
タイトル通り、映画『ブレードランナー』を読み解く論考。
あとがきに「本書はいまのところ世界で最も網羅的な『ブレードランナー』論である」「本書は作品論であると同時に映画技法論である。映画史論であると同時に映画理論である」とあるのも納得の読み応え。「もっぱらテクスト論的立場から解きほぐして」ゆきます。
この本ではディレクターズカット版ではなく、1982年の公開版(「プロデューサーズカット」)を分析対象としています。「監督がかならずしもプロデューサーよりも賢明な選択をするわけではないということの歴史的証左ともなる」と述べて、その理由も明らかにされてゆきます。
さらに、映画を観ての私個人の感想も交えて言うなら、「デッカードははたしてこの映画の『真の』主人公と言えるのだろうか」「ロイこそが『真の』主人公ではないのか」と感じた人なら、この本を読んでその直感に論拠が与えられてゆくことが楽しいかもしれません。
10本の映画をただ観るよりも、『ブレードランナー』とこの本を読むほうが映画についての勉強になるかもしれません。そのぐらい『ブレードランナー』という映画を色々な角度から徹底的に解剖し、様々なことに言及してゆきます。
あとがきに「本書はいまのところ世界で最も網羅的な『ブレードランナー』論である」「本書は作品論であると同時に映画技法論である。映画史論であると同時に映画理論である」とあるのも納得の読み応え。「もっぱらテクスト論的立場から解きほぐして」ゆきます。
この本ではディレクターズカット版ではなく、1982年の公開版(「プロデューサーズカット」)を分析対象としています。「監督がかならずしもプロデューサーよりも賢明な選択をするわけではないということの歴史的証左ともなる」と述べて、その理由も明らかにされてゆきます。
さらに、映画を観ての私個人の感想も交えて言うなら、「デッカードははたしてこの映画の『真の』主人公と言えるのだろうか」「ロイこそが『真の』主人公ではないのか」と感じた人なら、この本を読んでその直感に論拠が与えられてゆくことが楽しいかもしれません。
10本の映画をただ観るよりも、『ブレードランナー』とこの本を読むほうが映画についての勉強になるかもしれません。そのぐらい『ブレードランナー』という映画を色々な角度から徹底的に解剖し、様々なことに言及してゆきます。