Curtis Creek Manifesto ~Vol.2

九州を中心としたFLY Fishingと外遊び全般。
永遠のCurtis Creekを求めて彷徨い続ける軌跡。

グラスホッパーインパクト

2013-08-20 | ヤマメ

33cmの銀の延棒。完璧な魚体の一尾。

 猛暑が続く今年の夏。水生昆虫のハッチは極端に少なくなっている。
釣れたヤマメのストマックを確認すると小さなニンフが数量しか入っていないことがある。
しかし源流のヤマメがペアリングに入っているように、確実に季節は秋に移ろいでいる。
そんな中、大型のヤマメは、栄養を蓄え産卵期に備えるため食欲は盛んになっている。
白泡の下に潜む大型ヤマメに、このグラスホッパーは強烈にアピールする力を持っている。

 

そして今日もグラスホッパーは、素晴らしい33cmのヤマメを引きずり出した。




 もう暫くすると、ヤマメの魚体にも婚姻色が現れてくるだろう。今日の一尾に出会えたことに感謝した。



 夏空の下、稲は青く伸びていた。もうすぐ涼しい風が吹き始める。


 

夏休み最後の尺ヤマメ2013.8.18

2013-08-18 | ヤマメ


 今日で夏休みも終わり。日曜日の午後3時、明日からの仕事を思うと
憂鬱の沼に沈みそうになった。とてもサザエさんのエンディング曲を
聴く気分にはなれなかった。急いで釣り支度を整え、渓へと急いだ。

 何か気持ちのスイッチを切り替えるために、今日は#14のグラスホッパーに
反応してくれるヤマメと出会いたかった。グリーンのグラスホッパーを
4番ロッドで思いっきり投射し、流れに乗せる。モコッとヤマメが咥える。
そんなことを妄想しながらアクセルを踏んだ。



 そんな妄想が今日は現実になった。流れの向こう側の岩スレスレにグラスホッパーを
トレースした。するとフッと黒い大きな影が浮上したと思ったら、毛鉤を追い食いし、
流れの肩の部分で水面が炸裂した。尺ヤマメがガッチリと毛鉤を咥えていた。出来すぎだ。



 その後、8寸強のヤマメも追加。もう充分だ。完全に気持ちのスイッチが
入れ替わった。今日も渓とヤマメに感謝した。

 帰りの峠道。あと4日で満月になる月が、白く輝いていた。八重さんに間に合いそうだ。




夏の尺ヤマメ探訪2013.8.15

2013-08-15 | ヤマメ

31cmの野性味溢れる一尾。すでに産卵床を掘った名残があった。

 フッキングした瞬間、足もとの沈み十字ブロックの下に潜り込まれた。
4番のグラスロッドがバットから弧を描く。5Xのティペットがブロックの角に擦れて
悲鳴を上げている。心臓に悪る過ぎるシチュエーションだ。

 「耐えろっ」と釣友の村山さんの声が渓に響き渡った。数回に渡る強烈な引き込みに、
グラスロッド特有の粘りで耐えに耐える。しかし次は水中に沈んだ倒木に絡もうとする。
このトルクフルな突っ込みをどうにかいなし、やっとの思いで川底から引きずり出した。
そこからは一気に、その大きな魚体をランディングネットで掬い上げた。

 大きな息を吐き出し、天を仰いだ。頭上には真夏の積乱雲が立ち登っていた。

 

 今日は、宮崎県北部を流れる五ヶ瀬川支流を探訪した。
本流は、鮎釣り師が流れの深みまで立ち込む姿が多く見られた。
支流では、今日同行させて頂いた村山さんと、テンポ良く釣り上がった。
二人とも8寸クラスのヤマメがロッドを曲げてくれた。真夏の炎天下の釣りとしては上出来だ。


