今日は晴れ。上空には雲ひとつ無い澄んだ暗い空が広がっていて、西の空に明るく月が輝いている。今朝も冷え込んた。朝の気温は-1℃で氷点下まで下がり、4日続けての冬日となった。しかし、風は弱く湿度もあって凍えるような寒さでは無かった。
日中は穏やかに晴れて、上空には突き抜けるような青空が広がった。最高気温は13℃と昨日よりも高くなり、天気予報によれば、3月中旬並の陽気になったとのことである。昼間は風が弱く、日差しがポカポカと暖かく感じられた。
お昼は外で食べることにした。今日の築地市場は休市日で場内は閑散としている。築地市場正門を出て、新大橋通りを築地本願寺方面に歩いていく。さすがに今日はもんぜき通りも開いている店が少ないので、歩きやすい。晴海通りと新大橋通りが交差する築地四丁目交差点を左に折れて晴海通りを銀座方面に歩き始めた。やがて、右手に見えてくる寿司屋「築地玉寿司 晴海通り店」でお昼を食べることにした。
店に入って正面のカウンターで1人であることを告げると、しばらく待たされた。店内は地下1階と2階にそれぞれ席があるようだ。やがて、2階に上がるように言われて、階段を上った。
2階は店の奥の壁際に寿司カウンターがあって、その周囲を囲むようにL字形にカウンター席が21席配されている。その周囲に4人掛けのテーブル席が9卓と2人掛けのテーブル席が5卓配されている。テーブルの上にはメニューと醤油差し、楊枝、七味唐辛子が置かれており、各席毎に醤油小皿と箸、おしぼり皿が置かれている。
店員に案内されて空いているカウンター席に座った。席に座ると、緑茶の入った湯呑みとおしぼりが運ばれてきた。お茶を飲みながらメニューを眺める。注文したのは玉寿司イチオシの丼という「づけ鮪と穴子丼」である。サービスとして日替わりお椀またはうどんのどちらかを選べるということで、うどんを注文した。丼はシャリを大盛りで注文する。シャリの大盛りは無料ということである。
しばらくしてカウンターの中から丼が出された。続いて、うどんも運ばれてきた。まず「づけ鮪と穴子丼」である。丼に半分ほど酢飯を盛った上にイカゲソとトビコ、サーモン、カンパチ、玉子を細かく刻んだものを盛りつけて更にその上に酢飯を盛り、その上に刻み海苔を散らしてづけ鮪を4切れと煮穴子を4切れ並べ、更にカイワレと白ごまを散らして真ん中にウスラの生玉子をトッピングしてある。かなり豪華な丼である。
うどんは中細麺のうどんで小さな油揚げが1枚と蒲鉾が1切れ、ワカメ、刻みネギが入っている。
丼にはガリとおろしわさびが見た目涼しげな小鉢に入れられて添えられた。
まずは最初にうどんを食べる。やや甘めのだしのうどんはさっぱりとして美味しい。うどんはつるつると喉ごしがよく、油揚げにはよく味が染み込んでいて美味しい。
続いて丼を食べる。醤油小皿を返して卓上に置くと、ウズラの玉子を取り上げて、黄身を丼の上にこぼし、殻を醤油小皿に待避させた。続いて、まずは穴子を食べながら丼をかき込んだ。
自慢の煮穴子は九州(主に長崎県)の天然活穴子を丁寧に仕込み、弱火で20分コトコトと煮込んでいるとのことである。カウンターの内側には大きな鉄鍋が見えるが、その中に煮穴子が入っているらしい。これに丸半日煮詰めた江戸前のツメだれをかけてある。
口に入れると、柔らかくふっくらとした食感で、淡泊な美味しさの中に旨みが凝縮されているような味わいである。穴子1切れは小さいが、4切れあるのでボリュームがある。とにかく無我夢中で丼をかきこんだ。
穴子を食べ終えたところで、ガリを食べて口の中をリセットする。口の中がさっぱりとしたところで、づけ鮪に箸をつけた。鮪の中落ちの部位を独自のタレでつけ込んだというづけ鮪は濃い赤色にタレが艶々と光沢を放っている。これにわさびを少量つけてシャリと一緒にかき込んだ。適度に脂ののった鮪の濃厚な味わいに上品な風味のタレが絡み合って、鮪の旨みが引き出されているかのような美味しさである。プリプリとした食感の中にトロのねっとりとした舌触りが感じられて、ご飯が進んだ。
づけ鮪が無くなる頃に中からシャリの中にサンドされた中具が出てきた。まるでバラチラシの上にシャリを盛ってづけ鮪と煮穴子を載せたような丼である。
おろしわさびが盛られていた小鉢の中のガリは既に無くなっているので、小鉢の中のおろしわさびに適量の醤油を垂らしてわさび醤油を作ると、中具に回し入れて、丼をかき込む。脂ののったサーモンにイカゲソの歯ごたえ、カンパチの淡泊な味わいにトビコのプチプチ感、玉子の甘さといったさまざまな食感や味わいが口の中に広がる。とにかく美味しかった。
丼が空になって、最後にお椀に残ったうどんを食べてしまうと、さすがにお腹も一杯になった。だいぶシャリをサービスしてくれたらしい。満腹である。これで午後も頑張って仕事が出来る。
最後にお茶を飲み干すと、伝票を片手に席を立った。1階のカウンターで代金を精算すると店を出た。
職場に戻ったのは1時直前である。お昼に行ける店としては「築地玉寿司 晴海通り店」が最も遠い店ということになりそうである。
今日の午後は出張で新宿に向かった。その後、再び職場に戻って仕事に取り組む。帰宅したのは夜になってしまった。
夜になったが、昨日ほどには寒くなかった。少し、風が強くなってきたようである。