最後まで来てしまいました(笑)
ヴァイオリン(?)かっけーーーー
⑩にもつながるカントリーな空気で、エコーの具合もバッチシ
-----
さて、メインとも言うべき(笑)シングルの紹介に入ります
俳優学校に通うなどの関係で、次のアルバムが63年10月と随分と間が空きます
なので、一気に3枚紹介
そして、これがまた素晴らしいんです
1961.12
○ Crying in The Rain H.Greenfield - C.King :US #6 /UK #6
キャロル・キング、エヴァリーズに初登場
ご本人が後にセルフ・カヴァーしています
60年代初期キャロル・キング作品の代表曲と言ってもいいのでしょう
最近では(でもないですが)A-haなんて連中もカヴァーするほどの人気作
得意のポップス・バラードにカントリー臭のアレンジをほどこし、エヴァリーズの空気にピッタリ
前奏が印象的で、ライヴでとっても絵になります
ライヴでは「Raindrops falling from heaven」の部分を2回やりますね
作詞を担当しているのは、ニール・セダカのパートナー、ハワード・グリーンフィールド
○ I'm Not Angry J.Howard
出たジミー・ハワード
一応、ジミー名義で録っているのはこれと①だけのはずです
こちらは相当2人が書いたのではないでしょうか???
抑揚タップリのご機嫌アップテンポ完璧
もう1年早く出てたら中々なヒットになったのではないでしょうか?
ためにためて、ググッと盛り上げてくるこの歯切れの良さ
ライヴで歌っているトコが見たかった~
1962.4
○ That's Old Fashioned (That's the Way Love Should Be) B.Baum - B.Giant - F.Kaye :US #9
何とも不吉なヒット曲
“古いやり方だ”と言われても僕らはこれでいくよ、という恋愛ソングなんですが、、、そんな歌がエヴァリー・ブラザーズ最後の大ヒット曲(笑)
“お前らこそOld Fashionedだ”という感じですね
その上、この曲、ビルボード誌が当時始めたばかりの「アダルト・コンテンポラリー」チャートにも第4位でランクイン
・・・若者向けポップを作り続けたエヴァリーズ、何と大人向けソングとして“古い世代”に片足入ってしまったようですね
原因の一つは、この曲の最大の魅力でもあるトランペットの響きではないでしょうか?
当時としては、急に伝統的なカントリー・スタイルを出してきた、という印象だったのではないかな、と
僕らにしてみたら、全然気になりませんが
でも、このトランペットは本当に魅力的に響いてきます
エヴァリー・ブラザーズの優しい歌い方が、またピッタリ
こんなんカラオケで歌ってみたいけど、絶対に入らないだろうな~
○ How Can I Meet Her? G.Goffin - J.Keller :US #75 /UK #12
ここから、ジェリー・ゴフィン&ジャック・ケラー作品が3連発
この時期、結構ゴフィン&キング作品を録っているんですよ、彼ら
有名な「チェインズ」とか
80年代に出される編集盤『ナイス・ガイズ』に収録されるまで日の目を見ず
最近はワーナー自身が、2in1で再販を頑張ってますので、この辺のも一通り聴けるようになりましたね
ジャック・ケラーというのは、ブリル・ビルディングの中堅作曲家(笑)。
ハンク・ハンターと「恋の片道切符」書いた人です
ハワード・グリーンフィールドとの共作が多いですが、意外なところでヒョコっと登場する人
とまぁ、ブリビル人脈で何とか良い曲を書いてもらおうと頑張り始めます
この曲も、元気ハツラツなアップテンポ
割りとビート音楽していて、ビートルズばりにハーモニカも全開
まだ彼らは登場していませんけどね
中間部のトークはちょっとキモイ(笑)。
1962.10
○ Don't Ask Me to Be Friends G.Goffin - J.Keller :US #48
この曲が、エヴァリーズ最初のつまづきの瞬間でしょうね
歌は全然悪くないんですけどね
特に、天才作詞家、ジェリー・ゴフィンの書く
「忘れてくれって頼んでよ。友達でいようね、なんて頼まないでよ」
というくだりは流石
エヴァリー・ブラザーズ自体が古いと思われ始めた頃に、同じく古い印象を持たれ始めたブリビル・ライター陣ってのが良くなかったんでしょうかね
会社があまり宣伝してくれてなかったのではないか、とも思いますが
俳優学校通いだすしね
○ No One Can Make My Sunshine Smile G.Goffin - J.Keller :UK #11
これまた素敵な素敵な60年代ポップス
イギリスではこちらがA面になったようですね
んでもって大ヒット
やっぱアピールの問題が大きいのかも知れませんねー
この年、ビーチ・ボーイズがヒット・チャートへ登場し、新しい足音が聞こえ始めます。
それと同時に俳優行に走ってしまったエヴァリー・ブラザーズ
