社長の独り言

資産運用コンサルタントの社長日記です

嫌な人間

2007-03-30 08:26:44 | 日常
宋 文州氏からの面白い記事を紹介します。
皆さんの周りにも思い当る人がいませんんか?

あなたの会社には掃除のおばさんの「おはようございます」
に対して返事もしない方がいませんか。
あなたの部署には、出入り業者に妙に横柄な態度を取る方がいませんか。
どうでしょうか。このような方々には、嫌な人が多いと思いませんか。


僕のある嫌な顧客

 以前、著名企業のX社に営業に行った時のことです。
現場サイドの方々が貴社の製品を使用したいと言っているのに、
最終責任者で執行役のA氏がなかなかOKを出してくれませんでした。
しかし、ある日、彼からお酒を誘われました。

 酒席でA氏は、「自分がいかに本社のトップに好かれているか」
「今の立場をどのようにして築き上げたか」を自慢した後、
いきなり僕にこう切り出しました。「おたくの製品を買ってあげてもいいよ。
ただし、定価の2割なら」と。

 2割引ではなく2割です。つまり8割引です。
こんな非常識な値段を言われた僕は絶句していると、
A氏はお酒を足しながら言いました。「
当社に使われること自体は大変な名誉で大いに宣伝になる。
ほかで儲ければいいじゃないか」。

 「いくらなんでも2割というのは…」と僕は必死に訴えましたが、
A氏は聞く耳を持たず、そのうえ横柄な態度を崩しませんでした。
僕は屈辱をこらえながら「検討させてもらいます」と言って、
その場を後にしました。

 実は、A氏と話した時点では、当社の製品は既に
多くの著名企業に導入していただいていました。
ですから、あえて知名度向上や宣伝のために
売らなくてはならない状況ではありませんでした。
営業をかけたのは、X社の営業現場のカイゼン活動を支援し、
現場の負担を軽くするためでした。

 悔しさのあまり、泣きそうになりながら、
僕は帰りのタクシーからX社の現場担当の方に電話しました。
「○○さん。売るのを辞退してもよろしいでしょうか」。

 その1年後、A氏が突然会社を辞めたとの噂を聞きました。
X社の人に理由を聞いてみると、
なんと彼は女性の部下にセクハラを働いたため、
問題がマスコミに漏れる前に辞めさせられたそうです。

 公式発表ではないので確認できませんが、
恐らくその通りだと思います。A氏は善悪判断ではなく、
会社の看板と肩書きの力に頼って他人との関係を扱うタイプです。
女性の部下に対して同じ態度を取っても、
少しもおかしくないと思ったからです。

その後、A氏から僕のところにメールが送られてきました。
彼は、再就職できていない状態でした。
僕は、慰めの言葉を綴って返しましたが、

それ以上に彼のために何かをしようとする気持ちは、
全く持ちませんでした。


顧客至上主義の本質は利益至上主義

 「客だから…」という理由で、取引相手の人格を無視したり、
理不尽な要求を出したりする人がいます。
こういう人ほど、目先の利益に目がくらんで、

長期的な利益を取りこぼしてしまうのです。
目先の利益を重視する態度は、「俺は客だから」「買ってやるから」
「儲けさせているから」という形になって表れます。


顧客である前に人間である

 売買する当事者は対等な関係です。
改めて言うまでもないですが、お金を払う側が上位の立場で、
商品を納める側が下位にあるということではありません
。商品を買うことで得る便益を得られるから対価を支払うのであって、
お布施を渡すわけではないのです。

 社会人なら当然、理解していてしかるべき
基本的な原則を忘れてしまう人とは、
基本的に能力ではなく肩書きや地位だけで仕事をしている人です。
何の権威も持ち合わせない人が、
たまたま間違って権力を持ってしまったために、
不幸が引き起こされてしまうのです。
よく地位や肩書きが人間をつくると言いますが、
他人の気持ちの分からない人は地位や肩書きが立派になればなるほど、
過ちを犯してしまいがちです。

 もうすぐ多くの職場で新入社員を迎えます。
会社として、部署として、様々な教育を新入社員に施すことでしょう。
仕事の仕組みや業務を効率的にこなすノウハウを教えることは大事です。
しかし、仕事うんぬんの前に、ありきたりですが、
人間としてあるべき姿について改めて教えていきたいものです。
日本に限らず、諸外国で企業の不祥事が増えているのは、
収益向上の技能ばかりを優先し、
人間教育がなおざりにされているからだと思います。

以前私がいた金融業界にも、同じ様な人が沢山いました。
今でも沢山います。
ただの権力、肩書き、昔の自慢だけを傘に、
大手を振っている人。
嘘や誤魔化しだけで人を騙し、色々な会社を渡り歩いている人。
こういう人達を「ゴロツキ」といいます。
そんな人間は最後は誰も付いて来ないでしょう。
宋さんのコラムに出て来たA氏のような
寂しい最後を迎えるでしょう。
それが、人の生き方のツケです。

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