日本は大丈夫!?

・社会 ・内政 ・国際 ・経済 ・スポーツ

シャープ、米インテルと業務提携に向け交渉中=関係筋

2012-09-22 13:06:17 | ウエーブニュース
シャープ、米インテルと業務提携に向け交渉中=関係筋  ロイター
   2012年 09月 22日 00:25

[東京 21日 ロイター] シャープ(6753.T: 株価, ニュース, レポート)が米半導体大手のインテル(INTC.O: 株価, 企業情報, レポート)と、業務提携に向けて交渉していることが分かった。インテルが提唱する規格のノートパソコン向けに中小型液晶パネルを供給することを検討している。資本提携に発展する可能性もあるという。複数の関係筋が21日、明らかにした。

技術のすり合わせや、シャープの供給体制が整うかなど詰めの交渉が必要で、合意までには少なくとも1カ月はかかる見込み。シャープが策定中の事業再建計画には提携の効果を織り込んでいないという。

インテルは、薄型、軽量、高速起動・長時間駆動のノート型パソコン「ウルトラブック」の規格を提唱。米マイクロソフト(MSFT.O: 株価, 企業情報, レポート)の「ウインドウズ8」を搭載したウルトラブックは、世界各国のパソコンメーカーが製造に乗り出す見込みで、シャープは中小型液晶の供給先として期待を高めている。

シャープが台湾の鴻海精密工業(2317.TW: 株価, 企業情報, レポート)と進めている出資交渉には進展が見られない。インテルとの交渉は出資を前提としたものではないものの、「延長線上でそういう話が出てくる可能性はある」(関係者)という。

関係筋によると、シャープは太陽光発電所の開発を手がける米リカレント・エナジー(カリフォルニア州)の売却も検討している。5000人の人員削減や、メキシコと中国の工場売却などとともに、再建計画に盛り込む。シャープはリカレントを2010年11月に3億0500万ドル(約260億円)で買収。太陽光発電所の建設、保守・サービスの分野を手掛けているが、同社の売却で、シャープは太陽電池事業を縮小することになる。

シャープは再建計画を来週中に主力取引銀行のみずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行に提出する。まずは2行が計画を精査した上で、月末までに2000億─2100億円の融資枠を設定。その後、りそな銀行や信託銀行、地方銀行などにも融資への参加を呼び掛ける。

ブログ:シャープ、失われた競争力の源泉   ロイター
   2012年 09月 21日 14:20

久保 信博

ビジネスコンサルタントという職業や、経営学修士(MBA)がもてはやされた一時期、「競争力の源泉」という言葉をよく耳にした。トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)なら改善、アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報,レポート)ならスティーブ・ジョブズのひらめき、端的に言えばその会社の強みだ。

最近はあまり聞かなくなったが、経営不振のシャープ(6753.T: 株価, ニュース, レポート)について大手通信会社の元幹部と話したら、久しぶりに思い出した。

「以前は面白いものをどんどん世に出していこうという社風だったんだけどね」──。端末や通信サービスの開発でシャープと仕事をしたことのある元幹部は、東京・恵比寿で飲みながらこう語った。シャープのライバルに対する優位性、つまり競争力の源泉は、個性的な製品を形にする発想力にあったと、同氏は分析する。

変化を感じ始めたのは、大阪府堺市に巨大な液晶工場を建設すると決めてからだという。シャープは発想力で戦うニッチメーカーから、液晶パネルを大量に作って販売する企業への変貌を模索。結果的にライバルと勝負する土俵は製品企画から生産工程へと移っていった。

しかし、生産工程はシャープの競争力の源泉ではなく、そこで勝負しても優位性を発揮できなかった。大量生産を支える販売力もなかったのかもしれない。「判断ミスだったと思う」と同氏が言うように、シャープは急速に競争力を失った。その間に発想力も衰えたのか、「面白いことをやってやろうという気概を感じられなくなった」と、同氏は指摘する。

次第にコスト削減の圧力が強まり、この通信会社がシャープと共同で手掛けていたプロジェクトも中断に追い込まれたという。

シャープは2014年3月期に黒字転換を計画、再建を目指す。しかし、世界的な景気減速で売り上げの大きな伸びが期待できない中、達成には厳しいリストラが必要になる。発想力を持った人材が流出し、競争力の源泉がさらに失われれば、たとえ業績回復を果たしても、一時的なもので終わってしまうかもしれない。

(21日 東京 ロイター)




最新の画像もっと見る