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児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
要するにひとりごと・・・

法治国家なので法律を作ります 絶対多数ですから

2005年10月27日 | 沖縄ネタ
 児童精神医学のコラムのつもりで読んで下さる皆さんへ。最近,政治的なネタばかりですみません。  普天間基地移設について地元紙の2005.10.27社説です。
 ボクは個人的には空港へ見送りに行ったり,ホームステイ先のアメリカ人の家族とクリスマスカードのやりとりを20年続けていたりと,親米派です。来週は子どもたちはハロウィーンに行くでしょう。
 ただ問題は日本政府とアメリカ政府のやり方にあるのだろうと,ひとりごとを続けています。

 沖縄タイムスの社説でびっくりしたのは,県知事が革新派に変わり,名護市長が基地移設反対派になっても,基地を移設することを可能にするため・コイズミ氏の名を歴史に残すため,特措法で日本政府が沖縄で米軍基地を移設することを可能にする法律を作る・・・そんなことが書かれていた。
 
 沖縄に産業もない,トヨタが自動車工場を誘致にも来ない,せっかくだから特別経済区を作ることも意見は出ているが実現しない(カジノ構想はあるが)。自民党政治の悪しき面だけが受け継がれ公共工事依存体質が出来上がった。
公共工事もホントに県民の公共財産・施設が出来ているのかは疑わしい。
 こんなに小さな島で公共工事に依存し生計を立てる人々が大勢いる現実。
 米軍基地従業員が公務員に次ぎ大人気職である現実。
 占領地であったが故に国籍を持たずに生まれてきた子たち。
 
 コイズミ氏はこう言うだろう。
「皆さんが私を,自民党を支持したのです。だから私は沖縄県内の建設会社,労働者に職を与えている。何が気に入らないんだ。そんなに移設が嫌ならどうして選挙で他政党を選ばなかったんですか!」(那覇地区でも中部地区でも自民党は小選挙区では落選している。)

「確かに,私は沖縄県以外の国内移設先も検討すると稲嶺知事に話したかもしれない。しかし沖縄への移設は名護市長が承諾したことだ。稲嶺知事が基地の県内移設を表明し立候補した。稲嶺くんを選んだのは沖縄県民だ。私ではない。皆選挙公約を守っただけで何故責められるのか。私には理解できない。(そして握り拳を見せ,続く。)」
(名護市の住民投票では反対が多数だった。前比嘉市長が住民投票の結果を無かったものとし,受け入れを表明し,市長を辞めた。その後継者が現名護市長岸本氏。彼は海上案を認めると表明し名護市長となって2期勤めている。体調を理由に勇退するそうだ。日米政府の意向が分かっていて,やばくなる前にやめたとは思いたくないが。稲嶺知事と選挙を戦った,稲嶺氏よりも有名な前大田知事は移設反対を表明した。稲嶺氏は「現実的でない。理想論だ」と一蹴した。15年期限付きの軍民共用空港案も現実的とは思えないが。)

「そんなにアメリカ軍基地移設に反対なら,日米安保を見直し,憲法を改正しよう。米軍基地でなく自衛隊の基地を建設する。皆さんの愛国心を私は信じる。どうして日本が軍隊を持ち自国を守ることに反対するのか。同じ日本人なのに沖縄県民は自衛隊にも反対する。沖縄県民は何でも反対すればいいと思っているのか。私には分からない。(とテレビの前で視線を落とす仕草 そしてため息)」
(ボクは素人でよく分からないところがあります。教えて下さい。「合意した」とテレビで発言していたのは 大野防衛庁長官だった。外務大臣でも総理でもなく何故防衛庁長官が発言するのだろう。ホントに基本的なことですみません。だって日米安保は米軍と自衛隊の間に結ばれた条約なのか,日本政府とアメリカ政府との間に結ばれたのか・・・と素朴な疑問を持ったので。)

