美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

2006年度文学部美学科「芸術学実習E・F(陶芸)」

2006年03月08日 | 教育美術
文学部で美学を学ぶ人に・・・
人間には自分の様々な器官を通して得られる感覚や知覚の楽しみというものが与えられています。感覚の楽しみは、日常の生活の一番身近なもので、誰でもいつでも味わうことができるものです。
  あなたが粘土を手に取り、ものを作れば、あなただけの形象が地上に生まれます。
  あなた自身の心をこめた作品には、誰のものでもないあなたの心の何かが現れます。
  あなたの芸術性の本心が現れます。
  無限の世界の中のただひとつの存在といえるもの。
他のものとの比較を必要としない、自分を大切にする、自分自身と対話する時間。
今まで見えなかったもの、聞こえなかったものに気づく瞬間。
人間の優しさ、他者を受け入れる心。
この実感とともに理論を学んでいってほしいと願います。


「芸術」は抽象的な「美」の問題ではなく、人間の作り為せる技のあと、作家の生きた感情の具体的な表現です。そして、その鑑賞も理解も私たちの感覚を通じて実感的に行われます。芸術が生み出されてくる意識過程を、体験的、経験的に考えることは、美学・芸術の理解を深めます。陶芸制作を通して「作品」が生み出されるイメージの問題、テクニックの問題をトータルに感じ取ってください。

シラバス

(2006年度 †芸術学実習E )
春 週2時間 1 単位 履修基準年度 3 年
粘土を手に取り形を作れば、そこには作り手の美意識、芸術性の本心が現れる。陶芸の基本技法を学び、作品制作を通して、作り手としての創作実感を深める。
第1回4/12  オリエンテーション
第2回4/19  手捻り
第3回4/26  仕上げ
第4回5/10  紐作り
第5回5/17  仕上げ
第6回5/24  絵付け・釉薬掛け・窯入れ
第7回5/31  板作り
第8回6/7  仕上げ
第9回6/14  自由制作
第10回6/21 自由制作
第11回6/28 仕上げ
第12回7/5 絵付け・釉薬掛け・窯入れ
第13回7/12 まとめ

第14回9月 希望者のみ岡山県備前窯元を訪問し作陶します。作品は登り窯で焼成。

(2006年度 †芸術学実習F)
秋 週2時間 1 単位 履修基準年度 3 年
春学期に学んだ制作の基本技術をより高め、次の段階として電気轆轤(ロクロ)による制作に挑戦する。陶芸制作の基本技術に支えられた表現の獲得を目指す。春学期に芸術学実習E(陶芸)を履修した学生と同じレベルの知識と技術を身につけた学生を対象とする。
第1回9/27  オリエンテーション・手捻り
第2回10/4 轆轤or板作りor紐作り
第3回10/11 仕上げ
第4回10/18 轆轤or板作りor紐作り
第5回10/25 仕上げ
第6回11/1 休講
第7回11/8 絵付け・釉薬掛け・窯入れ
第8回11/15 轆轤or板作りor紐作り
第9回11/22 仕上げ
第10回11/29 轆轤or板作りor紐作り
第11回12/6 仕上げ
第12回12/13 自由制作
第13回12/20 絵付け・釉薬掛け・窯入れ
第14回1/10 まとめ
コメント
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