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保活レポート:幕張おおぞら保育園

2012-04-26 | 保活レポート

「保活レポート」第11回は、幕張の保育園「幕張おおぞら保育園」(http://www.makusora.jp/)の園長である仮屋明浩先生にお話を伺った。

仮屋先生は、保育園を開園されるまでは、10年程度人事関係の仕事に就かれていたが、その間、人事制度が成果主義化、効率化されていくのに相まって、社員の個人化が進み、人間関係の希薄化が集団として力を発揮することを阻害するようになってしまっていると感じていたそうだ。

そこで、こうした流れを変えるためには、小さい頃から人との関わり方、人とのつながりの大切さを学ぶことが重要だと考え、そういう機会が得られる場になるようにと保育園を開園された。

保育園では、たくさんの子どもたちが集まる環境の中で、人との接し方や相手の気持ちを思いやる心を学ぶことができる。

ここで大事なのは、子ども同士のやりとりについて、大人があれこれ指示を出すのではなくて、子どもたちが自分たちで作っていくコミュニケーションの輪をそっと見守るようにすることだそうだ。

それからもう一つ、この保育園の柱となっているのが、「体験は宝物」という言葉だ。

この時期の子どもたちにとっては、成功体験であっても失敗体験であっても、たくさんの体験をすることが大切で、一つの体験の中でも、幼児期に必要な様々な能力を身に付けることにつながる。

それが記憶として残らなくても、子どもたちの心の中に種が残って、自信につながり、生きる力となり、将来やりたいことを見つけた時に頑張ることができる人間に成長してもらいたい、というのが仮屋先生の願いだそうだ。

そこで、この保育園では様々な体験の機会を用意しているのだが、まず特徴的なのが、バケツ稲つくりだ。

バケツでお米を育てるというものだが、土を作るところから子どもたちが参加し、数種類の土を混ぜるその感触から体感することができる。

そして、稲を植えたバケツは園に置いてあるので、子どもたちは日頃からそれを目にし、「大きくなってね」と声を掛けながら成長を楽しみに待ち、収穫や精米も自分たちでやって、最後にはおにぎりにしてみんなで食べる。

日本人にとって一番身近な米というものについて、スーパーに袋詰めにされているものしか知らないというのではなく、苗から育て自分たちの口に入るところまでを知ることができるのは非常に貴重な経験だと思う。

それからうどんの会というのもあって、これも小麦粉をこねて、足で踏んでというのを一から子どもたちがやっていく。

自分たちで作ったうどんを、子どもたちはびっくりするくらいたくさん食べるそうで、仮屋先生は、こうした食を楽しみ美味しく食べる経験こそが、一番の食育だと考えていらっしゃるそうだ。

また、体力を養うための体験の機会も大事にされていて、運動会やマラソン大会を行ったり、公園など自然の中で駆け回ったりすることも多く取り入れている。

いろいろな場所に出掛けて、異なる環境の中で過ごすことで、遊び方が変わったり、普段とは違う子どもとも遊んだりと、とてもいい刺激になるそうだ。

それから、自然の中で育つということも、たくましい子どもを育てるのに欠かせない要素だと考えられていて、保育園の名前に「おおぞら」という言葉を入れたのも、自然を感じるということを大事にしたかったからだそうだ。

それが青空ではなく大空なのには、空は広くて元気をくれるけれども、必ずしも青空ばかりではなく、雨の日も嵐の日もあって、厳しさも教えてくれるのが自然だという思いが込められているそうだ。

今後も、子どもたちが自然にふれ合いながら、たくさんの新しい体験をすることができるように、これまでと同じやり方といった固定観念に縛られずに保育に取り組んでいきたいと話してくださった。

保育園は生き物、そこにいる先生、子どもたち、保護者が違えば最適の解は当然変わってくるので、常に柔軟により良いものを目指していく、そんな前向きな姿勢が子どもたちのたくさんの笑顔を生み出しているのだと思う。

 

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