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日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

来月から軽く地獄になるんだ

2012-06-17 21:51:51 | Fate系
今から憂鬱です…。
だってなぁ、あれはなぁ。いくら節電対策だからって、馬鹿の一つ覚えみたいに、そんな。
他に方法ねーのかよ!?
もうちょっとさ、考えようぜ? な?
まぁ今更どうしようもないので頑張ります。
へいへい、聖戦ものっすよーん。

本日イベントだったんですけどね、パンフでちぇっくっしてたサークルさん来てないんでやんの。
ええ~、ないわー、ホントないわー。


Feta/Zero。
もうそろそろ最終回っすね。
ところで父の日に、一児の父であるケリィさんが大活躍?って、またなんの因果の操作だよ。
本当に、何か呪いでもかかってんのかあのアニメ?

学園物読んでたら書きたくなった学園パラレル。
ただし失敗。
なんか違う。目指したのと微妙に方向性ずれてる。
ラストが描きたかっただけなのに、なぜか長くなる…。なんでだ?
あと無駄にタイトル長くしたかった。


僕は平穏に過ごしたいと願い今日も嵐に耐えるのです


Fate学園。小中高一貫のマンモス校。
グローバルでリベラルな校風に惹かれ、中学から高校からと編入してくる生徒は多い、が。ついていけるかと聞かれれば、沈黙しか返らない。
何がって、其処の生徒や教師の人間性に。
なんというか、学校と言う閉鎖的な空間故にか、それとも自由すぎる校風故にか。強烈且つ奇妙な人間が増殖しているのだ、ここは。
適応できればなんとなる。そして、人間は慣れる生き物だ。
慣れたくなんてなんけどな。
間桐雁夜は思った。
奇人変人が普通に生息しているこの学園で、凡人を貫いている生徒である。
黒髪黒目、何処にでもいるありふれた顔立ち。雑踏に紛れたら絶対見分けが付かない。
モブ中のモブ。
そう自負していたのだが、最近ちょっと困っている。
澄んだ朝の空気の中、溜息を吐いた。
「はぁ…」
「どうしましたカリヤ? 何か悩み事でもあるのですか? だったら私に話して下さい。お役に立って見せますよ?
ああ、ちゃんと朝食はとりましたか? 貴方はただでさえ細いのですから登校中に倒れるのではないかと不埒な輩に襲われるのではないかと心配で心配で…!!
ここはやはり私がご自宅まで迎えに、いえいっそのこと一緒に住みましょう! そうしましょう! ええ、是非に!!」
「落ち着けランスロット。気持ち悪いぞ、割と真剣に」
雁夜の隣。当然の様に立つ長身長髪憂い顔のイケメンはランスロット。
文武両道でイケメンで実家は貴族。
女性関係のだらしなさに付いた渾名は下半身バーサーカー。
それさえ除けば将来に何の不足も無いこの男は一体何が気に入ったのか、雁夜に惚れて付きまとっているのだ。
全くもって意味が解らない。
いい加減にして欲しいが、話して聞く男なら苦労はしていない。
ちなみに雁夜の一つ下で、一年生。信じられんと何度呻いたことか。
うんざりしながら歩けば、視界に入るのは友人の衛宮切嗣。恋人のアイリスフィールと仲良く登校してくる姿。
普段の死んだ目からは想像も出来ない生き生きっぷり。
羨ましい、凄く羨ましいが。リア充爆ぜろ!と言う気にならないのは彼の不幸を知っているから。
切嗣の背後、忍び寄るのは――。
「衛宮切嗣」
「ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁ!?」
極限まで気配を殺し、その耳元で囁く漆黒。
神父が着るカソック、胸元に光る十字架。
まったくらしくないけれど、彼はれっきとした学園の教師、言峰。
実家は教会らしい。うわ、似合わない。
言峰先生はにたぁと真っ黒い笑みを浮かべ、じりじりと切嗣との距離を詰めていく。
対する切嗣、威嚇する猫の様に全身のバネを一気に爆発させて――逃げた。
「ふふふ、朝から追いかけっこか。それも一興だな、衛宮切嗣」
胡散臭い笑顔でその後を追う言峰先生。
身長百九十センチ越えでガチムチで黒尽くめの男に追い掛け回されるのは一種のホラー。
アイリスフィールは彼女の護衛であるアルトリア・ペンドラゴンがちゃんと保護している。
まぁ、当の彼女はのほほんと微笑んでいるし、護衛は顔面蒼白で逃走する切嗣を指差して笑っているけれど。
これもまたいつもの朝の一幕である。
風の如く去ってゆく人影二つを見送って、校舎に入った。
なんとかランスロットを追い返し、教室に入れば目に付くのはどんよりと影を背負った友人の姿。
眉間にしわを寄せて、きっちり撫で付けている髪が乱れている。
「おはよう、ケイネス。どうしたんだ、暗い顔して」
「雁夜か…。あの駄犬が、な」
はぁと、重く息を吐くのはケイネス・エルメロイ・アーチボルト。学園一の天才と名高い男である。
神経質で気難しいタイプだが、何故だか雁夜とは馬が合った。
「あぁ~、ディルムッドがどうしたんだ?」
駄犬の一言で察しは付いた。けれど苦笑を浮かべて問い掛けたのは、こちらから話を振ってやらねばずっと鬱々とするからだ。
ディルムッド・オディナ。学園始まって以来のイケメンと噂の生徒である。
どれくらいイケメンかと言うとイケメンにイケメンを足して更にイケメンを掛けてイケメンで割り、出たイケメンにイケメンを二乗したイケメンがゲシュタルト崩壊するイケメン。
女生徒に騒がれて困っていた彼を助けた――ケイネス曰く「邪魔だったから一喝した」――ら、懐かれたのだ。
その懐き方が、なんと言うかアレだった。
「私が起きる頃には既に家の前で待っているし、ついて来るなと言っても後ろを付いてくるし、ストーカーかあいつは!? しかもいくら言っても主と呼ぶのを改めんし。近隣住民にSMプレイだとかご主人様呼びさせているとか噂されているんだぞ!
あいつが隣にいるせいで道行く女どもに囲まれるし、ソラウは奴に声を掛けるが私の存在はまるっと無視するし!
勝手に上履きを取り出しては履かせようとするし、靴ぐらい一人で履けるわ! 教室にまで着いて来るし。帰らせるのが大変だった。その上弁当まで押し付けようとするのだぞ!! 貴様の手作り弁当などいらんっ!!」
「あー、大変だったな」
項垂れた背中を撫でてやる。
ディルムッドはちょっとばかり特殊で、生まれ持った騎士属性からケイネスに忠誠を誓ってしまっているのだ。かなり一方的に。
このどんよりとした空気はそう簡単に晴れてはくれないだろう。
これもまた雁夜の日常だった。