 少し考えたら分かることです。コイズミ氏が仮に来年9月に総理を辞職したとしても,郵政民営化法案も通りました,その後1年近くも芸術鑑賞なわけはありません。「改革」を進めるに決まってます。改革を止めてはコイズミの名が廃るのです。

追記  YOMIURI ON LINE NEWS 2005.10.27 特措法に関して
読売新聞 2005.10.27 社説 沖縄地元紙との論調が違います

10.27午後8時追記 西正典防衛施設局長も可哀想な人です。でも今日のカリユシ・ウェアはTPOを弁えていませんでした。
「西正典」検索しましたところ、彼が防衛施設局長に就任記者会見をした日は 2004年8月12日です。翌日にヘリ事故が起きています。就任時のインタビューを、結果論ではありますが、明日にでも大きな事故が起こる可能性のある沖縄ですが、どうお考えですか?と聞いたと仮定して、インタビューを読んでみましょう。
彼が稲嶺知事に重大な伝言をしないといけないのに、クールビズのかりゆしウェアで登場したこと、どんな意味か読み解いてみましょう。コイズミ氏がきっとスタイリストなのだと思われます。
就任当初のネクタイ姿が普通の官僚の格好でしょう。防衛庁長官が来沖する時も西氏がかりゆしウェアかどうか注目してみたいです。
10.26CNN ニュース 今年選挙ならブッシュ落選
ジュンとジョージは運が良いようですね。
決定に先立つ24日、日経は沖縄の与党県議団が陳情に上がったことを書いている。
これも沖縄で、公明党・自民党が9.11総選挙の小選挙区で落選したことと関連した動きと見る方が自然なのか?

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14 Comments

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こちらからお邪魔しました (旅限無)
2005-10-27 17:49:25
沖縄の世論も分裂していて、自民党に良いように突け込まれるのは長年続いている事のようですね。先の総選挙は、マスコミがすっかり躍らされて、争点など何もない見世物選挙になりました。女性には気の毒ですが、「女」が売り物になり、小泉さんが和風ではない「粛清」を断行するのを面白がった国民が多かった。戦時中も、憲兵隊に摘発される人々を見て笑っていたような日本人がいたのかも知れないなあ、とぞっとしました。争点など無かったのですから、単なる人気集めに勝った者は、「白紙委任状」をもらったと豪語します。ぜんぜん、違うのに!勝たせ過ぎたと悔やんでいる人は、この事をずっと忘れてはいけないと思いますぞ。
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新聞記事の読み方って大切ですね (なかまた)
2005-10-27 19:51:15
最近、政治的なblogになっている感じの拙blogです。9.11ショックの後から新聞(インターネットでの記事も含め)の読み方が少し変わってきました。

例えば、沖縄名護市長が勇退することは全国版からすると取るに足らない記事ですが、項目の少ないインターネットニュースでも載せられていました。

また、地元の沖縄県知事でさえ報道が私の耳に入るよりも早い。と、移設場所決定の件で情けないコメントでした。

コイズミ氏は沖縄での衆議院選挙は、本土と同じ自民党への追い風でないことを、痛感しているのですね。きっと。コイズミ・イナミネの蜜月はもはや終わりを告げたのでしょう。

岸本市長・稲嶺知事退任 その後基地反対派の市長や知事になっても大丈夫のように特措法を作る・・・自民党が得意なマスコミ操作が行われていたようにも思えます。
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名護市長は (セシリア)
2005-10-27 20:10:30
K市長のことは親戚の間で口にするなって、いわれてます。稲嶺さんは、やはり小泉について行きたいと思っていたが、地元のしがらみを切れなかったのでは、と勝手に推測してます。どこ行っても知り合いに会うお国柄ですから、稲嶺さんの関係者って大変そうと思います。
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沖縄の扱いについて (なかまた)
2005-10-27 21:03:38
文の流れから、セシリアさんは沖縄の方かもしれないなと思いつつ コメントします。

