桜和尚ブログ

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◆最尊最上ネクタイ地蔵

2014年03月25日 | 写経のこころ

先日、写経教室の会員さんの奥様が作って下さったという、お地蔵さんを頂戴しました。

夫婦(めおと)地蔵とでも名づけたらよいでしょうか、ペアのお地蔵様です。

右の旦那様地蔵。何で出来ているでしょうか?

傘の柄でなんとなくわかるかもしれませんが、実はネクタイです。

ご主人が勤務されていた時代のネクタイがお地蔵さんに変身しました。

(ちなみに、左の奥様地蔵は着物をリメイクしたものだとか)

我々、和尚が身につけるお袈裟も本来は古着をリメイクしたもので、パッチワークのように縫製します。

その生地は、使われなくなった古い生地を洗浄し、田んぼのようなカタチに縫い合わせることから、

福田衣(ふくでんえ)と呼ばれます。田んぼから米がとれるように、一粒万倍、袈裟を身につけると幸せパワーが生まれるというものです。

これをもってお袈裟は最尊最上とします。

つまり、このお地蔵さんも、もうお役御免となった、現役引退のネクタイを利用して

最尊最上の魂の入ったお地蔵さんという仏と成った、成仏したのです。

縫い上げた奥さんも、いろんな思い出が湧き上がってきたことでしょう。

このお地蔵さん、我が寺の玄関で、二人仲良く来客を見守ってくれています。

幸せパワーを感じてくれることでしょう。

右の手と左の手を合わせるように、二人でひとつ。

ひとつになると、嬉しさ二倍、悲しみ半分

手合せで幸せに・・・ですね。

ありがとうございました。合掌

 

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◆三途の川と濡れ衣--手をあわせて彼岸を渡る

2014年03月21日 | あの世この世

今日はお彼岸の中日です。

今朝のやじうまテレビで「いまでしょ!」の林先生がお彼岸のことについて色々と解説していました。

ちょっと面白かったので、お伝えしたいと思います。

お彼岸は太陽が真東から昇り、真西に沈む年に2回だけの自然現象です。
真西に沈む夕日に西方浄土を重ね、極楽浄土に生まれま変わりたいという仏教の教えと結びつきました。

それではなぜ彼岸と言うのか?

彼岸は向こう岸のこと。それに対してこちら側の岸のことを此岸(しがん)と言います。
それではこの川はどんな川かというと、あの有名な三途の川だと言うのです。

川を渡るとあの世で、川を渡る手前の世界がこの世です。

(世界的な宗教は、必ず生と死の境目には川があるようです)

三途の川のサンズというのは、いろんな説がありますが、

3つの渡り方があるという意味でサンズなのです。

善人は橋を、普通の人は浅瀬を、悪人は深い急流を渡らなければなりません。

悪いことをすると、あの世でも大変な目にあうことになります。

いいコトすれば良い結果、悪いことには悪業の報いを教えているのですね。
まだまだその先があります。

その川を渡るとおじいさんとおばあさんがいて、着ていた着物を全部はぎとられてしまいます。

その着物を樹の枝にかけると、枝がしなりますが、その分だけ罪が重いということです。

このデータは閻魔大王様にすぐさま伝えられ、裁判の資料となるのです。

善人は濡れてないのですが、悪人の濡れている着物を善人にかけてやることを”濡れ衣”と言うのだそうです。へー初めて知った!

この濡れ衣という言葉の言われもこれまた様々諸説があリますが、この三途の川で使ったほうが物語に面白さが加わります。

シッタカブッタして多くの人に教えましょう(笑)

でも、こんな話を視聴率の高い朝の番組でやっていただくと、なぜ今日がお休みで、なぜ彼岸と言うのか、仏教とどう関係があって、どんな物語なのか知識として身に付き、日本文化を知る上でも大切なことです。

三途の川からちょっと話は外れますが、

彼岸は理想の世界という意味もあります。

仏の世界、浄土と解してもいいでしょう。

そして、此岸は我々が住んでいるこの世界のこと。

コチラがわから、あちらの彼岸にみんなで渡りましょうよ!

船に乗って、みんなで力を合わせれば必ず渡れるよ!

