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「理想的な淡水水槽」 著者紹介 Kaspar Horst


デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」

著者紹介 Kaspar Horst



Kaspar Horst
 1929年生まれの編集者である。しかしながら彼は水草に深い愛情を注いでおり、それにはルーツがあるという。彼の親戚には数人の園芸家がいたのである。学生時代から水草の育成が彼の趣味であった。

 彼は自分の水槽内の植物に成長過程で起こる問題に直面した。水草の葉色が黄色や白に褪色する、いわゆる「黄白化」現象が生じていたのである。その時代には鉄分の欠乏が水草にダメージを与えることが発見されていなかったため、1950年代から1960年代にかけて彼はその原因究明に努めた。そしてついに最初の成果が1965年に現れた。彼はいくつかの専門雑誌にEDTAを紹介し、鉄分だけでなく、他の栄養素やトレーサー元素を最適な割合で植物に与えることができる合成肥料をアクアリウムの世界にもたらした。
 
その後すぐに彼は、水中の植物に二酸化炭素(CO2)を肥料として与える方法を発見し、その独創性により特許を取得した。彼のこれらの発見により、植物への施肥にあらたな意義が与えられることとなったのである。
 
彼のアイデアは、水槽を維持するための技術に大いなる発展をもたらした。彼によるEDTAを利用した水草への施肥技術なくして、今日の水草の育成は考えられない。その後も彼は植物に関する研究・調査を継続して行っている。本書の共同著者であるホルスト・E・キッパー氏や他の水槽研究家たちとともにスリランカ、タイ、ボルネオ、オーストラリアなどに研究のためたびたび訪れている。
 
彼の発見やアイデアは、論文とともに講演、写真、その他のメディアにより広く知られるところとなった。1976年、彼はクルト・パフラー氏とともにVDA(Verband der Automobilindustrie=ドイツ自動車工業会)内に水生植物に関する研究部門を創設し、1981年には「水槽植物」という本を公刊した。 そして同年、ホルスト・E・キッパー氏が1978年に設立したデュプラ・アクアリスティック社に共同経営者として参加、水槽関連の書物の出版に尽力する。
 
1985年には新時代の水槽関連季刊雑誌「Aquarium Heute(英題Today's Aquarium)」の編集を始め、ドイツ語と英語で発刊している。また1984年から水槽技術に関するシンポジウムを主催。このシンポジウムには毎年トップレベルの技術者、化学者などが参加している。



Kaspar Horst
Kaspar Horst 現在の水草育成理論はこの人なくしては語れない






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鉄分 栄養素 トレーサー元素 二酸化炭素 肥料  特許 施肥 論文 
Aquarium Heute



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