一時限目、世界史。イスカンダル先生の授業は豪快で騒がしいが、的確で為になることが色々と聞けるので、人柄も相まって人気が高い。
二次限目、生物。ジル・ド・レェ先生。いや、うん・・・特定の生徒だけが大喜びする授業は止めて下さい。大半の生徒が状態異常です。
三時限目、古典。胡散臭い笑顔がトレードマークの言峰先生は授業中ずっと切嗣を凝視している。歪む口元超怖い。なのに授業はちゃんとする。
四時限目、体育。ヘラクレス先生はお父さん! 無口で無表情で大柄で一見怖いが本当はとても優しい。サッカーで爽やかに汗を流した。

午前の授業は恙無く終了。
そして皆大好きランチタイム。
本来ならば教室で気の会う友人と下らない世間話に花を咲かせながら弁当や購買のパンを食べるだろう、一番平和な時間帯。
しかし、違う。
一部の生徒には違うのだ。
「カリヤー! カリヤどこですかカリヤァァァァ!?」
「主、俺ですディルムッドです! 一緒にお昼を食べましょう! あーるーじー!!」
大声で叫びながら校内を爆走する二人組み。
ランスロットとディルムッド。
正直、怖い。
食事くらいゆっくり静かにとらせて欲しい。
見付かれば問答無用で彼らとランチタイム突入。
ランスロットは雁夜を己の膝に乗せ、ちゃんと食べているのかと問いながら体中をべたべた触るだろうし。ディルムッドはケイネスに己の作った弁当を食べさせ様とするだろう。はい、あーんのノリで。
流石にそれは嫌だ。恥ずかしい。
そんな事をしなければ一緒に食べるのもやぶさかではないのだが。
あの爆走は二人の友人であるアルトリアの一撃が入るまで続くことだろう。
――俺が一体何をした。
雁夜が頭を抱えるのは校舎の裏、もう使われていない物置代わりのプレハブと、荒れた花壇だけしかない場所。
日当たりはそこそこあるので寒くは無いが、喧騒は遠い。
少し寂しいが、それでも平穏には変えられない。
身を寄せ合って弁当を広げるのは雁夜とケイネス。
其処に時々切嗣も加わったりする。
今日はアイリスフィールの元に行く前に、待ち伏せしていた言峰先生に捕まってしまったらしい。学園中に響き渡る絶叫でそう判断した。
男二人の寂しいランチ。
本好きの二人は昼休みには図書室にも行きたいけれど、其処は絶対奴らにマークされているのであまり利用できないのだ。
行ったところで二人によって引き起こされる騒ぎが原因で叩き出される。
ケイネスは婚約者のソラウにだって逢いに行きたいが、彼女はディルムッドにぞっこんLOVE!
相手にされない。それどころかケイネスを利用してディルムッドを釣上げようとするし。
おかげでケイネス・ソラウ・ディルムッドの三人はリアル昼ドラトリオなんて呼ばれている。
雁夜だって教室で静かに過ごしたいのに、ランスロットが毎回突撃してくる所為でゆっくり休むなんて出来ないし。
誰だ、狂犬と振り回される飼い主とか言う奴。
本物の犬の方がまだマシだ。毛皮でモフモフして癒されるんだから。ランスロット相手にそんなことやったら確実に襲われる。性的な意味で。
学園生活って、こういうものだっけ?
遠い目をしてしまっても仕方の無いことである。