老人医療費のことで書いた拙blogで述べましたが、沖縄に対する戦後60年の統治政策および自民党の方針で、沖縄県民を分断し基地を撤去できないようにコントロールしていることが、ポイントなのであって、誰がどうこうとか個人を責めるつもりはありません。

本日タイムス夕刊でもメドルマ氏が記事を載せてます。彼も過激な発言はしていますが、多少ボクも同じ事を述べているのだろうと思います。それはコイズミ政治の本性が現れてきたと言うことです。来年の9月までに何でも思い通りにするつもりなのです、カレは。
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こどもたちの未来のために・・・。 (たまき)
2005-10-27 23:09:14
 子どもたちの未来のために・・・。もっと偉い人たちは(←復帰前はhonchoと呼ばれていました。)することがありますよね。小市民でも声を上げます。
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たまきさん どうも (なかまた)
2005-10-27 23:22:14
子どもが辺野古沖・・・夏休みに小学校のサッカー部でキャンプ・合宿にいった海辺から、湾の反対側にありました。

普天間第2小学校が安全になったら、嘉陽小学校は危険になってもいい。そんな議論は成り立たないです。

そもそもアメリカ本国では通らない理屈が沖縄で通るのはアメリカのせいだけでもなく、日本政府の大衆には知らしめず・・・日民主的な構造から起きている根深い問題のように思えます。

ボクがいつも問題にしているのは、日本政府の対応の不透明さです。
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たまきさん どうも どうも (なかまた)
2005-10-27 23:30:47
追加のコメントです。

沖縄の小学校で平和教育が行われます。戦争で子ども達の命が失われた。そんな劇が学芸会でも行われました。

林家三平師匠の奥様は反戦教育なんて事は、自分には話せない。でも戦争になると、食べるものもなくなり、ましてや電気なんてつけていられない。ゲームなんて考えられない世界で・・・とにかく今当たり前と思っていることが出来なくなる・・・そんな話しをするそうです。

イデオロギーではなく、庶民の生活がどうなるか、そんな当たり前のことが話されるべきですよね。

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子どもたちの未来のために (たまき)
2005-10-28 00:40:55
 院長先生、まさしくその通りだと思います。私も左右いや子どもたちが道を渡るように右、左しっかり注意しますが(^^ゞ

 中庸そして・・・中央に行くべきだと思っています。防衛隊員だった父の生の声をラジオを通して聞いて涙が止まりませんでした。そんな父も皮肉にもAsign Barを経営して私たちを育ててくれました。まさしく恩讐を越えて・・・。そして良識あるアメリカ人に何度も助けられたと・・・。なんと明後日、FMCの近くに引越します。全然準備ができていませんが・・・。地に足をつけて・・・元気です。いつも心から感謝しています。たまき
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こども (たまき)
2005-10-28 23:20:37
院長先生、うまく伝えきれないことがありました。父や叔母の悲しみは、60年経っても決して癒されるものではないということを・・・。想像を絶する経験だったことは確かです。

 私も基地の町で生まれ、恩恵を受けてきたKOZAぬ人(コザンチュ)の一人ですが・・・。だからこそ、この国の将来を憂えるだけでなく必要とあらば声を上げます。私は父の言葉を継承して行きます。2度と同じ間違いを起こさないためにも・・・。

 さて、引越しの準備に大童・おおわらわです。(^^ゞ
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TBありがとうございます (ヘリオトロープの小部屋)
2005-10-28 23:27:22
TBありがとうございます。

今までぼんやり暮らしてきて、最近世の中がおかしくなってきていることに、やっと気が付いたばかりなので、知らないことだらけです。いろいろ教えてください。

コイズミ氏は国民のことなどこれっぽっちも考えていないように見えます。沖縄や北海道の人たちには見えているのでしょうけれど、早く全国の騙されているひとたちも気付いてほしいものです。
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