その時のお唱えがギャーテイ ギャーテイ ハーラーギャーテイ。

般若心経の終わりの方に出てくる言葉ですね。

いこうよ いこうよ みんなで行こう。そして、渡りましょう。

のような意味ですね。

 辛いこの世も、手を合わせ、みんなで渡れば怖くない。

さあさ、みんなで踏みだしましょう。

輝く光に向かって。暑さ寒さも彼岸まで。

春がそこまで来ています。

 

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◆心と身体のしくみを実証「認知行動療法」

2014年03月11日 | 心と体のホットケア

先日、復興庁主催心の健康サポートセミナーに参加してきました。

講師は日本医科大学海原純子先生(TVでお馴染み)
何かを見たり聞いたりすると思い出すイヤーな感情
これはどこから来るのでしょう。

安部総理が心の復興などと言っていますが、今日はあれから3年目です。
そして、一人暮らしの高齢者が急増する社会にこれから向かいます。
心の仕組みが少しでも理解できると、楽になりますヨ。

心と身体のほっとケア。仏のケア(ホトケノケア=ほっとケア)が必要です。
 
以下セミナーのレジュメを引用します------------
 
心が出すサインに気づき、対処するのが心の健康の第一歩
まず気づくことが心の健康の第一歩
 
心のサインとなる4つの柱
1-気分のサイン 2-行動のサイン 3-体のサイン 4-表情のサイン
 
1-気分のサインについて
おこりっぽい--楽しいこともない--イライラ--自分が無価値に感じる--孤独感--やる気がしない--億劫
 
2-行動のサインについて
動作のスピードが鈍くなる、決められない、身だしなみに構わなくなる、遅刻が多い、ミスが増える、家事ができない。
 
3-表情のサインについて
笑がなくなる、表情がない。
 
4-体のサインについて
睡眠障害、体の痛み、めまいや耳鳴り、肩こり、食欲の変化だるいなど。
 
心の健康具体策--1
回復力を高めるために身体や行動、気分が変だと気づいたら
自分の気持ちを表現することが大切
*信頼できる人に話す
*自分ノートをつくり気持ちを書く(書くことの意味--表現する--書くことで自分の考え(認知)を点検する
*絵や音楽で感情、こころを表現する
*歌う、楽器を演奏する
 
心の健康具体策体---2
身体を通して心の回復力に働きかける
*できる範囲で体動かす
*ストレッチやのび
*口角を上げる、温かい飲み物、足元を暖める
*体をゆるめて心を癒す、深呼吸をする
 
考え―気分-行動のスパイラル
ネガティブな考え⇒⇒気分(不安怒り心配落ち込み)⇒⇒行動(引きこもる物に当たる)⇒⇒ネガティブな考え
負の連鎖が止まらない
 
ここに着目したのが「認知行動療法」

 
自分の考え方「くせ」に気づく

視点を変える

行動を変化させる
 
心の健康具体策
気持ちが落ち込んだとき抜け出すヒント
思考回路の点検をしよう
考え方の癖を見つけてみよう
こんな風に考えていると気持ちが落ち込みやすい
気持ちが落ち込む考え方の癖「その1」---サキヨミ志向
例)食事をしようと友達にメールをしたら翌日も返事が来ない
こんな時どんな考えが浮かびますか?
 
メールに返事が来ない

食事に行きたくないのかな?⇒嫌われているのかな?⇒憂鬱(ゆううつ)
 
見方を考える具体的ポイントをチェックしてみる
その考えは事実かor思い込みか?
ノートにかく--表現する
(書くことで自分の考え(認知)を点検する)

心の健康具体策
いいつながりは心の健康に不可欠
サポーターになろう!サポーターを見つけよう!
いい仲間といると元気になる
気持ちは伝染する
(友人の友人の友人が私たちに影響する。)
 
サポートのいろいろ
直接支援
回復力を高める支援
話をする仲間
一緒に歌う 一緒に食事 一緒にお茶
一緒に歩く 一緒に遊ぶ -------共感する!!
 
灯台効果
助け人自身が助けである。
その人がそばにいてくれるだけでという気持ち
仏教の言施、顔施に通じる
 
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上を向いて歩こう♪
という歌がありますが、悲しい時には下を向くとかえって悲しさが増します。
下を向くと、ため息しか出ないからです。
 