五時限目、数学。ウェイバー先生の教え方は解りやすく、口癖はアレだが良い先生だ。イスカンダル先生と喧嘩した後生徒にする八つ当たりさえ除けば。

「ふぅ、逃げ切った!」
潜んでいた階段下の狭いスペースから立ち上がり、額の汗を拭う。
夕陽の差し込む窓ガラスの眩しさに目を細めて、制服に付いた埃を払った。
餓えた獣の様に目をぎらつかせ突進してくるランスロットに本能的な恐怖を感じ、咄嗟に逃げた雁夜は悪くないはずだ。
だって、本当に怖い…。
ケイネスはディルムッドが迎えに来た。
紳士的に、騎士的に恭しく出迎える彼をケイネスは無碍に出来なかった。その上、ディルムッドの背後にはにこやかに微笑むソラウの姿が。
黙って見送る以外の選択肢は雁夜には存在しなかった。
言峰先生から逃げ切ることの出来なかった切嗣の結末はあえて語るまい。
一応断っておくが、別に雁夜もケイネスも二人のことを嫌っているわけでは無い。
ただあまりに押しが強すぎる上に、懐き方が特殊なため引いてしまうだけだ。
もう少しソフトに接してくれればいいのに。
「さて、帰るか」
鞄を持ち直して、踵を返す。
空き教室の並ぶここから門までは少しばかり距離がある。
夕焼け色に染まる廊下を渡る。クラブ活動の喧騒だけが無機質な空間を占領していた。
と、僅かな音。いや、これは声か?
グランドから届く類のモノでは無い。
つい発生源を探して、雁夜は首を廻らせた。
僅かに開いた扉が目に入る。
誰も使っていないはずの教室。好奇心から、その扉を開けた。
「…あ」
「む?」
「たたたたたすけて、かりやぁ!!」
其処にいたのは見知った二人。
生徒会長のギルガメッシュと、雁夜の顔見知りであり教師の遠坂時臣。
ギルガメッシュが時臣に馬乗りになっている。時臣の衣服は乱れ、かっちりしたスーツも真っ白いシャツも前を全開にされていた。
つまり、押し倒されていた。
「え~と…」
「なんだ、雑種。無粋だぞ、我の遊興を邪魔するでない。さっさと出ていかんか」
「雁夜! お願いだ、助けてくれ!!」
しれっと言い放つ生徒会長様とは対照的に、涙目でこちらに腕を伸ばす時臣。
しばしその光景を眺め、雁夜は言った。今日一番の笑顔と共に。
「ギルガメッシュ、優しくしてやれよー?
時臣、葵さんには俺がちゃんと言っといてやるから心配するな」
「かりやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!??」
「ふはははは! 話のわかる雑種ではないか。ほら、時臣暴れるな。王の寵愛をありがたく受け取るがいい!!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
優雅な悲鳴を背中で聞いて、雁夜の心はこれ以上無いほどに晴れやか。
時臣の妻となった女性葵は雁夜の初恋の人であり、憧れだった。
年齢差やら何やらで諦めたけれど、今でも胸を焦がす人物だ。
よって彼女と結ばれ幸せを甘受している時臣は絶対の敵なのである。ええ、たとえ葵が幸せでも時臣を愛していても!

跳ねる様な足取りで帰宅した生家は、慣れること無い大邸宅。
重々しい扉を開ければ、丁度兄と顔をあわせた。
「お、帰って来たか。雁夜、彼女が来てるぞ」
「え、マジ!?」
急いで自室に駆け込めば、ベッドに腰掛け写真を広げる彼女の姿。
「おかえり、雁夜」
「ああ、ただいま。綺礼」
振り向いたのは人形めいた無表情。
胸まで伸びた髪と、何処までも黒い双眸が印象的な少女。
言峰綺礼。
苗字からわかる通り言峰先生の年の離れた妹である。
鞄を放り出し、隣に座る。
広げられた写真は綺礼が撮ったものだ。
写真好きの雁夜に感化され、彼女も少しずつ写真を撮る様になり、現像したものをこうやって見せてくれる。
「おお、たくさん撮ったなぁ。どれどれ…」
青虫の死骸を運ぶ蟻の行列。河に沈んだ薄汚れたマネキン。生々しい赤い何かを啄ばむ鴉。朽ちて腐った薔薇の花弁。
映し出されるのは常人ならば目を背けるものばかり。
「相変わらずだな」
「そうか」
「うん、綺礼らしい」
笑って頭を撫でれば、少しだけ照れた様に目を伏せた。
彼女は己の感性が他者とずれているのを自覚している。
兄の様に開き直れば楽しめるだろうが、まだその域まで達していない。
雁夜は綺礼の感性を理解することは出来ないが、写真によって何処に視点を置いて世界を見ているのかを知ることが出来る。
そうやって綺礼のことを知っていけるのはとても嬉しい。
それにこういった写真も、今のところ雁夜以外に見せていないというのもポイントだ。
なんだかとても愛しくなって、雁夜は恋人を抱きしめた。


嵐なんて怖くない。ええ、もっと大きな嵐で吹き飛ばせばいいのです!!

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