人生100年時代の子育てを考える!

子どもが100歳まで健康で元気に過ごせるようになるための
子育てのヒントをお届けします。

思考のしくみ - その3

2019-11-22 08:21:38 | 日記

顕在意識と潜在意識の特徴 ー 続き

では、思考の続きをお話ししましょう。

3.善悪の判断

 誰もが「犯罪は悪いことだ」と判断します。でも犯罪は無くなることはありません。

顕在意識は言語理屈の世界なので善悪の判断ができます。

しかし、潜在意識はイメージの世界なので善悪関係なくイメージとして記憶してしまいます。

子どもに「喧嘩をしてはいけません」と繰り返し叱ったとします。

この時、子どもは顕在意識では理解できますが、潜在意識には喧嘩をしているイメージが記憶されます。

潜在意識が行動の95%を占めていますから、分かってはいるけどつい喧嘩をしてしまうのです。

このように、潜在意識は善悪関係なくイメージとして記憶してしまうので子どもへの言葉がけはとても重要です。

また、テレビやネットで映像を見せる場合も要注意で、残忍なシーンなどを繰り返し見ると潜在意識に記憶され

何かをきっかけにして行動に現れることがあります。

4.記憶と習慣化

 顕在意識は数回復習すると覚えることができますが、しばらくすると忘れてしまいます。

 

潜在意識は何度も繰り返し復習しないと記憶できません。

しかし、一度記憶したことは忘れることがありません。(あなたの潜在意識に記憶されたことは、あなたが忘れたと思っていてもちゃんと残っています)

その記憶した内容が習慣化されて無意識に反応するようになります。

そして、習慣化された内容は恒常性維持機能が働いて変えないように守られることになります。

この機能があるため「自分を変えるのは難しい」といわれるわけです。

5.人生への影響力

 赤ちゃんの潜在意識の中に形成されるセルフイメージは3歳で50%、8歳で80%、18歳でほぼ100%完成されるといわれています。

このセルフイメージがもう一人の自分といわれていて、日常生活の言動の95%を占めているそうです。

 

