アムールトラ Ｎｏ．２１２

海洋堂　レッド・データ・アニマルズ
アムールトラ

８亜種あるトラの中でも最も北に分布し、生息する地域によってシベリアトラ、マンシュウトラ、チョウセントラ、ウスリートラとも呼ばれる。
トラの中では最大の亜種で、体毛が長く密であることが特徴。
ロシアと中国の国境を流れるウスリー川の周辺を中心に、主として山岳地帯の林に生息する。
かつてはバイカル湖から樺太にまで分布するとされていた。
しかし樺太については一時的に渡ってきたものと思われる。
大型の哺乳類を主食とするが、昆虫、クルミ、ドングリなども食べる。
中国ではトラの骨や血が薬用に用いられ高額で売れるため、狩猟の対象なって減少した。
ソビエト連邦崩壊後にロシアのウスリー地方で見られた激減に対して国際的な支援が高まり、一時期はその効果の報告が過大に過ぎるとの批判があった。
ＩＵＣＮのネコ類のスペシャリスト・グループによる１９９８年の発表では、個体数は中国に３０～３５、北朝鮮に１０以下、ロシアに成獣のみで３３０～３７１とされており、したがって総計３６０～４０６余となる。

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