もう全米チャートを賑わすことはなくなりました
1962.1
エヴァリーズ、カヴァー作品集の第2弾
しんどいと言えば、しんどい時期ですが、シングルはまだまだ元気な時期です
今回はヒットもしていますし、前作よりはキャッチーなラインナップ
・・・でも何度も聴きたいと思う曲は①くらいかなー
キャッチーなメロディってのも難しいですよね。
別にどこが悪いわけじゃないんですけど、あまりのクセのなさに、ついつい1回目で飽きが来てしまうんですよねー
ところで、この時期は、もう1つ別の問題を抱え始めております
そう、エルヴィスも経験した徴兵です。
徴兵期間、慰安部隊として、演奏する機会はそれなりにあったようで、何と現地からニュー・シングルを発表し、ラジオ出演とかもしていたんだそうです
その時期のシングルが下段に
しっかり大ヒットしているのが凄い
思えば、この年の夏にはもう「サーフィン・サファリ」がヒットするんですよ
結構ギリギリまでいるんですよね、彼ら
ただしこれが彼ら最後の全米トップ10となります
・・・実はイギリスを始め、ヨーロッパではもうしばらく快進撃が続きます
ビーチ・ボーイズも後にそんな動きになりますが
① Step It Up and Go J.Howard
この時期では最も良い快作です
こういうアップテンポで爽やかだったら、ブルースでも好きですね
本人たちも気に入っているのか、80年代の再結成ライヴの際、伝統曲メドレーのコーナーで最後に持って来ました
これがまた格好良いのよ
エヴァリー・ブラザーズの魅力は、やっぱりこの歯切れの良さが一番だと感じさせてくれる一曲
何なんでしょうね、この歌い出しに感じる“緊張感”というか“期待感”は
ボブ・ディランもカヴァーしたことで有名
実はこの曲、伝統曲が下敷きになっている(お父さんのアイクが良く歌ってくれたんだそうな)のは確かなんですが、仕上げたのは本人たちだそうです
つまり、後にも登場する、このジミー・ハワードというのは、彼らの偽名なんだそうです
何でこんなややこしいことを、と思いますが、ややこしいオッサン、ウェスリー・ローズが絡んでいると言われています
② Theme from "Carnival" Burkhard - Parsons - T.Turner
③ Jezebel W.Shanklin
何とも面白い曲
非常に好感の持てる、マイナー・アップテンポ
前作に引き続き、それはそれは力強い演奏陣が、良い仕事をしております
④ True Love C.Porter
彼らの空気にピッタリなバラード
・・・タイトルに「オー」が付くのもあるからややこしいですけどね
⑤ Bye, Bye Blackbird M.Dixon - R.Henderson
⑥ When It's Night-Time in Italy It's Wednesday Over Here Brown - A.Kendis
この2曲なんて本当にキャッチーなんですけどね、魅力があるかというと、やっぱ微妙
ポップスは奥深いです
⑦ Oh, My Papa Burkhard - Parsons - T.Turner
⑧ Trouble in Mind R.M.Jones
⑨ Autumn Leaves J.Kosma - J.Mercer - J.Prévert
⑩ Long Lost John Trad.
ブラスが心地良いカントリーナンバー
何か勿体無いぐらい上手く録れてます(笑)。
⑪ Party's Over B.Comden - A.Green - J.Styne
⑫ Ground Hawg Trad.
予想はしてましたが、ほとんどコメントすることなく最後まで来てしまいました(笑)
ヴァイオリン(?)かっけーーーー
⑩にもつながるカントリーな空気で、エコーの具合もバッチシ
-----
さて、メインとも言うべき(笑)シングルの紹介に入ります
俳優学校に通うなどの関係で、次のアルバムが63年10月と随分と間が空きます
なので、一気に3枚紹介
そして、これがまた素晴らしいんです
1961.12
○ Crying in The Rain H.Greenfield - C.King :US #6 /UK #6
キャロル・キング、エヴァリーズに初登場
ご本人が後にセルフ・カヴァーしています
60年代初期キャロル・キング作品の代表曲と言ってもいいのでしょう
最近では(でもないですが)A-haなんて連中もカヴァーするほどの人気作
得意のポップス・バラードにカントリー臭のアレンジをほどこし、エヴァリーズの空気にピッタリ
前奏が印象的で、ライヴでとっても絵になります
ライヴでは「Raindrops falling from heaven」の部分を2回やりますね
作詞を担当しているのは、ニール・セダカのパートナー、ハワード・グリーンフィールド
○ I'm Not Angry J.Howard
出たジミー・ハワード
一応、ジミー名義で録っているのはこれと①だけのはずです
こちらは相当2人が書いたのではないでしょうか???