 村山さんが釣り上げた金色に輝く美形ヤマメ。的確にポイントにフライを投射して誘い出した一尾。


 美しい渓と水の色に気持ちも華やぐ。
 

 この尺ヤマメは、7月後半に見つけた一尾。橋の上から村山さんにヤマメの
動きを教えてもらいながら、ヘビーウエイトのアウトリガーニンフで一時間
粘った成果。まさに二人で釣った一尾と言える。一生忘れることのない夏休みとなった。
今日も釣友と渓とヤマメに感謝した。





 
  
 




~涼を求めて ソロキャンプ~

2013-08-14 | 外遊び

清流のほとりにテントを張った。

 うだるような猛暑を避けるように、またこの場所を訪れた。
気温20度。爽やかな川風が吹き抜ける。猛暑とは全く無縁のお気に入りの場所だ。

 その至福の時間を堪能するため、今日はまったりソロキャンプと決め込んだ。
ゆっくりとした時間が流れる中、外界とまったく遮断された空間で、
何もしない時間を堪能する。こんな時間があるからこそ、日常の生活がまっとうに
やっていけるというものだ。すべての煩わしい問題もここにいれば、「どこ吹く風」。



MOSSの12フィートのパラウィングタープを張った。今夜は、この下でオールネットのテントで休もう。


目の前の広葉樹の枝ぶりの見事なこと。


静かに夜の帳が下りていく。


朝一、ネッティングテントのベンタナの中から川面を見ると
辺りはうっすらと朝もやに覆われていた。もう少し寝かせてもらおう。
寝坊という言葉は、この空間にはなかった。





≪今回の一人ご飯≫

和牛ロースを、ダッヂオーブンのふたを裏返し、フライパン代わりにして火を通す。
火を落としても冷めにくいところが素晴らしい。


二品目。しいたけに塩胡椒とマヨネを。


三品目。アンチョビを混ぜたペペロンチーノ。ビールにぴったり。







~涼を求めて~

2013-08-12 | ヤマメ


 涼を求め、お気に入りの渓に野遊びに出掛けた。
街の猛暑とは別世界。気温21度。車で川の中まで入り、
はだしで流れの中に。水温は12度。アブもモスキートもいない。
これは凄く大事なこと。それとメジャーな場所ではなく、
喧騒とは無縁なこと。せっかくの夏休み。すべての時間を
満喫したい。クーラーが効いた部屋で釣りビジョンを観て
過ごすのも悪くはないが、今日は本を持ってここにいよう。
爽やかな川風に吹かれながら、日ごろの疲れを芯まで溶かした。



夏ヤマメ探訪2013.8.11

2013-08-11 | ヤマメ


 夏ヤマメに会うために、今日は宮崎県の椎葉村の渓を探訪した。
真夏の九州の下界は気温35度を超えている。干上がる前に涼を求め、
街を脱出するように、今日もいつもの渓を目指した。




 今日は、夏休みに相応しい、素晴らしい発見があった。
いつもは大きな滝の手前で納竿するのだが、今日は何かに
背中を押されるように、三つの大きな滝を越えた。



 それまでは、釣り人のプレッシャーなのか、シビアな場所にいたヤマメが、
滝上では、すべてのヤマメが瀬尻に定位し、私のどんなフライにも水面を
割って飛び出した。それもアベレージは8寸ほど。いつ尺ヤマメが出ても
おかしくない雰囲気に満ち溢れていた。そして一尾一尾との出会いに心癒された。



 惜しくも尺ヤマメをランディングすることは出来なったが、釣友の
樋口さんと私に、尺ヤマメとの遭遇のチャンスはあった。9月に入ったら再びこの渓を
訪ねることにしよう。きっと丸々肥えた尺ヤマメを眺めることが出来るだろう。



 丸々12時間もの釣りを終え、やりきった満足感に満たされた。
真夏の一日にふさわしい釣行だった。どこかで遠雷がなっていた。
今日も釣友と渓とヤマメに感謝した。


良型のこの一尾を飽くことなく眺め続けた。


珍客が絶好のポイントの前に鎮座していた。フライを飲み込まれないよう
珍客に道を譲った。