このように、赤ちゃんは両親や周りの人たち、さらには環境から思考(思考力と想像力)の使い方を学んで、

潜在意識の中にセルフイメージを形成していくわけです。

幼少時に身に付けた思考習慣が人生100年時代の基礎を築くことになるのです。


思考のしくみとは - その2

2019-11-19 08:56:41 | 日記

顕在意識と潜在意識の特徴

1.潜在意識は暗示にかかりやすい

  新製品を販売するためにテレビやラジオ等で繰り返しコマーシャルが流れます。

視聴者は何気なく見聞きしているのですがいつのまにかコマーシャルソングを口ずさんでいたりしますよね。

このように潜在意識は自分に必要な情報だろうと不必要な情報だろうと繰り返されると記憶してしまうのです。

無防備で暗示にかかりやすい潜在意識を守る役割をしているのが顕在意識です。

しかし、顕在意識が情報の門番役として機能しているのは文字や言葉などスローで情報量の少ない場合です。

現代のようなスピードが速くて情報量も多い映像の時代には顕在意識は門番役として機能できません。

赤ちゃんは乳幼児の頃から映像を見て成長していきます。

ただ、注意していただきたいのは赤ちゃんに何を見せるかということです。

繰り返し見た映像は赤ちゃんの潜在意識にしっかりと記憶されるということを。

2.言語VSイメージ

 顕在意識は言語理屈の世界で潜在意識はイメージ感情の世界です。

顕在意識は肯定形の言葉も否定形の言葉も理解できます。

例えば、最近トイレでよく見かけるようになったのが「トイレをきれいに使っていただいてありがとうございます」という掲示です。

以前は「トイレを汚さないよう注意してください」なんていうのが多く見受けられました。

顕在意識ではどちらも理解できます。

しかし、潜在意識の世界では全く逆のイメージとして受け取ります。

「トイレをきれいに使う」は綺麗なトイレをイメージします。

「トイレを汚さない」は汚れたトイレをイメージします。

このように潜在意識はイメージとして捉え記憶する特徴があるのです。

赤ちゃんに話しかける場合、「~してはダメ!」は否定形の言葉なので赤ちゃんの潜在意識には「~をしなさい!」となるわけです。

日頃どのような言葉を使っているか振り返ってみてください。

赤ちゃんの言葉がけには十分注意しましょう。

続きは次回に。


思考のしくみとは ー その1

2019-11-16 10:22:00 | 日記

人生は思考習慣が創っている

人生100年時代を健康で元気に生きるための基礎を築くのが思考習慣です。

 赤ちゃんは生まれた環境の中で思考の使い方を学びます。

思考とは想像する力と思考する力のことです。

この思考を使って様々なことを繰り返し学習して習慣として身に付けていきます。

あることが習慣になるとそのことに対しては無意識に反応できるようになります。

例えば、お母さんが赤ちゃんに向かってゴムボールを転がすと、はじめて見るボールを赤ちゃんはキャッチすることができませんね。

しかし、何度も繰り返しているうちにボールをキャッチできるようになります。

この思考と動作が習慣化すると反射的にボールをキャッチできるようになるというわけです。

では思考はどこで行われているかというと意識で行われています。

意識は心の中にあります。

心の表面に現れてくるのが顕在意識と呼ばれ、その下に隠れているのが潜在意識と呼ばれています。

この顕在意識と潜在意識はよく氷山に例えられます。

これらの意識の領域の割合は、顕在意識が10%、潜在意識が90%といわれています。

ですから、潜在意識の領域が圧倒的に大きく赤ちゃんの未来に対して多大な影響力を担っているのです。

顕在意識は考えるための領域で、潜在意識は記憶するための領域です。

それぞれの特徴を挙げると、

思考は顕在意識で行われていて、あることに対して繰り返し思考したことが潜在意識に習慣として記憶されていきます。

赤ちゃんは両親や家族から思考の使い方を学んで、まっさらな潜在意識の中に人生の基礎となる思考習慣を蓄積していくのです。

次回から、この意識によって人生がどのように展開していくのかそれぞれの意識の特徴をわかりやすくお話ししていきます。

ヒューマンメカニズム研究所ホームページ https://sikumi.jimdo.com/

 


子育ての最初に学ぶこと

2019-11-14 14:59:20 | 日記
人間のしくみが分かれば子育ては楽しくなる!

犬をペットとして飼われている人は多くいらっしゃいます。

可愛い子犬をわが家に招いた日は家族に笑顔が溢れんばかりになります。

しかし、犬のしつけが上手くいかないと犬は好き勝手に動き回るようになり、家族は困り果ててしまいます。



でも、犬のトレーナーにしばらく預けて訓練してもらうことで、飼い主の指示に従う従順な犬に変身します。

これは、犬のトレーナーが犬の習性、つまり犬のしくみを理解して、そのしくみを利用してしつけているからです。

乳幼児の場合も同じで、子どもが親のいうことを聞かず好き勝手に行動するようになるのは

親が人間のしくみを理解しないまま子育てをしているためです。

犬のトレーナーと同じように、人間のしくみを理解して子どものしつけを行えば親の想いを理解して行動できる素直な子に成長します。

では、人間のしくみで重要な能力は何だと思いますか?



子犬が母豚に育てられて成長したら犬は何と鳴きますか?

「ブーブー」と鳴きますか?

違いますね。「ワンワン」と鳴きますね。

あなたは「狼少女」というお話を聞いたことはありませんか?

森の中に乳児の姉妹が捨てられ、その乳児を狼が育てていました。

牧師がその姉妹を発見し教会に連れて帰って観察したらまるで狼のように振る舞い、夜は遠吠えをするなど狼そのものになっていたというお話です。

犬の場合はどのような環境で育てられても犬として成長するのに、どうして人間は育った環境によって変化するのでしょうか?

それは、人間には思考、つまり思考力と想像力が備わっているからです。

この思考の使い方こそ乳幼児が身につけるべきもっとも重要な能力だといえます。

この思考がどのようにして身につけていくのかというと、



赤ちゃんが生まれてくるとき宿命を背負って生まれてきます。

この宿命は変えることができません。

しかし、この時点では赤ちゃんの思考能力はゼロに近い状態です。

そうして、生まれた環境の中で両親や家族に育てられていく過程で思考の使い方を学んでいくのです。

赤ちゃんは思考の使い方を身につけながら自己像(セルフイメージ)を形成していくようになります。

自己像は、3歳で50%、8歳で80%、18歳でほぼ100%完成するといわれています。

その後も自己像は多少変化しますが大部分は変わることはありません。

昔から「三つ子の魂百まで」といわれる所以はここにあります。

人生の土台となる「思考のしくみ」こそ子育てを始めるにあたって最初に学ぶべきことだと私は考えています。

次回以降で、この「思考のしくみ」をかみ砕いてわかりやすくお話をします。