抑揚タップリのご機嫌アップテンポ完璧
もう1年早く出てたら中々なヒットになったのではないでしょうか?
ためにためて、ググッと盛り上げてくるこの歯切れの良さ
ライヴで歌っているトコが見たかった~
1962.4
○ That's Old Fashioned (That's the Way Love Should Be) B.Baum - B.Giant - F.Kaye :US #9
何とも不吉なヒット曲
“古いやり方だ”と言われても僕らはこれでいくよ、という恋愛ソングなんですが、、、そんな歌がエヴァリー・ブラザーズ最後の大ヒット曲(笑)
“お前らこそOld Fashionedだ”という感じですね
その上、この曲、ビルボード誌が当時始めたばかりの「アダルト・コンテンポラリー」チャートにも第4位でランクイン
・・・若者向けポップを作り続けたエヴァリーズ、何と大人向けソングとして“古い世代”に片足入ってしまったようですね
原因の一つは、この曲の最大の魅力でもあるトランペットの響きではないでしょうか?
当時としては、急に伝統的なカントリー・スタイルを出してきた、という印象だったのではないかな、と
僕らにしてみたら、全然気になりませんが
でも、このトランペットは本当に魅力的に響いてきます
エヴァリー・ブラザーズの優しい歌い方が、またピッタリ
こんなんカラオケで歌ってみたいけど、絶対に入らないだろうな~
○ How Can I Meet Her? G.Goffin - J.Keller :US #75 /UK #12
ここから、ジェリー・ゴフィン&ジャック・ケラー作品が3連発
この時期、結構ゴフィン&キング作品を録っているんですよ、彼ら
有名な「チェインズ」とか
80年代に出される編集盤『ナイス・ガイズ』に収録されるまで日の目を見ず
最近はワーナー自身が、2in1で再販を頑張ってますので、この辺のも一通り聴けるようになりましたね
ジャック・ケラーというのは、ブリル・ビルディングの中堅作曲家(笑)。
ハンク・ハンターと「恋の片道切符」書いた人です
ハワード・グリーンフィールドとの共作が多いですが、意外なところでヒョコっと登場する人
とまぁ、ブリビル人脈で何とか良い曲を書いてもらおうと頑張り始めます
この曲も、元気ハツラツなアップテンポ
割りとビート音楽していて、ビートルズばりにハーモニカも全開
まだ彼らは登場していませんけどね
中間部のトークはちょっとキモイ(笑)。
1962.10
○ Don't Ask Me to Be Friends G.Goffin - J.Keller :US #48
この曲が、エヴァリーズ最初のつまづきの瞬間でしょうね
歌は全然悪くないんですけどね
特に、天才作詞家、ジェリー・ゴフィンの書く
「忘れてくれって頼んでよ。友達でいようね、なんて頼まないでよ」
というくだりは流石
エヴァリー・ブラザーズ自体が古いと思われ始めた頃に、同じく古い印象を持たれ始めたブリビル・ライター陣ってのが良くなかったんでしょうかね
会社があまり宣伝してくれてなかったのではないか、とも思いますが
俳優学校通いだすしね
○ No One Can Make My Sunshine Smile G.Goffin - J.Keller :UK #11
これまた素敵な素敵な60年代ポップス
イギリスではこちらがA面になったようですね
んでもって大ヒット
やっぱアピールの問題が大きいのかも知れませんねー
この年、ビーチ・ボーイズがヒット・チャートへ登場し、新しい足音が聞こえ始めます。
それと同時に俳優行に走ってしまったエヴァリー・ブラザーズ
もう全米チャートを賑わすことはなくなりました
That's Old Fashioned (That's the Way Love Should Be) 、
「it's a modern changing world...」のくだりなんてもう
最高ですよね♪以前から超がつくほどのお気に入り
だったのですが、まさかそんな皮肉な自体を招いた曲だった
とは・・・勉強になりました~笑
これからも目からうろこ話楽しみにしてます!
That's Old Fashionedはナイス・ポップスですよねー。名曲。最後のひと花(笑)。UKヒットは続きますけどね。
目からうろこ話だなんて恐縮です。
今後ともよろしくお願いいたします。