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日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

ドラゴンずなどぐま

2012-06-03 17:58:13 | Fate系
某ゲームです。とあるサイト様の素敵なプレイ日記を読んで面白そうだなーと思いました。
ちょっと欲しくなったんですが、コレはこのプレイ日記を書けるセンスと発想が素晴らしい。
何でよりにもよって自分の従者の外見と名前をそれにするのかwww
プレイ日記読みながら笑いを耐えるの大変。PCの前で凄く挙動不審。
続き楽しみにしてます!
本日は、聖戦もんっすぞなもし。

Fate/Zero。
アニメは後三話。次回はライダーVSアーチャーで放送日が丁度アレクサンダー大王の命日って…!!
何、母の日もそうだったけど狙ってるの? それとも偶然?
因果律にまで介入しやがるとは…さすが英霊!!

サーヴァント交換ネタ。
幸運Eはどう足掻いても幸運Eです。
長いので二つに分けます。

チェンジリングベイビー 前編


正直、ユスティーツァは疲れていた。
なにせずっと洞窟の中で聖杯やってるのだ。
きつい。ホントきつい。
いくら聖杯だからって、人間ですよ? 乙女(n百歳)ですよ?
一人でず~~~~~っと娯楽も何も無い場所で黙って聖杯。
暇で死ねる。
しかも誰も、誰一人として聖杯を出現させることが出来ない。
永人の子孫は相変わらずうっかりだし、ゾォルケンはなんかきもい蟲になってるし、アインツンベルンはこの世全ての悪とかいう呪いを投入してくれやがるし。
なんなの馬鹿な死ぬの?
この役立たずども! 役に立たない男どもめ!!
そんな罵倒だってしたくもなるさ。
聖女と呼ばれても、聖杯になっても所詮人間。疲れるんですよ、やっぱり。
そんなわけで、ちょっぴりやさぐれモードだったユスティーツァさん。
やっちゃいました。
何をって、サーヴァントの配送先。
英霊の座からは引きずり出せた訳だし。
ま、いっか☆
冬の聖女は、眩しい笑顔で見なかったことにした。

「うわーうわー! すごいすごい、王様すごーい!!」
白銀の少女が黄金の船の舳先で、甲高い歓声を上げる。
「ふん! 当然であろう、我は王だからな!」
そんな少女に向かい胸を張るのは金色の男。
灰色の雲の下、ゆっくりと天を舞う船の姿はとても幻想的で、まるで御伽噺の一ページ。
少女はイリヤスフィール・フォン・アインツベル。
男は最古の王、全ての宝を有す者ギルガメッシュ。
ギルガメッシュはアーチャーとしてマスター衛宮切嗣に召喚されたサーヴァントである。
折角この自分が召喚に応じてやったと言うのに、真名を名乗ったときの切嗣の態度ときたら。
なんだあの不本意ですと言う顔は。不敬にもほどがある。
アーサー王をセイバーとして呼びたかった? アヴァロン?
知るか。
王の拝謁だ、伏して敬うのが当然であろうが。
本来ならばすぐにでも首を切り落としてやるところだったが、彼の妻であるアイリスフィールの取り成しと、パスから流れ込む男の思考に興味を持った。
ゆえに、寛大さを発揮しサーヴァントでいてやっている。
ちなみに、折角アヴァロン用意してやったのにアーサー王召喚失敗とかw ないわー。ぷっふーwwと笑いやがった爺はなんか気に食わなかったのでバビっておいた。
それを見たマスターは止めもしなかったので、爺の人望も存在もその程度なのだろう。
素直な心で王を敬う少女もいることだし、今のところ退屈はしていない。
なにせこうやってギルガメッシュがイリヤスフィールを構っていると、パスからそれは不快な感情が流れ込んでくるのだ。
嫉妬である。
可愛い可愛い娘がぽっと出の男に取られて面白くないのだ。
なので意識して少女に構う。
彼の妻にも手を出す。
もちろん寝取るだとかそういった意味は無い。
少女にするのと同じ様に、愛玩的な意味で、だ。
この間など死んだ目で真剣に銃を見繕っていた。
正義の味方を志し、多数を救うために少数を切り捨てるような、血に塗れた男のくせになんと滑稽なことか。
目的のために妻すら犠牲にする覚悟を決めているくせに、それなのに他の男に手を出されるのは嫌なのか?
幼子から母を奪う現実を解っているくせに、自分から娘が奪われるのは嫌なのか?
本当に面白い男だ。
矛盾を抱えるこの男が、一体どんな生き様を見せてくれるのか。
聖杯を手に入れるために、どれほどの犠牲を出すのか。
己の目的のためならば家族すらも切り捨てるような、そんな人間だったならばきっと彼はもっと楽に生きられただろうに。
城のテラスからこちらを睨む男の視線を感じながら、ギルガメッシュは笑う。
滑稽で哀れで、そして馬鹿げたほどに人間らしい矛盾に満ちた男を。
もし聖杯が彼の手に入るとして、そして彼の願いが叶うとして。
そうなったら、彼は一体どうなるのだろうか?
本当に平和な世界で、殺すことを選び続けてきた彼は生きていけるのか?
その魂は一体どうなるのか?
ギルガメシュは愉しみでならない。