悲しい時ほど、上を向きましょう。
上を向いて、ため息をつく人はいません。
上を向くと涙がこぼれないためだけではないのです。
 
青空見上げ、星空見上げ、悲しくても上を向きましょう。
そーすると元気が出てきます。心が前向きになってきます。
大丈夫大丈夫!必ず乗り越えることができます。
 
こんなところでも、心とカラダはつながっているのです。
心とカラダのつながりが実証できたはずです。
 
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◆百婆の旅立ち--あの世で爺が待っている--

2014年03月03日 | あの世この世

100歳になるおばあさんの葬式がありました。

昨日、火葬出棺の時、花が入れられ蓋を閉めようとすると、喪主の長男さんが

「おばあさん(お母さん)あの世でおじいさんが待ってるよ」

「迷わずにたどり着いてね」

この言葉に周りの身内は思わず涙ぐみました。

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これから、おばあさんは長い死出の旅に旅立ちます。

棺に入るときには死に装束、お遍路さんのような格好をします。

死出の山、三途の川、閻魔さんのところで審判され次の生が決まると言われます。

つまり、そのような物語を作って、亡き人が今どこまで行ったか、

無事についただろうかと、こちら側(生)にいる人が、想像してあげることは

豊かな精神文化が基板となっているからできることです。

死出の旅路は一人の旅路。苦しく長い旅路です。

その背中を押してあげたり、暗い足元を照らしてあげるのが

追善供養のチカラです。

そして49日間の旅を終え、無事おじいさんの待っているあちらの世界にたどり着くことができた時、そこに感動の再会が待っています。

オーよく来たなー(おじいさん)

ようやく着きましたよ。お待たせしましたね。(おばあさん)

のような会話が交されるのでしょうか?

ただひとつ、つじつまが合わない部分が出てきます。

このおじいさん、亡くなったのは40年前。60才くらいでしょうか。

その年令に100歳のおばあさんが「お待たせしました」と現れるわけですから、

おじいさんにとっては、未来から来た年をとった妻ということになります。

この人ダレ?と思うかもしれません。

この矛盾を払しょくするため、私はこのように考えるのです。

感動の再会を果たす直前、おばあさんは浦島太郎のように煙が足元からモクモク

わき起こり、あっという間に40年若返る。

どうですか。これで感動の再会が実現できるのです。

このように想像してあげることが、亡き人を偲び冥福を祈ることにつながる。

それはそのまま、生きている人の安らぎにも通じるのだと思います。

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◆アップデートする仏教-青空の瞑想-

2014年03月01日 | お墓と終活

アップデートする仏教、という本が昨年出版されました。

内容は(アマゾンから引用)-----------

欧米の仏教が急激に進歩しているのに、なぜ日本の仏教だけが旧態依然としているのか。三十年にわたり世界で仏教の修行を実践し深めてきた二人のカリスマ僧侶が、日本の仏教を1.0から3.0に更新する! 

欧米の仏教が急激に進歩しているのに、なぜ日本の仏教だけが旧態依然としているのか。
日本の禅宗(曹洞宗)からスタートして、アメリカやイタリアで仏教を教え、東南アジアやチベットで仏教を学び、三十年にわたり修行を実践し深めてきた二人のカリスマ僧侶が、日本の仏教を根底から更新する。「形骸化した仏教」(仏教1・0)と「方法・テクニックとしての仏教」(仏教2・0)の現在から、ラジカルな「本来の仏教」(仏教3・0)へ――

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著者の山下老師が主催する京都彼岸会接心が開催されます。

内容 青空の瞑想  

ワンダルマ・メソッド(インナー・ボディー・ワーク+慈悲の瞑想+アナパナ・サティ)     いま、この瞬間に身体を内側から感じることで、慈悲の世界に入り、その場所で思いを手放したとき、呼吸がただ見えてくる。京都の東山の森のなかで、ただ座り、歩き、食事をする生活を仲間たちと一緒におこないます。そのとき「青空の次元」が開かれてゆく

青空のヨーガ 吾妻麗子先生指導

青空につながるために、アーサナとプラーナヤーマをおこないます。

日時3月19日(水曜)~23日(日曜)

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場所は京都ですから簡単には参加できないかもしれませんが、

東北で開催されたら、興味のある方は参加してみてはいかがでしょう。

私も以前、日本ヨーガ療法学会主催のヨーガをかじったことがあります。

動機は、坐禅の呼吸法を深めたかったからです。

そんなこともあって、山下老師の主催する慈悲の瞑想とヨーガ

(アーサナとプラーナヤーマ)体操と呼吸法にはとても興味があります。

そういえば、震災経験の方々の心のケアに何かできないかと思って、

坐禅ヨーガ呼吸法という教室を、仙台青葉カルチャーで1年ほど主催しました。

(参加者が少なくて休止しましたが・・)

ぜひ、このような体験がが東北でもできると良いのですが。

また、機会がありましたら、この件につきまして紹介させていただきます。

 

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