「聖処女ぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「優雅じゃないぃぃぃぃぃ!!」
奇声を発するいかにも怪しげなギョロ目の男。
その足元で頭を抱えて蹲る男。
紫の衣装を身に纏った男はキャスター。足元の、赤いスーツを着た男はそのマスターの遠坂時臣。
ちなみに部屋の隅っこでは時臣の弟子である言峰綺礼が、なんだか嬉しそうに澱んだ目を輝かせていた。
時臣はアーチャーを召喚したかった。最強のサーヴァントを呼びたかった。
そのために聖遺物として世界最古の蛇の抜け殻だって用意した。
が、出てきたのはこれである。
なんかでかくてギョロ目で、夜道を行けば一発で職務質問される風体である。
あと、ジャンヌとか聖処女とかちょっと引く発言をでかい声で連発する。
呼びたかった最古の王ではない。絶対違う。
アーチャーですらなくキャスター。
いや、キャスターだって別に悪くない。
キャスターと言うクラスは悪くない。断じて。
悪いのはこいつだ。
ジル・ド・レェだ。
騎士であった頃の彼ならば良かったかもしれないが、よりにもよって青髭のモチーフになった方。
泣きたい。いや、泣いた。割と本気で。
聖杯戦争、駄目かもしんない。
時臣は思った。
そんな師の姿を見ながら、綺礼は胸に湧き上がる感情を抑えきれないでいた。
なんだろうか、これは?
師の娘である凛をからかうときにも淡く感じる、この感覚。
不思議だ。なんというか、心の空虚が埋まるような。
そう、胸が高鳴るような、魂が震えるような。
大して面白味も無いと思っていた師が、今とても輝いて見える!
は、まさかこれが私の捜し求めていたもの!?
綺礼は、心の中だけでガッツポーズを決めた。
「紅茶を淹れてきました」
扉を開けて、そんなカオス空間に自ら足を踏み入れたのは若草色をした一人の美丈夫。
雄鹿の様なしなやかさが見て取れる長身、絶妙な位置にある右目の下の黒子が彼の美貌をより一層引き立てる。
彼は持ってきたティーセットを品よくテーブルに置き、溜息を付いた。
奇声を発し続けるキャスター、その足元で項垂れるマスター。そして部屋の隅から怪しい視線でその様子をガン見する神父。
――ああ、終わったな、俺の聖杯戦争。
綺礼に召喚されたランサー、ディルムッド・オディナは、薄い笑みを湛えどこか遠くに目をやった。

「なんでだよ、ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
深夜、冬木の森に渾身の叫び声が木霊した。
ウェイバー・ベルベット、未熟な魔術師。
彼は偶然により手に入れた聖遺物と、聞きかじった聖杯戦争に参加するためにこの冬木に足を踏み入れた。
資金もコネも伝手も無い彼は、親切な老夫婦に暗示をかけ彼らの孫としてその家に住み着くことで冬木での生活を可能にした。
そして日を見計らい、慎重に行ったサーヴァントの召喚。
結論から言えば、ミスった。
いや、ミスなのかこれは?
確かにサーヴァントは召喚出来たのだ。
だがしかし、おかしい。
聖遺物は立派なマント。
ひょろいとは言え、ウェイバーは別にチビなわけでは無い。
その彼の身長でも裾が余ってしまうような、真っ赤なマント。
きっとそれに相応しい立派なサーヴァントが現れるだろうと思っていたのに。
「なんだよ、これ?」
項垂れるのも無理は無い。
彼の前、いるのは無数の黒い男――少数だが女と子供もいる――たっだ。
彼らはアサシン。
名の通り、正攻法ではなく暗殺に特化したサーヴァントである。
駄目だ、これは駄目だ。
ウェイバーは頭を抱える。
望んだのは魔術師としての品位やプライドを満足させてくれるような、そんなサーヴァント。
三大騎士クラスが良かった。贅沢は言わないからせめてライダー。
アサシンでは奇襲や不意打ちが関の山。
少年らしく未成熟な精神は王道小説の様な、華々しい活躍を望んだのに。
なのに、アサシン…。
どうして自分はこうまでついてないのか。
それとも何か? 自分の様な半人前にはアサシンがお似合いだってか!? 馬鹿にしやがってぇぇぇ!!
がっくりと、大地に手をつくウェイバーの背中をそっと撫でるのは女アサシン。
「マスター、元気を出して下さい。
ほら、宝具によって分裂することの出来る我らはそれだけでアドバンテージになりますよ?」
「そ、そうか、そうだよな…」
不気味な仮面越しに女アサシンの気遣わしげな視線を感じ、少年は心を持ち直す。
そうだ、八十人になれる彼らはある意味複数のサーヴァントを召喚した様なもの。
作戦次第できっとなんとでもなる、はずだ。
「よ、よし! 戻ったら作戦会議だ!」
「はい、マスター!」
「頑張りますよ、マスター!」
「ああ、良い人そうなマスターでよかった」
「その意気です、マスター」
「マスター、お腹がすきました!」
「よぉ~し、適当に持ち上げて最後に裏切っちまおうぜ!」
「ウェイバーちゃんマジウェイバーちゃん!」
「はぁはぁマスター可愛い!」
「マスターは俺の嫁」
「ウェイバーちゃんprpr」
「おい、誰だ! 裏切りフラグ立ててる奴と変態な台詞言ってる奴らぁぁぁぁぁぁ!?」
持ち直して即心が折れそうである。
「マスター、ファイトですファイトォ!!」
喉よ裂けろと言わんばかりの勢いで叫ぶウェイバーの背後、女アサシンが必死に盛り立てていた。
頑張れ、ウェイバー。
君の未来は明るいぞ、多分。

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